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嬉しくないプロポーズ [キム・ローレンス]

SHALOCKMEMO1191
嬉しくないプロポーズ Accidental Baby
Expecting 15 ) 1999」
キム・ローレンス 漆原 麗




HQB-720
16.03/¥670/208p

R-1582
00.05/¥672/156p


 原題は「偶然できた赤ちゃん」
 ヒロイン:ジョー・スミス(27歳)/会計士/髪は黒
 ヒーロー:リーアム・ラファティ(29歳)/報道記者/193センチ,髪は黒,肌はオリーブ色,目立つ鼻と濃い眉。
 男女の友情はあり得るのか?恋人との別れの辛さから慰めを求めて友人の男性と一夜を過ごしてしまったヒロインが,結婚を取るか,独立を取るかと究極の選択を迫られるお話しです。「イングランド東部のイースト・アングリアで生まれ育って家も近く母親同士は学校時代の友人で」父親同士も獣医と馬のブリーダーという深い関係のスミス家とラファティ家。「こんな状況でのプロポーズなんて悲惨だわ」とリーアムとの結婚を頑なに拒むジョーは,とにかく独立心とプライドの高い女性です。会計士という職業柄というだけでなく,昔から友人としてしか見ていなかったリーアムとの結婚を拒む理由は「友情で結ばれた結婚はきっとうまくいくでしょうけど,わたしは燃えるものが欲しいのよ。」というのが理由です。一方リーアムの方は,キャリアを築き上げてきたジョーのこれまでの苦労を知っているだけに,結婚・出産によってジョーの仕事への情熱が邪魔されるのではないかと,申し訳ないという気持ちの方が初めは強かったのですが,自分の両親からもジョーの父親からも非難を浴び,なんとしても法的に結婚という形を取ることが責任を取ること,そして子どもの父親として将来をすごしたいという,男性として当たり前の気持ちでいたのでした。ところがところが・・・ジョーは結局結婚を承諾するのですが,結婚式の前日にもこの結婚を投げだそうとします。リーアムはジョーを説得できるのでしょうか。そして本当の夫婦になれるのでしょうか。はたまた,ジョーとリーアムの本音は?本当に子どものための結婚というだけなのでしょうか?
 ジョー・スミスといえば普通男性の名前ですがあえてそんな名前(ジョーはジョセフィーンかなんかの略かもしれませんが古風なのでジョーを本名にしたのかも?)にした作者の意図は詳細には語られていないように思いますが,男性並みに気の強い,短気で・・・ということなのかもしれませんね。HQB版の表紙のモデルさんはジョーのなんとなく投げやり,というより気怠げな雰囲気をあらわしていて,この結婚がうんざりだという気持ちを表しているように思います。ジョーの元恋人ジャスティン,リーアムに想いを寄せるスーザンなども絡んで,とにかく二人の会話と心理描写が楽しい作品です。


タグ:ロマンス
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