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宿命の再会 [リサ・ケイ・ローレル]

SHALOCKMEMO1048
宿命の再会 The Prince's Baby
ロイヤル・ブライド 2) 1997」
リサ・ケイ・ローレル 桜 香緖里





シリーズ第2弾は,エリック皇太子の弟ウィットが主人公です。前作でも触れられていましたがプレイボーイとして名高いウィットは,父国王の命によりアンダース城に待機することになりました。休暇を取れということと,「なすべきことをなすまで」という謎の言葉しか言われていません。兄の結婚式のとき少しだけ見かけた新婦の友人ドルーとは,小さい頃良く3人で遊んだ思い出があります。7年ぶりの再会でした。ドルーは現在町の保安官ですが小さな町なので,巡査と警部を兼ねたような存在。さらには公証人と結婚式の立会人まで兼ねるというような一人役所みたいな感じです。物語の中でもこれらの権限を示す部分が出てきます。さて,ドルーには6歳になる一人娘レキシーがいます。小学校1年生。自分が王女だと言い張り,いつも頭に手作りのティアラをかぶっています。担任の先生から連絡があって学校に駆けつけてみると体育館のステージで蛙にキスをして王子に変身させようとしているレキシーがいました。周囲の子どもたちは王女じゃないと口々に叫んでいますが,レキシーは何度も水槽から蛙を捕りだしては蛙の頭にキスをしているのです。そして最後の蛙にキスをし終わったところで,ステージの陰からなんとウィットが現れ,自分はアンダースの王子だと名告ったのでした。とてもユニークで笑ってしまう場面ですが,ドルーにしてみれば驚き以上の困惑が襲ってきたのです。実はレキシーの父親はウィットでした。7年前に3カ月付き合った二人の間にできた赤ん坊がレキシーだったからです。そのことをドルーはウィットに話さないでいました。もしこのことが知られたら,ウィットは持てる力を総動員してレキシーを連れ去ってしまうかもしれないと思ったからです。そしてついに事実が明るみに出てしまいます。この辺で,父王の「なすべきことを・・・」という言葉が意味を持ってきます。エリック皇太子の結婚式で国王はレキシーに会いかなり気に入った様子でした。そして小さい頃のウィットの写真とうり二つのレキシーを見て,事実に気付いたようでした。しかしウィットが何も言い出さないことから,ドルーとレキシーがウィットと関係を取り戻すために一計を案じたのだろうと思います。ウィットもレキシーをじっくり見てこのことに気付き,ドルーに確かめたのでした。父親ではないとウソをつくわけにはいかないと覚悟してドルーは事実を告げます。それから,ウィットはドルーを責めるのではなく,この7年間の空白を埋めるかのようにレキシーとドルーに父親として認めてもらおうと頻繁に二人の元を訪れ,レキシーの「王子としてのテスト」に挑戦するのでした。ドルーに他の町での裁判への出廷が求められ,1週間ウィットがレキシーを預かることになります。そして裁判が終わって帰ってきたとき家には二人の姿がありませんでした。ウィットがレキシーを連れ出して出かけていたからです。しかし連れ出した理由を聞いたドルーはウィットが本気でレキシーの父親になろうとしている決意を感じ取り,ウィットを信じる気持ちになりました。前作で出てきたジュリーのエリックに対する言葉「信頼」がここで生きてきたなという感じです。その後も家を離れてる仕事が出てきたドルーはもはや安心してウィットにレキシーを預けることができたのでした。その頃,王命ではない件でウィットは対立する2国間の調整役を務めることになりました。一時はうまくいったように見えたこの調停も最後のところで再び話し合いをする必要に迫られ,ドルーの留守の間にウィットはレキシーを伴ってニューヨークに出かけます。会議の間中,同席したいとだだをこねるレキシーにしっかりと部屋でおとなしく寝ていなさいと命じるウィット。ひょっとしてこのことがきっかけで「テスト」には合格しないかもしれないと思いつつも,どうしてもウィットはこの調停を成功させたいと思っていたからです。たびたび隣室のレキシーの様子をのぞくウィットが,レキシーが寝言で「パパ」と呼んでいるのを聞いてしまいます。レキシーは気付いていたのです。ウィットこそ本当の父親であることを・・・。
ドルーとウィットがもちろんヒーロー,ヒロインなのですが,本作にはもう一人のヒロイン,レキシー(アレクサンドラ・アンナの愛称)がいます。本作のナイス・ヒロインです。親子3人での「幸せに暮らしましたとさ」というハッピーエンドが,物語のようにうまく収まっていくのでしょうか。


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