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二人のバレンタイン [ジャクリーン・バード]

SHALOCKMEMO1268
二人のバレンタイン The Valentine Child
( Wedlocked 8 ) 1995」
ジャクリーン・バード 春野ひろこ




HQB-641
15.02/¥670/200p

R-1738
02.01/¥672/156p


 原題は「バレンタインの子供」
 ヒロイン:ゾーイ・ギフォード(25歳)/グラフィック・アーティスト,両親は俳優で飛行機事故死/シルバー・ブロンドの髪,小柄でマイセン焼きの人形のような卵形の顔,つんと上を向いた胸,細いウエスト,サファイアブルーの瞳/
 ヒーロー:ジャスティン・ギフォード(39歳)/国際法専門弁護士/180センチ以上,濃い茶色の瞳,漆黒の髪,オリーブがかった肌,スペイン系/
 20歳で結婚し,21歳の誕生日パーティをバレンタインデーに祝ってもらっていた幸せ絶頂のゾーイに,訪問客の噂話が聞こえてしまいました。夫のジャスティンは,ゾーイの伯父に頼まれて法律事務所を経営することと引き替えにゾーイとの結婚を承諾した,というものでした。14歳から憧れてやっと結婚した相手が自分を愛してくれていない,しかも夫からだと思っていた毎年送られてきたバレンタインカードの贈り主が客としてやって来た両親の親友でハリウッドスターのウエイン・サットン(ウエインが姓ではなく名前の方だということが面白い)だと知ったから,二重の意味で傷つくのでした。そして極めつけは夫と同じ事務所の所属する若手弁護士の連れは,ゾーイの18歳の誕生パーティに夫が連れてきた恋人のジャネット・オードも現れ,自分とジャスティンの関係が続いていることを匂わせたことに及んでは,もはや夫を信頼することができないという思いに駆られてしまいます。その夜自分を求める夫に応えつつも,ゾーイはアメリカに帰ることを決意し,ウエインに当座の住まいを頼み込むのでした。そして4年が過ぎます。
 アメリカに帰ってから生まれたジャスティンとの愛しの息子をゾーイはバレンタイン(バル)と名づけ,美術学校で学んだ技術を生かして手書きの絵はがきを売る仕事を始め,商売としても成功を収めています。ところが貧血がちになったバルの病気を専門医に見せたところ,ファンコーニ貧血症(先天性再生不良性貧血=35万人に一人の割合の遺伝子疾患)であることが判明し,骨髄移植が唯一の治療法だということ。父親であるジャスティンの骨髄移植か,あるいはもう一人自分が子供を産めば子供からの骨髄移植でもかまわないという医師のすすめを得たのです。4年間も息子の存在を秘密にしてきたことが知られれば,きっとジャスティンは怒り狂う。それよりももう一度イギリスに渡ってジャスティンを誘惑し,自分が妊娠すればいいと考えたゾーイ。自分を裏切った夫であれ息子のためならどんなことでもする覚悟のゾーイでした。本作は1995年の作品ですが,ロンドン,ニューヨーク間にはまだコンコルドが飛んでいます(2003年にコンコルドが完全に退役)。メーン州の家からニューヨーク経由でコンコルドでロンドンに向かったゾーイ。少なくとも通常の旅客機より倍も値段のするコンコルドに乗るだけの経済的余裕があったのは,両親が残してくれた遺産のおかげでしょう。両親の親友だったウエインが遺産管理をしてくれていたのでした。そして,ジャスティンの住まいを訪ねたゾーイ。うまい具合に誘惑に乗ってくれてジャスティンはゾーイと深い関係を持つのですが,ゾーイもまたジャスティンに対する熱い思いが消えていないことを思い知らされます。勇気を持ってバルの存在を告げたゾーイ。しかもジャスティンは事情を聞きバルが自分とゾーイとの間の息子であることを確信した様子です。ところがジャスティンの住まいを訪れたときに居た女性はゾーイの顔を見るといきなり「何しに来た」と激しい言葉をかけるではありませんか。この女性は実はジャスティンの異母妹ジェスだったのですが,別居後に出来た新しい恋人だと思い込んだゾーイは,心穏やかではありません。とにかくロンドン訪問の目的は果たしたのですが,ジャスティンはすぐにアメリカに行き適合検査を受けると言い出します。電話でバルと話をしたジャスティンは,間髪を入れず日程調整をし,二人は再びコンコルドで帰米します。幸いジャスティンの骨髄が適合することが判明し,感謝の言葉を述べた矢先,廊下ですれ違った医師が,「自分が妊娠すればいい」とアドバイスしたことをジャスティンにバラしてしまい,ジャスティンはプライドを傷つけられて激高するのでした。
 なんとも早とちりで,勝手な思い込みをしやすいゾーイです。一回り以上も年の離れた女性を守りたい気持ちからジャスティンは詳しいことを話さないでしまうところにも二人のすれ違いの原因があるのですが,それにしても「どうして」という率直な言葉を言い出せないゾーイに,そしてそんなゾーイの本姓を見抜けないでいるジャスティンにも原因はあるのでしょうが・・・。このあと二人の関係はどうなるのでしょうか。ある人のアドバイスで意外とあっさり解決を見るところが,とてもすっきりしていて読後感のいい作品です。


タグ:ロマンス
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