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ウエイトレスと憂いの紳士 [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO767
ウエイトレスと憂いの紳士 What His Money Can't Hide 2012」
マギー・コックス 山口西夏





ロンドン近郊の忘れられたような町の再開発プロジェクトに協力するために町を訪れた建築家のドレイク・アシュトンは,この町で少年時代を過ごしたものの,父に虐待され,母に見捨てられた経験を持っています。かつて自分が住んでいた古い様式のタウンハウスを取り壊し,新しい建築物を建てようとしています。下見で町を訪れたドレイクはあるカフェに入り,現在の町の様子を町の人たちに直接聞こうとします。そこで彼の目に触れたのは,ウエイトレスのレイラ・ジェロームでした。レイラは現在,兄の経営するカフェでウエイトレスとして働いていますが,最近までロンドンの企業で個人秘書として働いていたのでした。しかし企業の経営者から誘惑されて捨てられ,挙げ句の果てに投資した有金をすべて失ってしまって失意のうちに兄の元に帰ってきていたのでした。レイラを一目見たドレイクは,こんな美しい人がいるのかと驚き,なんとしても親しくなろうと決意します。レイラもドレイクの瞳の美しさに惹かれますが,男性を信用した結果裏切られたばかりと言うことがあり,知らない男性には決して隙を見せまいとします。しかしドレイクの誘いを断り切れず再開発プロジェクトに対する意見を述べたり,一緒に現場を見に行ったりするのでした。
男性に裏切られたことで自分に自信を失っていたレイラにドレイクはその美しさを何度も強調します。週末をロンドンで過ごすことにした二人。しかし,ドレイクが心の奥深くに持つ幼少のときの暗い苦悩を探られようとすると,スッと心を閉ざしてしまいます。そんなドレイクの陰の部分をレイラは巧みに吐き出させ,ドレイクはついにレイラと将来を共にすることを決意するのでした。そしてレイラの家を訪れたドレイクは,そこにレイラの友人のコレットが訪ねてきており,レイラは二人のことをコレットに相談しようとしているところだったのです。プライベートなことを友達に簡単に教えてしまおうとしているのかと疑いの気持ちを持つドレイク。さて二人の関係は・・・。
レイラの優しくも前向きな姿勢がドレイクの心の凍った部分を少しずつ溶かしていく過程が素晴らしく描かれている珠玉の一作です。


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