SSブログ

涙のエンゲージリング [シャロン・ケンドリック]

SHALOCKMEMO1179
涙のエンゲージリング The Ruthless Greek's Return
Playboys of Sicily  1 ) 2015」
シャロン・ケンドリック 山口西夏





 ヒロイン:ジェシカ・カートライト/元テニス・プレーヤー/大手宝飾店ルル社専属モデル(26歳)/アクアマリンの瞳, ブロンドの髪
 ヒーロー:ルーカス・サラントス/元ボディガード/大手宝飾店CEO/黒い髪
 若い頃に才能を発揮しプロテニスプレーヤーとしての将来を嘱望されていたジェシカ。しかし丁度ルーカスと付き合っていた頃靱帯の故障でテニスを続けられなくなってしまう。そのことを知らずにプロポーズしたルーカスにジェシカは拒否の言葉を伝える。ジェシカに捨てられたと思い込んだルーカスはその後命を救ったロシア人のパトロンから,いくつかのダイヤモンドを含めた宝石をもらい,宝石商として大成するのです。一方ジェシカは18歳の時父と継母を失い,異母妹のハンナ10歳と二人きりで残され,ルル社の専属モデルとしてなんとか暮らしていけるだけの収入を得て,ハンナを育ててきたのでした。ハンナはこれから大学生活を送ろうとするところまで成長し,コーンウォールの一軒家から巣立っていきました。そんな時,ルル社から呼び出しがあります。何事かとロンドンまで行ったジェシカは,ルル社の新CEOがルーカスであることを知ります。これまでのイメージとは異なるモデルとなることを条件に契約更新するかどうかの決断を迫られ,一度は断ろうとしたジェシカですが,ハンナの学費と今の生活を維持しなければならない事情から,そして再びルーカスとの関係が改善できるかもしれないという期待もあって大人のイメージの新プロジェクトにモデルとして参加することになります。撮影はヴェネツィアで行われ,再び二人の関係は再燃します。ルーカスへの想いが復活したジェシカの妖艶なポーズが新聞やCMで大反響を呼びますが,撮影終了と同時に,ジェシカは置き手紙をしてコーンウォールに帰ってしまうのでした。連絡が取れなくなったジェシカをルーカスが訪ねてみると,8年前に住んでいた家には,すでに別の人が住み,さらに奥の海岸付近の小さなコテージで庭仕事をしているジェシカが見えたのです。
 「胸が至福の喜びに張り裂けそうになるのは決して普通のことではない。そんな気持ちになるのは,相手を心から愛しているときだけ。でもルーカスは愛を求めてはいない。」急遽休暇を取ることにしたルーカスはジェシカと小さなコテージでの生活を始めます。「二人は将来のことは決して話題にしなかった。愛という言葉も口にしなかった。」というある種微妙な境界線をもつ二人の生活。しかし,ルーカスの双子の兄アレックから連絡があり,ルーカスはロンドンに帰ってしまいます。将来の仕事にしようと始めた刺繍に精を出したりしている間に異母妹のハンナがオーストラリアに行くことにしたと連絡が入ります。ハンナが自分から離れ,ルーカスもまた帰ってこない・・・。寂しさを感じざるを得ないジェシカは,ルーカスから連絡を心待ちにしています。そんな時ヴェネツィアで一緒に仕事をしたスタイリストのパティからの電話で,あの時監督とルーカスがジェシカの対応で秘密にしていたことを教えてくれるのでした。裏切られた想いを抱くジェシカ。「8年前のことでどうしても私を許せなくて私を今回雇った」のかと詰め寄るジェシカ。その言葉に腹を立てて,コテージを去って行くルーカス。という具合に,どんどん二人の関係が深まったり離れたりを繰り返していく場面展開の速さが,読者を引き寄せるストーリーテリングの見事さが本作のの最大の魅力です。華やかなスポーツ界や宝飾界の裏側でうごめく男女の心の葛藤を見事に描いた作品。オススメです。さて,ルーカスがジェシカに渡したリングがなんとも洒落ていますね。


タグ:ロマンス
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

非恋愛結婚花嫁の悲しい嘘 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。