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ボスに囚われて [ダイアナ・パーマー]

SHALOCKMEMO1439
ボスに囚われて Bound by a Promise 1979」
ダイアナ・パーマー 山野紗織




D-1756
17.05/¥720/156p

HR-249
09.11/¥600/155p
D-1080
05.04/¥641/155p


 原題は「約束に縛られて」
 ヒロイン:キャサリン(ケイト)・サマーズ(22歳)/作家の秘書,小規模牧場の娘/淡い茶色の瞳,シルバーブロンドの髪/
 ヒーロー:ギャレット・ケンブリッジ(40歳)/航空機メーカー経営者/黒髪,緑色の瞳,浅黒い顔/
 ジョージア州ラニア湖アイランドリゾート。精肉業者の俗物母子の息子ジェシーに家庭の経済的な理由で傷つけられて,傷心を癒やすために作家のモード・ニコルの秘書としてテキサスから湖畔にやって来たケイトですが,そこを傲慢な男性ギャレットに追い払われ,逆に気分が落ち込みます。戸外で気分を晴らそうとモードのクルーザーで湖を疾走していたとき,泳いでいたギャレットにぶつかってしまいます。オロオロしている間にギャレットは岸に上がったのでホッとしていたところ,ギャレットは頭部に裂傷を負い視神経をやられて失明寸前に怪我を負ってしまうのでした。犯人はわたしだと告白するまもなく,見えないギャレットはケイトを別の女性だと思い込み,ギャレットの別荘で暮らすことになってしまいます。不思議な偶然から出会った二人は,やがて互いに惹かれ合うのですが・・・。ギャレットは自分の視力を奪った女性を恨んで頭痛と憎しみに夜も眠れず,またケイトもギャレットに真実を告げる勇気がなく罪悪感で眠れない日が続くという,二人にとって苦しい,しかしそれを表に出さない穏やかな日々が続きます。二人は小アンティル諸島のセント・マーティン島にバカンスに出かけ,視力を失って仕事が手につかないギャレットは反省を執筆する代書をケイトに頼みます。しかし次第にギャレットの病状は悪化し,再び激しい頭痛で倒れてしまいます。病院についていこうとしたケイトはギャレットの執事のヤマに,別荘に戻っていてくれと頼まれ,ギャレットの愛犬ハンターを連れて本土に戻るのでした。ギャレットにはアンナ・サットンという美貌の,しかし心の冷たい,お金にしか興味のない金髪女性がいました。自分にはないセレブなアンナの存在に嫉妬し,ギャレットを愛してしまった自分に気づくケイト。「やはり彼は別世界の住人だ。普通の人間が馴染むことなどできない権力と成功と美の世界の住人だ」「テキサスの小牧場主の娘など,勿論馴染めるはずがない。」「目が見えれば,彼だって,わたしのことなど振り返るはずがないわ。」そして2週間後。別荘がノックされてハンターが吠えだしたのでドアを開けてみると,そこにはギャレットが立っており,ケイトの顔を見るなり「お前!」と憎悪がにじんだ声を発したのでした。ギャレットの視力は戻っていたのです。もはや自分は憎悪の対象でしかない。でもギャレットの視力が戻って良かった。彼への愛を諦めるしかないケイトは悲嘆のうちにモードの別荘に逃げ帰るのでした。さて二人のその後は・・・。
 ダイアナ・パーマーお得意の年の差カップルで傲慢な男性と初心な娘という構図はいつもどおりですが,本作では愛するがゆえに苦しむことになる二人の心情が特に読者の心に迫ります。度重なる皮肉な偶然の出来事に翻弄され,しかし愛する気持ちは止められない男女のストレートな心の内が見事に表現されたダイアナ・パーマーらしい作品です。本作はHQディザイア傑作選として復刊される作品ですが,今回HR版で読みました。


タグ:ディザイア
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