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シンデレラは似合わない [シャロン・ケンドリック]

SHALOCKMEMO1187
シンデレラは似合わない Back in the Headlines
Scandal in the Spotlight 3 ) 2012」
シャロン・ケンドリック 中村美穂





 原題は「主役に戻って」
 舞台はロンドン,トーチェスター伯爵家バレオ・ホール
ヒロイン:ロクサーヌ(ロキシー)・カーマイケル/元ガールズバンド「ロリポップ」歌手,ナイトクラブ「キットカット・クラブ」歌手,清掃作業員/青い瞳,ダークブロンドの髪
 ヒーロー:タイタス・アレクサンダー(35歳)/トーチェスター公爵/高い頬骨,茶色の髪,
 今は清掃作業員をしながら場末のクラブで歌っているロキシーですが,かつてロリポップというバンドのボーカルとして世界中の注目を集めヒットチャート上位を席巻した歌手でした。一方タイタス・アレクサンダーは,1年半前に父が亡くなり,トーチェスター伯爵位を継いだばかりでノーフォーク州のバレオ・ホールというマナーハウスを管理維持することになっています。遺産の管理をしているうちに,ロンドンの会計士マーティン・マレー名義のノッティング・ヒル・ゲートの高級住宅地にある最上階のフラットにかつてのスター,ロキシーが住んでいることを突き止めます。現在の職業は場末の歌手と夜は清掃作業員,そんなロキシーが,もともと家賃の高いロンドンでこんな高級フラットに住むだけの家賃が払えるはずがなく,きっとマーティン・マレーの愛人として囲われているに違いないと,フラットの追い出し作戦を開始します。清掃作業を終えて具合が悪くなり,悪天候の中やっとの思いでフラットについたロキシーは,自分のたった一つで全ての財産が入り込んでしまうスーツケースが廊下に出され,鍵も取り替えられていることに愕然とします。意識を失ったロキシーが次に目覚めると,そこは見たこともない場所でした。気を失っているロキシーを見つけ,タイタスが運んできたのです。数日間も意識を失っていたロキシーに,ナイトクラブからの解雇通知と,数日間無断欠勤したと清掃作業員も首になったことを告げる上司。自分がフラットを追い出したばかりにこんな最悪の状況に陥ったことに責任を感じ,タイタスは,ロキシーにある提案をします。数週間後に開かれる自分の盛大な誕生パーティまでに,スタッフとしてバレオ・ホールで働かないかという提案でした。バレオ・ホールの家政婦バネッサは,ロキシーをかわいがり,従業員の住む屋敷の近くのコテージで相部屋になったエミリーがかつてのロリポップの大ファンだったこともあり,安定した暮らしを始めたのでした。そして壮大な屋敷を舞台に,タイタスとロキシーのロマンスが次第に熱を帯びていきます。もう一日たりともロキシーと離れがたくなったタイタス。屋敷のスタッフやバネッサの目を盗んで逢瀬を重ねる二人。やがてパーティ当日,何でももっているタイタスになにかプレゼントしたいと,ロキシーはエミリーやスタッフたちとある企てをします。自らの才能である歌手としての実力で「ハッピー・バースデー」と歌のプレゼントを,なんと,アメリカ大統領とも関係があったとされる,あの有名女優のスタイルで行ったのでした。数日後のマスコミでその時の写真と,あれは新しいの伯爵の愛人かという記事が載り,ロキシーは屋敷を暗闇の中で去ることにしたのでした。「わたしは歌の夢を叶えるために働く臨時雇いの清掃作業員から,雇い主である貴族の秘密の恋人になった。まるでビクトリア朝時代お身分違いの愛人のように。」この言葉が,悲しいロキシーの気持ちをはっきりと示している一文です。「まただ,彼はまたしても特権を振りかざし,僕は重要人物で,君はそうではない,と言っている。彼はそうせずにはいられないのだ,根っからそういう人なのだ。」とタイタスとの別れを決意したロキシーの悲しく寂しい心情が,ぐっとくる場面です。この場面があるからこそ,本作に階級差に阻まれる悲しい男女の関係が見事に表されているのだと思います。
 イギリスのありがちな設定ですが,栄光と挫折,恋愛と別れ,そんなギャップの大きさが深みのある作品を仕上げているイチオシの秀作です。


タグ:ロマンス
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