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甘美な交換条件 [ジェニファー・ルイス]

SHALOCKMEMO873
甘美な交換条件 In the Argentine's Bed 2009」
ジェニファー・ルイス 藤峰みちか





ミニシリーズ「Hardcastle Progeny」の第2弾。大富豪タラント・ハードキャッスルの失われた息子捜しで二人目の息子がアルゼンチンにいるという情報を頼りに,秘書のスザンナ・クラークは息子候補者のDNAを持ち帰るように厳命される。スザンナの両親は宣教師で,幼い頃から両親とともにフィリピンを皮切りに世界各地を転々とし,現在でもワインの買い付けなどで家にいる時間よりもジェット機の中にいる時間の方が多いような旅に明け暮れる生活をしています。スザンナが訪れたアルゼンチンのワイナリーでは,息子候補のアマード・アルバレスが父親とともに牧畜業とワイン製造業を営んでおり,ワイナリーは実質的にアマードが事業を興し,成功させたという経緯がありました。セクシーで働く男の象徴のような存在のアマード。そのアマードはDNAの提供を承諾しますが,その条件として一晩アマードの家に泊まるという条件で。アマードは父イグナチオと母クララが自分の両親であることを全く疑っておらず,タラント・ハードキャッスルが実の父であるかもしれないというスザンナの話を全く信じていませんでした。そして,後日DNAの採取にも協力的だったのです。ニューヨークに戻ったスザンナが数日後にタラントに呼ばれます。そして,やはりアマードがタラントの実の息子であることが判明した,ついては,会いたいことをアマードに伝えるようにと,2度目のアルゼンチン行きを命じるのでした。
自分のワイナリーとぶどうを育てるのに適した広大な地所「ティエラ・デ・オーロ」に誇りを持ち,養父母を実の父母として生きてきたアマードに,実父の存在を伝えることはスザンナにとっても大変なストレスでしたが,命じられれば行かなければならないのが雇われものの辛さ。しかしスザンナはアマードにもう一度会いたいという気持ちを抑えられず,アルゼンチンに向かうのでした。アマードはすでに事実を告げられており,実の父がタラントであること,さらに実の母が実の姉と思っていた人であったことを知らされていました。もう一度会いたいという気持ちはアマードも同じでしたが,自分が信じていた自分の家族が偽の家族であったことのショックは隠しきれず,養父や養母とは関係が悪化していました。二人の間の体の相性は抜群で,しかも一個所に留まった生活を送ったことのないスザンナにとって「ティエラ・デ・オーロ」はまさに夢のような土地ではありながら,ここで二人で生活することは考えられものでしたが,アマードに惹かれる気持ちはさらに高まるのでした。3度目にはアマードのワイナリーで生産するすべてのワインを言い値で買い取るようにというタラントの命令でアルゼンチンを訪れたスザンナ。しかし,「ティエラ・デ・オーロ」で生きている人々の暮らしや大企業に買収されるような今回の話はアマードの考えているワイン造りとは異なると感じたスザンナは,会社に辞表を出すという思い切った行動に出るのです。そしてアマードが養父母との生活を取り戻せるように積極的に働きかけるのでした。
エピローグでは前作で登場したタラントのもう一人の息子ドミニク夫婦とタラントの3番目の妻で現在の妻であるサマンサ,そしてタラント自身も加わり,「ティエラ・デ・オーロ」での祝祭が繰り広げられます。スザンナは終の棲家を見つけられたのでしょうか。7カ国語を自由に操り会長の厚い信頼を受けていたスザンナがその才能ばかりではなく運にも恵まれ自分の「家」を見つけていく本作。読後にほんのり温かい気持ちになれる作品です。


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