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億万長者とバカンスを [キャサリン・マン]

SHALOCKMEMO1021
億万長者とバカンスを His Heir, Her Honor
恋におちたプリンス 3) 2011」
キャサリン・マン 小林ルミ子





いよいよ3部作の最終巻です。長男カルロスは外科医としてライラの勤務する病院の小児外科医を務めています。王子だと身分が明かされた後,少し院内でカルロスに距離を置く人たちも出てきましたが,優秀な外科医としての腕の方が院内では重要であり,ライラもそのように接してきました。しかし,ここにきて,ライラはカルロスに告白しなければならない出来事が出来てしまいました。そう,カルロスの子供を授かってしまったのです。三ヶ月前の一夜。それ以降個人的な付き合いがなかったのですが,ライラもカルロスに責任を取って欲しいなどとは考えていませんでした。王族ほどではないにしてもライラはそれなりに社会的地位と経済的な余裕もあり,一人で子供を育てるのに困っていたわけではないからです。しかしカルロスに父親であることを告知しておく必要はあると考えたのでした。しかし,カルロスはそんなはずはないと言下に否定します。カルロスはかつて中で背中を打たれた後何度も手術をしている過程で子供が作れない身体になったと医師から宣告されていたからです。こんな形で二人の関係はぎくしゃくしながらも,互いに惹かれ合っていることは二人とも分かっていました。互いに30歳を越えた大人の男女のロマンスが繰り広げられます。親子鑑定を主張するカルロス,そんなことなら父親としての一切を放棄して欲しいと思うライラ。1週間の休暇を取って一緒に別荘で過ごし互いのことをもっと知り合おうと提案するカルロスの言葉に可能性を賭けてみようと思うライラでした。そしてカルロスにちょっかいを出そうとする女医の存在などがライラの気持ちを動揺させます。そんな時カルロスの弟から父王の容態が悪化していると連絡があります。医師として父親の元に駆けつけなければ。ライラをそのまま伴って父の病院に向かう二人でした。肝臓が悪化したエンリケ国王は,移植によってしか回復の見込みはありません。適合する三男アントニオの臓器の一部を移植することで回復の見込みがあるのですが,エンリケ国王は頑として治療を拒むのでした。それを説得するためにライラを伴って帰郷し,ライラが妊娠していることを理由に孫の顔を見たくないのかと父王に迫るカルロス。のちに国王と面談したときに次男のデュアルトが,何気なく言ってしまった言葉でそれを知ったライラは,自分が利用されたことを知り,怒り心頭に走るのでした。ライラのプライドの高さがうかがえる反応です。しかもそれを知ったのは急ぎ島の診療所で身内だけの結婚式を挙げた後でした。結婚二日目で離婚? さあ,カルロスはどんな言葉でライラの気持ちを取り戻すのでしょうか。エピローグは8ヶ月後,息子の誕生7週目の様子が描かれ,シリーズを締めくくります。結局3兄弟は父親の病気の悪化を知ったときからあれよあれよという間に生涯の伴侶を見つけたことになります。そして,兄弟の異母妹エロイーサのロマンスは別シリーズ「億万長者に愛されて」の中で描かれるのですが,王族に嫁いだ女性たち,そして王族だと知らなかったエロイーサなど,どんどん輪が広がっていく家族の広がりが興味をそそります。


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