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殿下に捧げる初恋 [レベッカ・ウィンターズ]

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殿下に捧げる初恋 (青き海のプリンスたち 1)
Expecting the Prince's Baby 2014」
レベッカ・ウィンターズ 小林ルミ子





代理母となったアビゲイル(アビー)・ロレットと皇太子妃を亡くしたアランチャ王国皇太子ヴィンチェンツォ・ディ・ラウレンティスのロマンスです。三度の流産で出産をあきらめた皇太子妃ミケリーナは,医師に相談し,代理母という方法もあることを知り,ヴィンチェンツォと相談してその方法をとることにします。候補者の中から二人が選んだのは,宮殿の警護隊長の娘で長く宮殿に住む弁護士のアビーでした。ヴィンチェンツォとアビーには長い心の交流があり,気心も知れていたことやミケリーナとの仲も良いことで,三人は代理母としてふさわしいと考えたのでした。ところが,ミケリーナが亡くなるという予想外の出来事が起こってしまいます。子供はアビーのお腹の中ですくすくと成長し始めたのに,母親であるミケリーナがいない,この事実にヴィンチェンツォもアビーも戸惑います。さらにミケリーナの母であるジェメリ王国の女王ビアンカ・カヴェリに代理母の存在を知られてしまい,アビーを許さないと言われてしまいます。その後,様々な妊娠に伴うアビーの変化とともにヴィンチェンツォとアビーの間の関係も少しずつ変化していきます。なにより,ミケリーナ亡き後のヴィンチェンツォの再婚相手を父国王が積極的に探し始め,ヴィンチェンツォを伴ってフランスに出かけたりしたからです。代理母の契約上,アビーは出産後速やかに出国し,二度とアランチャ王国に関わらないことが明記されています。ヴィンチェンツォの優しさや,自分のお腹を痛める子供と二度と会えなくなることが,アビーの心に重くのしかかってきます。しかし,皇太子を愛しているアビーは,その気持ちをヴィンチェンツォに知られないように,明るく振る舞うのでした。いよいよ陣痛が起き,アビーはそのことをヴィンチェンツォに知らせないように護衛官に頼み,病院に運ばれます。生まれてくるのは王子か王女か。

二人の気持ちがどのような形で結ばれていくのかがその後語られますが,二人の気持ちには周囲の何人もの人が気づいていました。それが二人を結びつけようとするのか,離れさせようとするのか,レベッカ・ウィンターズは素敵な結末を用意しています。読後感がほんわか暖かくなる作品です。


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