悪魔の館で恋を [ケイトリン・クルーズ]
SHALOCKMEMO710
「悪魔の館で恋を (ウルフたちの肖像 2) The Shameless Playboy 2011」
ケイトリン・クルーズ 柿沼摩耶
「ウルフたちの肖像」シリーズの第2作はウルフ家の次男ルーカスがヒーロー。ルーカスも兄弟姉妹の父,故ウィリアム・ウルフから心の傷を受けてきた。持てるハンサムな容貌を生かし,名うてのプレイボーイとして世界的な名前を売っており,一族の経営する百貨店の経営陣に加わってはいるものの,働いたことはない。しかし,百周年を記念するイベントを催すに当たりその責任者として会議に参加する。イベントを取り仕切るのは,氷の女の異名を持つグレース・カーター。地味できっちりした如何にも仕事オンリーの服装を崩さないグレースは,アメリカで育った過去に,水着姿での雑誌写真を撮り,学費を稼いだ経験を持つが,母親をはじめ地域社会の人々から大きな非難を浴びた経験を持つため,常に自分を目立たなくさせる服装を崩さないで,自分の能力のみでイベント・マネージャーとしての経歴を築き,その自信を自分のよりどころとして来た。したがって,遊び人として浮名を流しているルーカスには決して自分を見せないようにしようとする。しかし,ルーカスは地味な服装の下に隠されたグレースの本質を見抜き,何とか本来の自分を取り戻させようとする。グレースはイベントの準備を通して,本当はルーカスはただの遊び人ではなく仕事をさせても多くの才能を持っていることに気づき,過去の出来事を乗り越えられるよう,ルーカスの心の傷を癒そうとする。二人の姿がマスコミに標的にされ,グレースは上司のチャーリーから首を言い渡されるのだが・・・。本来の自分の姿を取り戻したグレースとルーカスは,協力してイベントの成功のために力を尽くし,ルーカスは自分の所有するウルフ一族の館でイベントを開催し,兄のジェイコブと復活を約束する。
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