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プリンセスの初恋 [スーザン・マレリー]

SHALOCKMEMO893
プリンセスの初恋 A Royal Baby on the Way
(世紀のウエディング 1) 1999」
スーザン・マレリー 霜月 桂





ウィンボロー王国,ウィンダム家には4人の王女たちがいました。長女のアレクサンドラ(アレックス)は王家では男子しか後を継げないという法律があるものの,議会で女王も認めるような議論がされつつあることを知っており,男子がいない現状では自分が王位を継ぐことになることになるかもしれないと思っていました。幼い頃から父王から帝王学を少しずつ学びつつ,義務と国への忠誠を自らの一番の課題と考えていたのです。そんな時,王家にアレックスの兄に当たる男子がいるという投書が届きます。国王夫妻は現在在位20年の祝賀行事の件で忙しく,しかも,もし投書の内容が間違っていたら両親に大きな衝撃を与えると考えたアレックスは妹たちと相談して,姉妹だけで兄を捜そうと決意しました。アメリカに渡った4姉妹。アレックスだけが先に兄がいたと思われる施設に調査に出かけ,学校で同じ年頃だったとされるミッチ・コールトンの牧場に宿泊することになります。ミッチは初めはアレックスが本物の王女であることを信じられませんでしたがその優雅で堂々とした態度やボディガードたちが牧場で生活することが警備上大いに問題であることで自分を責めているのを見て,本物の王女だとするアレックスの言葉を信じ,宿泊場所として提供することにしたのです。家政婦のベティは王室ファンで,ベティが喜ぶことも理由の一つでした。ミッチにとってアレックスは一般的な王女とは全く異なる存在でした。アレックスもまた自分を一人の女性として扱ってくれるミッチに感謝し,男らしく誇り高くカウボーイとして自分の仕事を愛しているミッチに初めて男性としての魅力を感じるようになります。二人がおずおずと少しずつ近づき,それでも互いの環境の違いから将来の二人の関係を思い描くことが出来ずに葛藤する様子が,とても愛らしく,微笑ましく,王室ものを読むときの醍醐味でもあります。アレックスの優雅さ,上品さ,そして王女としての誇り高さ,一人の女性として悩む姿に共感を抱かせられ,最後の急展開もとても心地よい傑作です。シリーズがまだKINDLE版が本作しかでていないので続きを読みたくて,紙版を買うべきか迷ってしまいます。


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