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眠れる相続人に口づけを [アン・グレイシー]

SHALOCKMEMO672
眠れる相続人に口づけを The Accidental Wedding 2010」
アン・グレイシー 細田利江子





 アン・グレイシーの「悪魔の乗り手(Devil Rider)」シリーズの第4弾です。これまでの3冊はフローラブックス(ぶんか社)から出ていましたが休刊してしまったため,ラズベリーブックスからの刊行となったようです。これまで,第1弾から第3弾を読んだ限りでは,4人の「ライダー」たちとそれぞれの家族の関係,また,それぞれのロマンスの相手にほとんど関連性がないので,シリーズとはいえ,それぞれが独立して楽しめるものとなっています。
本作のヒーロー,ナッシュ・レンフルーは外交官。領地へ赴く途中に馬が足を滑らせて倒れたときに頭を打ち,記憶をしばらくなくしたこと,倒れたナッシュを自分の家に運び込み懸命に介護したヒロインのマデリン(マディ)が,ナッシュを一目で愛してしまったこと,やがて記憶を取り戻したナッシュがそのことを隠して裕福でないマディの一家に援助を申し出たのに対して,誇り高い彼女がナッシュの申し出を断ることなどがストーリーの中心を占めています。マディの腹違いの弟妹たちがそれぞれのキャラクターを発揮するのが,通常のヒストリカル・ロマンスで登場する執事や家族とはちょっと違ったキャラクターとして登場してきますが,最年少のルーシーの愛らしさなどは本作に新たな魅力を与えています。
 本作の決めの台詞を一言あげるとすれば,終末で語られるマディとレディ・ゴスフォースの会話の応酬,「ナッシュを大切にします」「ばかおっしゃい。あなたを大切にするのがナッシュの役目なのよ」に尽きると言えます。
 ところで,邦訳の表紙のヒロインはかなり若い感じがしますが,ペーパーバックの表紙のヒロインはウェディングドレスであるせいか,大人っぽい感じがします。こちらの方が,ヒロインの雰囲気ですね。


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