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高潔なる騎士 [アン・ヘリス]

SHALOCKMEMO354 「高潔なる騎士 A Knight of Honour 2005」
アン・ヘリス Anne Herries 吉田和代





高潔なる騎士
HS-278/07.02/\910/284p

SHALOCKMEMO341 「完璧なる騎士」 に続くアン・ヘリスのヒストリカル・ロマンス「騎士物語3部作」第2弾。
ジョン・ド・バール卿の女相続人エローナ(Lady Elona de Barre)は,デーンウォルド男爵から結婚を求められているが,男爵のよこしまな人柄を嫌っている。そんなとき親戚の伯母の息子との結婚話が持ち上がる。父の健康を気遣って結婚したくなかったエローナだがイングランドまでの旅のために迎えに来たステファンとは初めから衝突してしまうものの,なぜか気にかかるところもあった。
聖地から戻り,自分の領地に戻る前に弟の婚約候補者であるエローナを迎えに行かされたステファン・ド・ベインウールフ(Sir Stefan de Banewulf)は,父から疎まれたと思い込んでいたため,聖地に行っていたが温かい家庭で静かに暮らしたいと思うようになりイングランドに戻ってきたのだ。フランスからイングランドへの旅の途中,ステファンとエローナは互いに魅力的に思い始めるが,高潔な騎士であるステファンはエローナへの想いを自ら封印しようとする。<つづく>

途中,荷車にしょっちゅう故障が起きたり,デーンウォルド男爵からエローナをさらわれたり,事件が起きるが,なんとかベインウールフ卿の助けを借りながらもステファンはエローナを取り戻し,しあわせな結婚生活を送る。通常であればこれでめでたしめでたしになるのだが,この後,ステファンが猪狩りのさなか大けがをするという事故が起きる。エローナや侍女たちの必死の看病で一命を取り留めたステファンだが,そんなとき悪漢デーンウォルド男爵がヘンリー王にステファンを謀反の疑いがあると訴え出る。自分の潔白と名誉を守るため男爵との決闘を決めたステファンだが,傷まだ癒えず,代理人として弟アランが名乗りを上げる。決闘に圧倒的な力で勝利したアランは,兄と同じように高潔な騎士になるために聖地への戦いに赴く。
二人のロマンスを軸にしながらも,騎士道のなんたるかを描ききろうとしたアン・へリスの力作。


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