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誘惑の構図 [キム・ローレンス]

SHALOCKMEMO885
誘惑の構図 The Seduction Scheme 1999」
キム・ローレンス 槇 由子





セレクトで再版されていますが,ロマンス版R-1643(2001.01/¥672/156p)が初出です。
臨時秘書のレイチェル・フレンチはシングルマザーで20歳でチャーリーを出産し,その娘も今年10歳,30歳を迎えた。一方ヒーローのベネディクト・アーデンは祖母が残してくれた遺産であるオーストラリアの牧場の経営を立て直しにいっていて,久しぶりのイギリスへの帰国で,偶然家出をとがめられていたチャーリーに出会い,タクシー代を貸してくれと頼まれて,10歳の子供を夜にほおっている親にひと言文句を言ってやりたくてチャーリーを追いかけてきてレイチェルに出会うという偶然が重なった。しかし,ベネディクトはオーストラリアからの帰国でひげも剃らずに農夫のような格好をしていたために,レイチェルからかわいそうに思われ,謝礼をと言い出す始末。しかし,チャーリーはこの時,ベンの腕に高級な腕時計がされているのに気づき,貧しい人ではないことを見抜いていた。
ところが,週明けに秘書として雇ってくれた法律事務所を訪ねるとそこには,ベンが,高級スーツに身を包み・・・。騙されたと思ったレイチェルはベンに冷たい態度を取りますが,始めにあったときからその男性的な魅力に気づいていたことを隠すための照れ隠しでもありました。ベンのような男性がシングルマザーで特に有力な後ろ盾があるわけではない自分を愛人以外の存在としてみてはくれないだろうという思いで,誘いを掛けてくるベンの言葉には出来るだけノーと言い続けていきますが,その網をかいくぐってどんどん自分たちの生活に入り込んでくるベンとの関係にかすかな期待を持っていることも確かでした。しかし,ベンの父アーデン卿に婚約間近なサブリナとともに事務所にやってこられ,ベンの金目当てだろうと釘を刺されて,すっかり態度を硬化させるレイチェル。その後二人の関係がぎくしゃくしていきますが,チャーリーが時々からんでは二人の関係は少しずつ近づいて行きます。やがて父親にレイチェルが妊娠したことを匂わされたベンが結婚を申し込むと断るレイチェル。そしてそんな時,チャーリーと同じ目をしたチャーリーの父の兄が現れ,それをチャーリーの父と誤解したベンとの間に決定的な亀裂が・・・。
ストーリーテラー,キム・ローレンスらしいスピード感あふれる秀作です。


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