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危険な億万長者 [サラ・モーガン]

SHALOCKMEMO1213
危険な億万長者 The Vasquez Mistress 2008」
サラ・モーガン 東みなみ




HQB-725
16.04/¥670/224pp

R-2405
09.07/¥690/156p


 原題は「バスケスの愛人」
 舞台:アルゼンチンの牧場エスタンシア・ラ・ルシア
 ヒロイン:フェイス(25歳)/獣医/緑の瞳/
 ヒーロー:ラウル・バスケス(30歳)/四千ヘクタールを超える面積をもつ牧場の主,ポロ選手/つややかな黒髪,男性的でたくましい筋肉,180センチを越える身長/
 第2章でいきなり10カ月後に飛ぶ展開は予想外でした。タクシーの前に飛びだして転倒したヒロインのフェイス。ちなみにサラ・モーガンの他の作品でもありますが,フェイスの姓は記されていません。病院で意識を取り戻すと夫のラウルがやってきました。フェイスはラウルの元を逃れて彷徨っているうちに事故に遭ったのでした。身元の分からないフェイスは記憶障害を装いますが,ラウルに強引に家に連れて行かれます。フェイスが結婚式後すぐにラウルの元を逃げだしたのは,流産が原因でした。もともと結婚も子供もいらないと言いきっていたラウルが突然結婚をいいだしたのはフェイスの妊娠がきっかけでした。そして,ストーリーの終盤までぎりぎりふせられていくラウルが結婚も子供も望まない理由。それが本作の一番の盛り上がりです。女性なら誰でもうっとりしてしまうアルゼンチン男性のラウル。そのラウルが一時も離したくなくなってしまった相手がフェイスでした。絶世の美女よりもその知性とラウルを夢中にさせる性的反応の良さ,そして自分に媚びようとせずユーモアを失わずに自分を主張する性格。そんな全ての点を総合して,惹かれざるを得なくなる女性がフェイスでした。しかしラウルに金目当てで結婚し,妊娠して自分を騙したのかと謂われのない冷たい言葉を投げつけられ,ラウルの元を逃げだしたのでした。「私たちは全く不釣り合いだった。わたしは現代的な思慮分別のある女。そしてラウルは無慈悲な暴君で,存在することすら知らなかった世界の住人だった。」というフェイスの思いを,あざ笑うかのようにつぎつぎと自分勝手な言動をするラウルですが,少しでも触れられると,もうラウルの言いなりになってしまうフェイス。それほどフェイスを愛しているにもかかわらず,その男性至上主義のアルゼンチン男性らしい言動にうんざりしながらも,ラウルもまたフェイスから離れずにいるのです。仕事上の関係で隣の土地をもつ夫妻を家に招いたときも,ラウルはフェイスを伴います。しかし,やってきた夫妻の妻はラウルのかつての恋人ソフィアでした。あえてかつての恋人を招待する場に自分を同伴させたと,フェイスは憤り,ラウルの冷酷さに今更ながらに牧場を去らなければと思うのでした。しかしこのままソフィアに負けるのはフェイスのプライドが許しません。フェイスは作戦を変えることにし,ラウルの気持ちにより添うようにしていくのです。それが,ラウルの気持ちを徐々に軟化させていきます。そして明かされるラウルの幼少時代の記憶と残酷な事実。このことを話したことがラウルとフェイスの関係を一気に高めるのでした。
 ヒロイン側ではなく,ヒーロー側から描かれたこの作品。ヒーローが過去を乗り越え,人間性を取り戻していくためには,フェイスの存在が必要だったのです。その過程を克明に描いた本作はサラ・モーガンの筆力の冴えを物語っている作品です。


タグ:ロマンス
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