SSブログ

シンデレラと氷の王子 [ミシェル・セルマー]

SHALOCKMEMO904
シンデレラと氷の王子 Princess in the Making 2012」
ミシェル・セルマー 長田乃莉子





レストランの顧客対応係をしていたヴァネッサは地中海の小国の国王ガブリエルからの強い誘いで国王の結婚相手としてヴァリエオにやってきます。娘のミアは自分を裏切った夫との間の子供でしたが,ミアは今やヴァネッサの生きがい。そして二人を守ってくれるというガブリエルの言葉を信じ,結婚を承諾するかどうかを決めるためにヴァリエオにやってきたのでした。ところが空港でヴァネッサとミアを出迎えたのはガブリエルではなく,王子で息子のマーカスでした。イタリア語に近いヴァリエオ語を話すことができたのはヴァネッサがアメリカの軍人である父に同行して幼少の頃から世界中を転々として過ごしてきたからでした。ヴァネッサの母はヴァネッサの5歳のことに亡くなり,以後父とヴァネッサ二人で世界各地を転々としてきたためヴァネッサには親友と言える友達はジェシー以外にはいなかったのです。ジェシーには反対されましたが,ヴァネッサはとにかく自分の気持ちを確かめ,国王の妻としてやっていけるかを確認するためにヴァリエオ訪問を承諾したのでした。空港で出迎えたマーカスの態度は,父王を誑かすためにアメリカからやってきた年若く腹黒い女という印象を隠そうともしない,冷たくひどい対応でした。しかし父王であるガブリエルは元妻の妹でマーカスの叔母であるトリナの看病のためヴァリエオを離れイタリアにいってしまった後でした。宮殿には着いたものの,マーカスは勿論,宮殿のスタッフたちもヴァネッサに対する態度はいっこうに打ち解けず・・・。父との電話でヴァネッサに宮殿の外の案内を不承不承承諾したマーカスは,町でのヴァネッサの態度を見て,意外な行動に自分の考えが少しずつ変わっていっていることに気づきます。これまで自分が付き合ってきた女性とヴァネッサは全く違っていることに気づくのでした。そしてミアもマーカスにすっかり懐いています。初めは自分を嫌っていたと思っていたマーカスが自分を見つめる眼差しに変化が現れたことに気づいたヴァネッサもまた,罪悪感とともにマーカスの存在が気になりだしたのでした。ついに一線を越えてしまう二人。そのころからガブリエルからのスカイプでのテレビ電話が途絶え,普通の電話での会話に変化していきます。そしてマーカスの部屋で一夜を過ごした翌朝,ガブリエルが突然宮殿に戻ってきたのでした。さあ大事件。しかし,この事件が二人にとって大きな喜びになる事件になるとは。ミシェル・セルマーのすばらしい解決策を示され,大満足の一作です。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

浜辺のビーナス一夜が授けた秘密 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。