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夢から覚めた花嫁は [キャット・キャントレル]

SHALOCKMEMO1211
夢から覚めた花嫁は From Fake to Forever
(ウエディングドレスの魔法 2) 2015」
キャット・キャントレル 北岡みなみ





 原題は「偽りから永遠へ」
 ヒロイン:メレディス・リゼット・チャンドラー=ハリス/ウエディングドレス制作会社社員/元ミス・テキサス
 ヒーロー:ジェイソン・リンハースト/アパレル会社「リン・クチュール」CEO/
 第1章でジェイソンがラスベスガスのあるネヴァダ州クラーク郡の結婚登記所にメレディスとの結婚の事実があるかどうかを携帯電話で尋ね,回答を得る部分がありますが,こんな個人情報に関することを簡単に電話で教えてくれるアメリカという国は,またはラスベガスという町は,どれだけ自由なところなのでしょう。自由というより,開けっぴろげというべきなのでしょうか。さて,2年前にちょっとショックなことがあって出会った二人は,おふざけで?ラスベガスで結婚式を挙げます。例のプレスリーの衣装を着た立会人のもとで。そして結婚証明書は互いにシュレッダーにかけようといい合って別れますが,メレディスの申請書が受理されたままになってしまい,二人は正式の夫婦になっていたのです。最近になってメレディスの弁護士からその事実を指摘されてあわてたメレディス。ニューヨークのジェイソンの元に駆けつけますが,侮辱的な言い方をされ,腹を立てたメレディスですが,今はそんなことをいっている場合ではありません。ジェイソンは婚約者との結婚が迫っており,メレディスは姉の会社の共同経営者になるために仕事を頑張らなければならない時期。おふざけで結婚したなどと両親にも姉にも言えるわけがありません。密かに離婚しようと,しかしジェイソンは根っからの事業家。メレディスが申請書をシュレッダーしなかったことを理由に,自分の仕事の手伝いをするように条件を付けます。ジェイソンの両親は離婚し,会社を半分にしました。ジェイソンの会社は母がCEOで,父の会社は姉がCEO候補。しかも2社は今ふたたび合併し,ジェイソンはそのCEOになるつもりです。婚約も結婚もそのための便宜的なものでした。ところが,正直にメレディスとの偽りの結婚の事実を話すと,婚約者はアッサリと婚約を解消してしまったのです。そのために,ジェイソンはメレディスをスパイに仕立て上げて姉の会社に勤めさせようという計略を練ったのでした。ファッションの本場ニューヨークの有名アパレル会社への就職は,姉の会社の共同経営者になるためのステップとしてはこれ以上ないほどの貴重な体験でもあります。ジェイソンの条件を呑んだメレディスですが,二人の関係は姉に知られることになってしまい・・・。結構場面展開の速いここまでのストーリーですが,互いの身体の相性の良さ,そして絶世の美女であるメレディスと女性なら誰しも振り向いてしまう美男ジェイソン。しかもジェイソンの母はメレディスとジェイソンの関係を諸手を挙げて賛成するとあって,出来るだけ速く離婚しようとする二人の計画は暗礁に乗り上げてしまうのでした。しかし,頑固者のジェイソンは「結婚は道具だ」と豪語し,愛だのロマンスだのはからきし考えてもいないのです。何より仕事,会社,昇進というのが第一義のジェイソンです。それでもメレディスに弾かれる気持ちは日増しに強まります。メレディスも自分が美人だけでなくきちんと仕事の出来る女でありたいという切実な願いをもっており姉の会社の共同経営者という立場を得るためにはジェイソンと愛におぼれている場合ではありません。しかし,ジェイソンの姉の会社で有名なデザイナーがメレディスを気に入ってしまい,なかなか会社から離れることが出来なくなると共に,ジェイソンもデザイナーとしての自分も両方を得たいという気持ちに次第に変わってくるのです。「この結婚は全てを手に入れられるチャンスなのよ。あなたが2年前に失ったものを,そして私たちが一緒にいられる未来も。」とジェイソンを説得しようとするメレディスですが・・・。失意のうちにジェイソンの元を去るメレディス。
 やはり失ってみてその存在の大きさに気付く。というのは真理のようです。やっと自分の愚かしさに気付くジェイソン。しかしもうメレディスはジェイソンとの未来を諦めたのかもしれません。それでもやるだけのことはやってみようとジェイソンはメレディスのいる姉カーラの元を訪れるのでした。
 とにかく,メレディスは,めっちゃ美人だということ,そしてジェイソンに自分を求めさせる手練手管も豊富にもっていること,親が財閥で,姉の会社経営を軌道に乗せ,愛する夫もいる,いわばなにもないものがないのですが,そんなメレディスが欲しいものは自分の成長した姿を両親や姉に認めてもらいたいことなのです。美貌やお金や家族に恵まれていても,自分が認められたい,愛されたいという気持ちの方が人間には大切なのだということを物語をとおして語ってくれる秀作です。一気読み間違いなしのイチオシです。



タグ:ディザイア
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