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口づけの代償 [クリスティーン・フリン]

SHALOCKMEMO1348
口づけの代償 The Housekeeper's Daughter
(愛を知った日 1) 2004」
クリスティーン・フリン 佐藤たかみ





 原題は「家政婦の娘」
 ヒロイン:アディ・ロウ(27歳)/ケンドリック家の庭師,学生/髪はブラウン,身長160センチ程度,寡黙で目立たないことを得意とする/
 ヒーロー:ゲイブ・ケンドリック(35歳)/バージニア州上院議員,知事候補,母は元ルツァンドリアの王位継承者/セクシーな口もと,意志の強さを感じさせる顎,グレーの目,豊かな黒髪,長身/
 今月は,なぜか仕入れの月のようです。いろんな作品の少しずつ味見してしまい,読了本がかなしいほど少なくなってしまっています。また,ウェブ整理しながら,面白そうな作品やシリーズをちょっとずつかじっているので余計読了が遅くなっている状態です。
 身分違いの恋がテーマの本作。シリーズ第1弾です。バージニア州の名門ケンドリック家の3兄妹弟を主人公にした3部作で,本作のヒーローは長男で上院議員,知事候補として選挙戦を開始しようとしているゲイブ・ケンドリックです。ケンドリック家の令夫人キャサリン・テレサ・ソフィアは元ルツァンドリア国の王女で,王位継承者でしたが,ゲイブの父と結婚するため王位と称号を捨ててアメリカに渡ってきた真の貴族。キャサリンの家政婦として働いていたのはアディの母ローズと庭師として働いていた父トム・ロウの娘として,敷地内のロッジで育ったアディは,5年前に父が亡くなったため,大学を途中で休業し庭師として2人のアシスタントともに敷地の植物管理を務めていました。それによって,ロッジから出ることなく母ローズと一緒に住むことができていたのでした。この処遇に一役買ったのがゲイブでした。ゲイブは生前のトムと大変親しく,悩み事があるとトムに相談してきたのですが,トム亡き後はアディにアドバイスを求めることにしていたのです。庭師として小柄なアディは目立たないトップスとジーンズという地味な服装でいつも仕事をしていましたが,そんなアディをゲイブは心から信頼していたのです。アディはその後植物学の講座を取るために冬の机間だけ集中的に大学に通っていたのですがそこで,忘れられた歴史的庭園の計画図を発見し,町の歴史協会長の元に届けたのですが,協会長のヘレンはそれを自分のもののように保護申請してしまいます。しかしアディにはそのことに異議を唱えるだけの学歴も知名度もありません。その話を聞いたゲイブはアディを協会の定例会に連れて行き,プロジェクトのリーダーにするようにヘレンに求めます。すっかり自分の悪巧みを指摘されてしまったヘレンはそこで復讐するためにあたかもゲイブとアディが男女の仲のようにマスコミにリークするのでした。そうすればアディを協会から追い出せると考えたのです。スキャンダルとなるだろう使用人である庭師と上院議員の不適切な関係,そんな記事が報道されると,アディはこれまでと同じように自分から身を引こうとします。自分の仕事や居場所を確保してくれようとしたゲイブが苦境に陥ってしまったのは自分のせい,選挙戦に不利になる自分の存在が申し訳なくなり,ケンドリック家から身を引くアディでした。母ローズもゲイブとの関係を憂慮し,何度も気をつけるようにアディを注意します。実は母ロースには若い頃議員の男性に憧れ,選挙事務所に勤めていたことがあるのでした。深い関係から妊娠そして捨てられて・・・。そんな時ローズを救ってくれたのがアディの父トムでした。しかし流産。数年後にアディが生まれます。ローズの目にはかつて自分を捨てた男性とゲイブが重なって見えていたのです。ケンドリック家をでたアディをしつこくマスコミが追いかけます。そして行方を捜して訪ねてきたゲイブと会っているところをまたもやマスコミのカメラにとらえられ・・・。いよいよマスコミとの対決と,そして庭園のプロジェクトの実施に向けての協会の定例会に力を貸してくれたのは意外なことに,ゲイブの母キャサリンでした。そして,普通寡黙なアディが打った最大のヒットは・・・。
 アディのシンデレラストーリーですが,上流社会に属していないアディ母娘が仕えるケンドリック家,特にキャサリン元王妃の,ある意味庶民的で公平な感覚が素晴らしく,勇気を持って自分の愛を追い求めようとしていくアディとゲイブに拍手を送りたくなる作品です。次作では長女アシュリーが登場します。


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