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真夜中すぎのシンデレラ [クリスティン・リマー]

SHALOCKMEMO439
真夜中すぎのシンデレラ The Reluctant Cinderella 2006」
クリスティン・リマー Christine Rimmer christinerimmer.com 清水由貴子



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ニューヨークから列車で北に1時間半。ローズウッドという町が実在するのかどうかわかりませんが,モデルになるところはしっかり実在していそうな詳しい書き込みがなされていて,ロマンスには珍しく?心理描写よりも情景描写から,ヒロインの心の動きが感じ取れる作品になっています。
ヒロインのメガン・シューマッハーは7歳のとき,ボートの転覆事故で両親と弟を亡くしてしまい,孤児となって,次々に里親のもとをたらい回しにされ,小さいうちから,周囲の人の中に溶け込み,自分を抑えることを余儀なくされてきました。11歳でシューマッハー家の養女になった時,姉のアンジェラと出会います。2歳年上のアンジェラとは気が合い,親友になりますが,その3年後,シューマッハー夫妻は離婚し,それまで何不自由なく暮らしてきたアンジェラも,大きな心の傷を負います。現在,アンジェラには9歳のアンソニーを頭に,オリビア,マイケルという3人の子供がいますが,夫ジェロームとは離婚してしまっています。両親の離婚が与えた心の傷が,アンジェラの結婚生活にも大きな影響を与えたことが読み取れます。ヒロインばかりでなく,アメリカの抱える離婚問題の大きさが伏線をなし,メガンが周囲の人々の思惑に対して,過度に慎重になることが全体のテーマとして語られていきます。
さて,ヒロイン,メガンの近所の豪邸に住むカーリー・オールダーは,驚くほどの美人ですが,夫のグレッグと離婚したばかり,いまだに夫に未練が残り,何とか復縁したいと考えているところですが,メガンの仕事のために面接の依頼をしてくれます。メガンは以前何度か言葉を交わしたことのあるグレッグにあこがれの気持ちを持っていたものの,カーリーと離婚したグレッグと会い,二人の間に火花が散るとは思っていませんでした。そんな気持ちをもったことをカーリーに悪いと思い,罪悪感に攻められます。姉のアンジェラや隣人のモリーなどから,勇気をもってと励まされますが,町のうわさ好きの二人組,ロンダとアイリーンに不倫まがいの噂をたてられたり,グレッグの母の俗物バネッサから罵られたりし,ついにはグレッグのもとを逃げ出してしまいます。
二人がよりを戻し,ハッピーエンドになるのはメガンのどんな気持ちの変化があったのか,そしてどんな方法でグレッグに気持ちを伝えるのか,最後に思いがけない方法でどんでん返しがありますが,気持ちを伝える場所もスーパーマーケットという身近な場所であることが,終始,本作品を流れる普通の人々のロマンスというテーマに一貫した主張が感じ取れます。
余談ですが,Megan をメガンと訳すのはどんなものでしょう。普通だったら,ミーガン?


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