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契約結婚は天使のために [モーリーン・チャイルド]

SHALOCKMEMO1156
契約結婚は天使のために Triple the Fun
Billionaires and Babies 56 ) 2015」
モーリーン・チャイルド 高山 恵





 関連作「夢から覚めたシンデレラ(SHALOCKMEMO984)」と同じように,女性から利用されたり信頼を裏切られたりした経験を持つコルトの双子の片割れコナー(コン)がヒーローです。男性側の心の動きを中心に語られるロマンス作品ですが,ヒロインのダイナ(ケータリング業者ですがレストラン経営を目指すシェフでもあります。つまり,ダイナーのもじりではないかと?)・コルテスというメキシコ系の美女の葛藤も,前作ペニーの時と同じように,というか,キング家の男たちを相手にする女性に共通したストーリー展開となります。紋切り型ではありますが,先が読める展開に安心感もあり,読後,あぁやっぱりという満足感も得られるのがシリーズものの良さだと思います。さて,コナー(コン)と3つ子(サム,セージ,セイディ)の関係は,同性愛者だった友人のジャッキー・フランシスとエレナ・コルテスに端を発します。二人は子供が欲しくて養子をもらうよりも,信頼できる男性の精子提供者としてコンに依頼するのです。妊娠は失敗したとコンに思わせ,ジャッキーは実は3つ子を生んだのでした。エレナはダイナの妹。ジャッキーとエレナが事故で亡くなるとき,二人は3つ子の後見人にダイナを指命していたのでした。弁護士からジャッキーの遺言を知らされたコンは始めてその事実を知ります。と同時にジャッキーに裏切られ,しかも自分の子供がいて,それを何年も知らされていなかったことに怒りを感じます。そしてその怒りを後見人に指名されたダイナにぶつけるのでした。親権争いを覚悟でダイナに会いに行くコン。ダイナもまた3つ子の存在を姉たちの死まで知らされていなかったのですが,すでに3つ子たちとの間には本当の母子のような心の絆を感じていました。大金持ちのキング家のもつ力で,いずれ真剣裁判になったら自分に勝ち目はないことはよく分かっていましたが,コンの,というよりキング家の傲慢さと強引さを肌で感じ,その都度抵抗を試みますが,次第にコンの思惑どおりに事が運んでしまい,結局は3つごと共にコンの家で暮らすことになってしまいます。そしてアイルランドへの出張に一緒に行き,モーラとジェファーソン夫婦に出会って,家族を何より大切にするキング家の伝統を思い知るのでした。旅の開放感からかダイナとコンはその夜,ついに一夜を共にするのでした。もう,コンを愛さずにはいられなくなったダイナ。しかしコンは二人の関係を便宜的なものと考えている。ダイナは,二人の関係が永続的に続くはずがないとも覚悟しています。帰国後コンのプロポーズを承諾し,二人は夫婦になりますが,3つ子はコルテスの苗字のままです。そして,地元の有力者を招いたパーティで,友人の妻から「ダイナがキング家の人間になったのは,ビジネスにとって最高の決断だったと言っていた」という言葉を聞いたコンは,やはり自分は利用されただけで裏切られたという気持ちを持ってしまうのでした。翌朝,ダイナと3つ子は家を出たことをコルトから聞いたコンは,さぁどんな行動を取るのでしょうか・・・。
 次々に広がっていくキング家の人間関係。まだ2作品読んでいなかったことに気付きました。読書計画に入れなくっちゃ。


タグ:ディザイア
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