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科学者とボディガード(ボディガードの恋のルール) [ルーシー・モンロー]

SHALOCKMEMO867
「科学者とボディガード Who's Been Sleeping in my Brother's Bed?」
ボディガードの恋のルール」所収 Bodyguards in Bed 2011」
ルーシー・モンロー 多田桃子





短編集「ボディガードの恋のルール」の1作品。ルーシー・モンローの用意したのは,チェルニチェンコ家の末娘ダヌシアと兄ローマンが隊長を務める民兵組織の隊員マックスウェル・ベイカーのロマンスです。ダヌシアは,とてつもないIQを持ち,飛び級を重ねて10代で学位を取得した天才少女。すでに24歳になり,大学の非常勤教授をしているが,世間知らずで男性経験も少ない。「気をつけていないと,つい,長ったらしい専門用語が会話の途中で飛び出す」ようなオタク的な彼女はどうしても男性から敬遠されてしまう存在です。兄や姉も高い学力と社会的な成功者である彼女の家族の中でも,ダヌシアの学力は群を抜いており,兄ローマンも姉エルもそんな彼女をすぐ守ろうとするため,息苦しさを感じていたのでした。ダヌシアのフラットの玄関ドアが壊され,家の中が二度に渡って荒されているのが判明し,それを知ったマックスウェル(マックス)は隊長の妹を守ろうと奮闘します。それも,妹のような存在としてではなく,女性として。自分のフラットの修理のため,兄ローマンのフラットに一時避難してきたダヌシアと,自分の引っ越す予定のマンションの空きを待つためにローマンのフラットに住んでいたマックスが,同じフラットで同居することになるのですが,互いの魅力に気づいて強烈に惹かれ合い,ついにはベッドを共にすることになるのですが,どちらかというとダヌシアの方がマックスを誘惑したという感じでしょうか。上司の妹に手を出すまいと必死に5つの理由をひねり出すマックス。その理由をことごとく論破してしまうダヌシアのやりとりが,緊迫感もあり,ユーモラスで本作の中心をなしています。そして,スーパーヒーロー好きでオタクなダヌシアがとても魅力的な女性になって行く様子も,好感が持てる作品です。
ダヌシアのフラットが荒らされたのは,彼女が気になっている製薬会社の新薬データが原因でした。会社ぐるみでデータの改ざんをしていたようです。そのことをダヌシアに気づかれまいと資料を取り戻そうとしていたのでした。そこで,マックスの登場です。ダヌシアを悪の手から守るために二人の逃避行が始まります。ワクワクしたり,涙したり,サスペンスの要素も,冒険的要素もふんだんに楽しめる作品です。


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