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魔法の一夜は明けて [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1005
魔法の一夜は明けて From Enemy's Daughter to Expectant Bride
(黒い城の億万長者 1) 2014」
オリヴィア・ゲイツ 藤倉詩音





オリヴィア・ゲイツの新シリーズ。犯罪組織が集めた特別な能力もつ少年たち。そのうちの一つのグループが指導教官の手引きで組織から逃れ,それぞれの才能を生かして大富豪となり,社会貢献をしていく成長譚のシリーズのようです。彼らが幽閉されていたのが「黒い城」と彼らが呼ぶ場所ですが明確な国や地域は本作では示されていません。第1作の本作はブラジル出身のナンバーズと呼ばれるラファエル・モレノ・サラザ-ルが主人公です。原題は「敵の娘から期待以上の花嫁へ」。自分を組織に売った事業家フェレイラに復讐をするため,一人娘のエリアナ(エリー)に近づいてしまったラファエル。しかし彼女が敵の娘だと知る前に実は誘因力によって惹きつけられ,恋してしまったからさぁ大変。さらにエリアナの方も父の代わりに出たくなかったパーティでラファエルと視線が合った瞬間同じように誘因力によって引き寄せられ瞬間恋に落ちるという不思議な体験を。そして遅れてやってきた父を紹介したとたん,ラファエルは逃げるようにエリアナの元を去ってしまうという出来事にわけが分からずに困惑しています。父が愛する人の敵だと知るまでにエリアナはラファエルの友人たちから引き離され,元指導者のリチャードとのみ会うことが出来ますが,ラファエルの慈善事業への多額の寄付や燃えるように熱い想いに惹かれて生涯この人だけと思った瞬間,友人たちと会話するラファエルが父を敵と思っていることを知り,怒り心頭に発してしまうのでした。しかも,父にそのことを知らず,ラファエルから財政的支援をもらわないと自分の事業が立ちゆかなくなると訴えられたエリアナは,父がかつてラファエルに対して非道なことをしたことを信じず,再度ラファエルに立ち向かうのでした。真相を父に尋ねることを承諾したラファエルですが,その時にはすでにエリアナなしでは人生が意味をなさないと思い,許す気持ちになっていたのです。そして真実は・・・。
敵同士であっても互いの存在が親への愛よりも大切に感じ,互いを守ろうとする二人の愛の強さに感動できる作品です。ロマサス風な作品かと思いましたが,全くのロマンス作品です。自分たちが名前すら失い,コードネームで呼び合う秘密結社風な兄弟たちですが,国籍も人種もまちまちながら,実の兄弟以上に強い結びつきで結ばれた彼らが一人また一人と愛する人に出会い,人間性を取り戻していくヒューマンドラマだと思います。オススメ!


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