クラシック・ラブ [ベティ・ニールズ]
SHALOCKMEMO1323
「クラシック・ラブ An Old-Fashioned Girl
(ベティ・ニールズ選集 10) 1992」
ベティ・ニールズ 高田真紗子
原題は「古風な淑女」
ヒロイン:ペーシェンス・マーチン(?歳)/家事手伝い/長くて濃いまつげ,つぶらなグレーの瞳,鼻は短め,口は大きく,髪は茶色がかったグレー/
ヒーロー:ユリウス・ファン・デル・ベーク(30歳代)/オランダ人外科医/長身,立派な鼻と引き締まった口もと,瞳は澄んだ空色,髪は金髪/
専門書の執筆のため,テルメズウィックの一軒家を借りることにしたユリウス。そこは売りに出された家でしたが,地元の不動産屋や弁護士は家事の手伝いのため一人の女性を雇うことを薦めてくれます。それはこれまでこの家を切り盛りしてきたペーシェンスでした。こんな形で知り合うようになった二人ですが,ペーシェンスの方は,特に目立たない服装と大して美しくもない顔立ちで特技もない,いわゆる普通の田舎娘なのですが,愛情深く,率直にものを言い,分をわきまえ・・・と,「ふつー」を強調するような女性なのです。一方のユリウスはオランダとイギリスどちらにも家を持ち,両国ばかりでなく他の国にも患者を抱える高名な外科医で,しかもハンサム,独身,といわゆる結婚したい男のリストに載るぐらいの男性です。不釣り合いの二人の愛がどんな風に進行していくかを描いた作品です。ペーシェンスの心の動きが詳細に語られ,いつもどおりヒーロー側は秘密のベールに包まれます。最後のあっと驚く結末もいつもどおりです。「辛抱,忍耐」という意味の名前を持つペーシェンスと絶対君主的になんでも思いのままに行動するユリウス。そのまんまの命名に逆にあきれてしまうのは自分だけでしょうか。
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