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ラブチャートは気ままに [ダイアン・カステル]

SHALOCKMEMO548
ラブチャートは気ままに 'Til There Was U 2005」
ダイアン・カステル 菱沼怜子





久方ぶりのコンテンポラリー,しかもアメリカ南部ものです。グラント将軍の幽霊が見え隠れしたり,一品の料理が食べきれないほどの分量だったり,バーボンが登場したり,肌にへばりつく南部独特の空気など,ふんぷんたる南部臭が満タンで,たっぷりと情緒につかることができました。
ダイアン・カステルの「オファロン家の甘美な憂鬱」シリーズの幕開けです。ミシシッピ川の流域,テネシー州のオファロン・ランディングという田舎町が舞台で,オファロン家の3兄弟の長男,ライアンがヒーロー,設計士でライアンと競っているエフィーがヒロインです。表紙写真の右側,中央に赤ん坊,それを取り囲む4人の足が見えています。一方左側の表紙写真では,ブロンドで緑の目の女性の下の方は,海のような風景とタグボートのような船。この2枚の表紙写真が本作の状況とヒロインを表しています。表題の「チャート」は設計図のこと。
作品では3組の男女が登場します。カリフォルニアで活躍する設計事務所共同経営者候補のヒーロー=ライアン・オファロン(設計士)とヒロイン=エフィー・ウィルソン(設計士),ドック経営者コンラッド・ヘイスティングスとテルマ・マカリスター(オファロン家の家政婦),元ニューヨークの経営コンサルタントで町の現在食堂の手伝いをしているサリーと建築業者ディマー。3組の中でも,コンラッドとテルマの二人が本作では最も重要な役割を果たし,あたかもダブルキャストの劇を見ているかのようです。
そして,物語の発端となったライアンの父ローリー・オファロンとその娘の赤ん坊ボニーの母の行方はどこか,オファロン家の次男でライアンの双子の弟キーフはどんな人なのかなど,いくつかの疑問を残したままシリーズが続いていきます


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