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アマルフィの公爵(異国で迎える季節 2) [マリーン・ラブレース]

SHALOCKMEMO535
アマルフィの公爵 The Duke's New Year's Resolution 2008」
マリーン・ラブレース 山口 絵夢





「異国で迎える季節」第2弾。
サブリナ・ルッソがヒロインです。クライアントの会議候補地として,世界遺産に登録されている風光明美なイタリア南部のアマルフィ(ソレント近郊)を訪れたサブリナがレンタカーを止めて海岸を眺めているとき,フェラーリが突っ込んできてサブリナは断崖から落ちてしまいます。幸い枝に引っかかり足首を痛めただけで命に別条はなかったのですが,車を運転することはできず,歩くこともままなりません。このままでは,会議候補地の下見にも影響を与えそうで…。
このとき突っ込んできた車はフェラーリ,そして運転していたのは医者のマルコ・カルヴェッティでした。まさに,セレブの象徴。しかもとびきりハンサム。診療所を訪れたマルコに看護師が呼びかけた言葉は「閣下(エッチェレンツァ)」。なんと,外科医でありながら,公爵位をもつ,セレブ中のセレブだったのです。
足首のねん挫のため,車の運転はできず,サブリナはマルコに誘われるままにマルコのヴィラ(別荘)で看護を受けることになります。ヴィラを訪れたサブリナはまたもや出会った料理人からまじまじと見つめられることになるのですが,それは,サブリナがマルコの亡くなった妻とそっくりだったからでした。外科医としてローマで仕事をしていたマルコ。船と海の好きだった妻は,夫にあまり構ってもらえなかったため,一人で出航し,事故で亡くなってしまったのでした。それを自分の責任だと感じていたマルコでしたが,サブリナに出会ったとき,外見は似ているものの,妻とサブリナの内面的な違いをすっかり見抜いたのでした。
松葉づえで歩けるところまで回復したサブリナは,次の候補地ナポリを訪れ,そこで,マルコの母や家族と出会い,パーティに出席します。そこで,パパラッチの記者によりサブリナの若いころの奔放な姿を暴かれてしまい,マルコと家族に迷惑をかけたと感じたサブリナはマルコのもとを去ります。二人の関係はどうなるのでしょうか。
第1作のデヴォンもはっきりしたものを言える自立した女性でしたが,サブリナは,さらに奔放ともいえるほど自由で屈託なく自分の行動を決めるられる女性です。そんなサブリナは公爵家と社交界にうまく自分を順応させることができるものなのでしょうか。しかし,そういう周りとの関係ばかりに気を使うのではなく,愛する人とともに過ごすことのほうが大切であることにサブリナとマルコは気付いてくれるでしょうか。そんな思いを読者に抱かせながら最後まで読者を飽きさせない好著です。


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