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記憶なき富豪への贈り物 [ポーラ・ロウ]

SHALOCKMEMO1232
記憶なき富豪への贈り物 Forgotten Marriage 2007」
ポーラ・ロウ 秋庭葉瑠





 原題は「忘れられた結婚」
 ヒロイン:アレクサンドラ(アリー)・マックナイト(29歳)/フリーライター/豊かな栗色の髪,可愛らしい顔立ち,160センチの小柄な体/
 ヒーロー:フィン・ジェイコブ・ソレンセン(?歳)/「ソレンセン・シルバー社」副社長/デンマーク人,高い頬骨,角張った顎,長いまつげに鮮やかなエメラルドグリーンの瞳/
 「結婚していた。僕には妻がいた。どうやらその女性はオーストラリアに住んでいるらしい。ああ,なんて厄介なんだ。」で始まる本作は,ヒーロー側の記憶喪失の物語です。「その謎の妻もまた,父ニコライが統べるジュエリー帝国(ソレンセン・シルバー社)の支配株を10パーセント相続することになる。」記憶喪失ものの要素として,遺産相続が絡んできます。しかもヒーローの継母マレーネの身勝手さが敵役的要素をふんだんに醸し出します。「12月に起きた交通事故で父が集中治療室に入り,彼自身も記憶の大部分を失ってから,フィンの人生において現実離れした事実が次々と発覚した。」とあり,会社経営と結婚生活の記憶を取り戻すためにフィンの行動が説明されていくのですが,本作では記憶喪失期間は二ヶ月と三週間と五日と比較的短い期間です。さらに,ヒロイン,アリーの妊娠。夫の出奔の後に発覚した妊娠。記憶喪失と妊娠という2つの現実の間で奮闘するヒロイン,アリーがちょっと身勝手な感じがするのですが,そこはオーストラリア人のおおらかさが救ってくれています。それでも,名家の出身のフィンに対して,無責任な飲んだくれの母をもつ自分に対して相手にふさわしくないのではないかと考えてしまうヒロインのアリーは,記憶を失っているフィンとの関係修復の絶好の機会ではないかと考えます。もしそれがうまくいかなかったら離婚届にサインしよう。でも子供は産みたい。もし離婚したら二人の関係は子供を挟んでどうしていったら良いだろう。そんな不安な気持ちを隠したままアリーは記憶喪失後のフィンが,かつての傲慢な人から別人のように変化したことを感じていました。そんな二人に復縁はあるのでしょうか。やがて妊娠を知ってしまったフィンはどう行動しようとするのでしょうか。「過去は変えられないとしても,未来を正しいものにすることは出来るだろう。それは彼女の真実を打ち明けることを意味する。」記憶を取り戻したフィンは,一大決心をするのでした。もつれた糸を見事に解きほぐしていく作者の腕前は見事です。記憶喪失ものの醍醐味を味わえる秀作です。そして,シルエット・ディザイア版の表紙に描かれたヒーローとヒロインの姿。フィンの北欧人らしい長身と,顔がフィンの胸までしかない小柄なアリーの姿が印象的です。


タグ:ディザイア
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