砂に落ちた王女の涙 [シャロン・ケンドリック]
SHALOCKMEMO776
「砂に落ちた王女の涙 Shamed in the Sands 2014」
シャロン・ケンドリック 中村美穂
「砂漠の掟に背いて」(未読)の姉妹編。クルハ国のプリンセス(王の妹)レイラとゲイブ・スティールのロマンスです。
砂漠に国では女性の自由が認められておらず,国を訪れた広告業界の大立て者ゲイブに自分を雇って欲しいと頼み込みます。その時,ゲイブはレイラの身分を知らず,美しい彼女と一夜を過ごします。しかし,ゲイブが去って数週間後,レイラは自分の体の異変に気づくのでした。父親であるゲイブにこのことを黙っているわけにはいかないと考えたレイラは,兄である王に友人を訪ねたいと懇願し,ロンドンに赴きゲイブを訪ねます。ゲイブはレイラの身分を知り,愛を知らないことを告白するのでした。しかし,責任はとるという言葉にレイラは傷つきます。事情を知ったゲイブはレイラの兄である国王に結婚ししたいと連絡し,兄王が激怒するかと恐れていたレイラの予想を裏切り,聞かれたのは,互いを愛しているかということだけでした。自分がゲイブに愛されていないことを知っていたレイラは妊娠のことまでは話すことができず,愛していると嘘をつきます。ロンドンのクハラ大使館で親友のサラ夫妻だけを立会人にして結婚式が開かれます。その後レイラとゲイブの生活が始まりますが,次第にレイラを大切にするゲイブの様子に,自分は愛されているのではないかと考え始めたレイラですが,ゲイブには人を愛することができない理由があるのでした。
親からの愛を十分に受けずに育ったゲイブとすでに親を亡くしたレイラ。親のない二人が,互いの気持ちを通わせ合い,やがてハッピーエンドを迎える部分が本作の魅力です。
コメント 0