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鷹の公爵とシンデレラ [キャロル・モーティマー]

SHALOCKMEMO668
鷹の公爵とシンデレラ The Duke's Cinderella Bride 2009」
キャロル・モーティマー 古沢 絵里





 4月最初の読了本になりました。月半ばまで1冊も読了本が出なかったのは,やはり年度初めの忙しさのせいでしょうか。並行して読んでいる「香しい薔薇のベッド」の方も後半に入っていますが,なかなか読了には至っていません。
 さて,本書はキャロル・モーティマーのヒストリカルで,スタワーブリッジ公爵ホーク・セントクレア始めセントクレア一族の4兄妹がヒーロー,ヒロインになるシリーズの第1作。モーティマーと言えばコンテンポラリーというイメージですが,ヒストリカルを書かせてもやはり一流のストーリーテリングと人物造形の見事さ,さらにユーモアあふれる暖かい作風は,コンテンポラリーに負けず劣らずの見事さです。特に本書ではヒロインのジェーンの自分の出自が明らかでないことから,美貌や明晰さを鼻にかけず,しかもひたすら自分の誇りを失わず,一切卑屈にならない潔さに,思わず拍手を送りたくなる存在感のすばらしさが魅力です。次作「薔薇のレディと醜聞」も冒頭からわくわくする面白さを予感させる導入です。シリーズはすでに邦訳が出ていますので,読むのが楽しみです。


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