もつれた誓い

SHALOCKMEMO645
「もつれた誓い　Tangled Vows　1994」
レベッカ・ヨーク　藤峰みちか

HL-13
11.09/\720/220p

　レベッカ・ヨークのライト街４３番地シリーズの第１０巻です。このシリーズは，原作はすでに３５巻まで書かれているようですので，翻訳が追い付いていないようです。本年１０月には次作の第１１巻「灼熱の二人」も訳本がハーレクイン・ラブから出されていますので，読んでみたいと思います。また，本作のヒロイン，ジョー・オマリーは，前作までの間に何度かヒロインとして登場していますので，シリーズとして読んでも見たいと考えています。
　さて，本作の特徴は何と言ってもジョーの前夫スキップ・オマリーがエネルギー体として（簡単にいえば幽霊として）登場するところでしょう。そして，ジョーの現在の夫で天才科学者キャメロン・ランドルフ（通称キャム）がスキップを現世に呼び戻してしまい，その関係に複雑な思いで苦しむという，ロマサス色とＳＦ色の，さらにはパラノーマル色の三者が楽しめるというところだと思います。
　また，敵役として登場する謎の人物。まるで「オペラ座の怪人」のような人物にもかなり興味をひかれます。２２０ページのなかにそんな多岐にわたる要素を盛り込んだ傑作です。