SSブログ

シンデレラの嘆き(愛と継承のはざまで 1) [ルーシー・モンロー]

SHALOCKMEMO740
シンデレラの嘆き (愛と継承のはざまで 1) One Night Heir ( By His Royal Decree 1 ) 2013」
ルーシー・モンロー 朝戸 まり





バルト海に浮かぶ島国ヴォリャルスは貴重鉱物の産地として小国ながら富裕な国。人々はウクライナ語を話し,義務教育段階から2カ国語を必修としている。その国の皇太子マクシム(マックス)がジリアンの恋人だが,健康診断の結果,ジリアンには卵管に異常があり,妊娠出来ない確率が高いと診断される。マックスがプロポーズしようとしていたその日,診断結果が分かり,マックスは無情にもジリアンに別れを告げることになる。その夜,ジリアンはその事を知らずに一夜を過ごす。そして皮肉なことに,その結果妊娠してしまう。別れを告げられた理由が継承者を生むことが難しいということであったこと,さらには,自分がマックスの子供を宿したことで,ジリアンは二重の意味で傷つき,10週間後にマックスが再びジリアンの元を訪れて結婚を申し出たときに,その申し出を断る。そこから,自分を大切にはしてくれるが愛してはいないと思い込むジリアンと,自分の両親の結婚の結末から,愛するは自分を弱くすることだと思い込むマックスとの間の心理戦が始まる。ストーリーの大部分がこの心理戦に費やされるが,論理がかみ合わない二人の論戦が,面白く読める。ジリアンが求める「愛」の言葉の意味をマックスが知ったとき,ジリアンはマックスとの結婚を承諾するのだが,ヴォリャルスに向かう特別機に乗っていたのはマックスの母,女王だった。機内での二人の会話がまた面白く,エピローグを迎えるのだが,読み応えのある作品になっている。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。