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国王と寵愛なき愛人 [タラ・パミー]

SHALOCKMEMO1394
国王と寵愛なき愛人 The Sheikh's Pregnant Prisoner 2016」
タラ・パミー 東 みなみ





 原題は「シークの身ごもった囚われ人」
 ヒロイン:ローレン・ハンビー(?歳)/ニューヨークの救急科看護師/ふっくらした官能的な唇,黒い目,黒髪,はっとするような顔立ち,雪花石膏のような肌,長身,ダイヤモンド好き/
 ヒーロー:ザフィル・イブン・ラシッド・アル・マソード(?歳)/ベーラート国王/身長190センチ,唇から左耳にかけて傷跡,黄褐色の瞳/
 一夜の深い関係ののち,夜が明ける前にベッドから立ち去った男性ザフィルが,実は中東の実質的国王であり,しかもその子を身ごもってしまったことを知った救急科看護師のローレン。相手が国王であろうがなかろうが自分の意見を正直に言ってのける率直さがザフィルにとっては新鮮で惹かれてしまう要因の一つでもありました。もちろんローレンの美貌にも大いに惹かれているのですが。父国王が病に倒れ,後を継いだ異母兄が国をめちゃくちゃにしたあげくに亡くなってしまい,今ザフィルは国内の紛争と疲弊した国民の生活を第一に考えなければなりません。ニューヨーク滞在で知り合ったローレンと二カ月間の交際ののちつかの間の関係を結びはしましたが,国に呼び戻され,その後はすっかり国王の代理としての仕事に追われていたのです。ローレンは風貌からして黒髪,黒い目とちょっと東洋系の雰囲気を持った女性のようです。故国ベーラートの知り合いの娘ヒューマはローレンと知り合いであり,その関係で出会った二人ですが,互いに強く惹かれるものがあり,結局深い関係になったのでした。「ザフィルにとって,私は都合のいい女に過ぎなかった。でも今は事情が違う。子供の幸せがかかっているから。」とベーラートを訪れたローレン。「一国の統治者であるザフィルの優先順位の長いリストに私は入っていない」「両親に苦しめられて育った」ローレンは産まれてくる子供を守るためなら何でもしようという気持ちでいたのです。そしてザフィルの答えは?「子供のために一番いいことを考え・・・。僕の妻になってくれ」というワケで二人は夫婦になるのですが。ローレンはどうしても結婚の理由が納得できなくなっていきます。「愛」を認めようとしないザフィル。それでもローレンに惹かれていることは間違いないのです。ローレンはそんなザフィルの葛藤が自分の生い立ちから来ていることに気付き,彼を虐げてきた父との和解を提案するのですが,ザフィルはそれを拒みます。仕方なくニューヨークに逃げ帰るローレン。そしてしばらくして訪ねてきたのは,なんとあの人でした。
 互いに不幸な生い立ちを背負いながら,それに負けずに互いを大切に思い,過去を乗り越えようとしていく若い二人がなんとも愛おしくなってしまう秀作です。10月刊のHQロマンスは未読作品が多くなってしまい,積ん読状態だったので,まず好きなシークものを手にとってみました。HQ版もMB版も表紙が素敵です。MB版はNYを,HQ版(含邦版)は中東をイメージしており,そんなところにも二つの国の交流が感じられて興味深いものがあります。


タグ:ロマンス
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