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運命の舞踏会 [リサ・ケイ・ローレル]

SHALOCKMEMO1047
運命の舞踏会 The Prince's Bride
(ロイヤル・ブライド 1) 1997」
リサ・ケイ・ローレル 庄司葉子




HQB-684
15.09/¥670/208p

L-820
98.09/¥641/156p


リサ・ケイ・ローレルのシンデレラ物語「ロイヤル・ブライド」シリーズの第1巻です。合衆国最東北部のメイン州のアンダースポイント(アンダース岬)には,「アイスランドからほど近い紺碧の北大西洋上に浮かぶ島国」アンダース王国の所有するアンダース城があります。現国王イバーと王妃が知り合ったと場所として王国によって維持されてきました。その管理人を任されているのはジュリー・ブリットンです。かつての管理人の孫娘でしたジュリーは16歳の時城で開かれた舞踏会で皇太子エリックと出会い,一目で恋に落ちました。二度目に出会ったのも舞踏会でした。王子はジュリーを覚えていてくれ,踊りを踊ることができました。休憩で外に出たときジュリーは皇太子に告白しますが,軽くあしらわれてしまいます。そして国王の手術が行われ,今回三度手術成功の記念舞踏会が開かれることになりました。城の管理を受け継いだジュリーにパーティを取り仕切る命がくだされ,ジュリーは準備に余念がありませんでした。そして普段であればパーティには華やかなことが好きな王子ウィットが立ち会うことが多いのですが,今回は皇太子が参列することになりました。それは真夜中12時に皇太子の婚約が公表されるイベントが行われることになったからです。皇太子に会えるという期待と婚約の発表に立ち会わなければならないという苦痛の板挟みになるジュリー。しかし秘密の連絡が入り,婚約者が急に婚約を破棄してしまったというのです。皇太子エリックには結婚しなければおおいを継げないという決まりがあります。国王の回復が遅れているのもエリック皇太子の相手がなかなか決まらないということが原因だと噂が流れています。図書室で対応を話し合うエリックとジュリー。そしてエリックは決意するのでした。今婚約をなかったことにはできない。それならば代役を立てなければ。そう,それにはジュリーがもっともふさわしい,と。ジュリーも事情を知るものとして幼いころから優しくしてもらっていた国王を悲しませ,困っているエリックを助けられるならばと,伊割りの婚約に同意するのでした。見返りは何が欲しいとエリックに問われたジュリーはたった一言「信頼」と答えます。なかなかすてきな条件ではありませんか。そして,見せるための二人の婚約期間が始まります。やがて国王の健康が回復し,王位を継いだら婚約を解消するという条件で二人は合意していました。しかし次第に周囲に人がいるときは優しさを見せるエリックですが,二人になると事務的な会話に終始する関係に満足できなくなるジュリーでした。そして二人の偽りの婚約に実は国王も気付いていたのです。国王と王妃が愛し合って結婚し,妻を亡くしたのちの国王の落胆ぶりを目の当たりにしていたエリックは愛による結婚がやがて不幸を招いてしまうという固定観念に縛られていました。そのためいわゆる政略結婚が自分にとって必要だと思っていたのです。しかし様々な問題にてきぱきと対応し常に自分と国王のことを気遣ってくれるジュリーの態度に,偽りの婚約ではなく本当の結婚を望む気持ちが強くなってきます。愛にあふれ,理知的で人の立場に立ってものを考えられるすばらしい女性であるジュリーはナイス・ヒロインです。さて,ボストンの病院に入院していた国王の退院とともに,国に戻るエリックはジュリーを伴うことにしました。そして正式にプロポーズします。しかし,結婚に愛は必要ないと言われていたジュリーはその申し出を断ってアメリカに戻ってしまうのでした。二人こそ理想のカップルだと見抜いていた国王は自分が王妃に抱いていた気持ちと愛する人との結びつきこそ国を治める上では必要だとエリックを諭します。これまでジュリーに対して抱いていた気持ちが愛だと気付いたエリックは,ジュリーの気持ちを変えさせるために一計を案じるのでした。
ジュリーの親友二人が第2作,第3作のヒロインとなります。一人は未婚の母で町の保安官を務めるドルー・デイビス。ドルーの娘レキシーは自分がプリンセスだとなりきっている夢見がちが愛らしい少女。しかしどうも本当のプリンセスだと匂わせる記述があります。そして雑貨店とコーヒーショップを経営し,人の気持ちを見抜く才能に長けているアンナ。2人にもハッピーエンドが訪れるのではと楽しみなシリーズです。


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