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花嫁の悲しい嘘 [メイシー・イエーツ]

SHALOCKMEMO1180
花嫁の悲しい嘘 Married for Amari's Heir
One Night with Consequences 6 ) 2015」
メイシー・イエーツ 山科みずき





 原題は「アマリの後継者のために結婚して」
 ヒロイン:チャリティ・ワイアット(22歳)/ウエイトレスで詐欺師の娘/黒髪の巻き毛
 ヒーロー:ロッコ・アマリ(35歳)/アマリ・コーポレーション社長/金色に近い肌,ごつごつした鋭角な頬骨と顎,官能的な曲線を描く唇/イタリア出身
 チャリティの父がアマリのお金を100万ドル持ち逃げし,残されたチャリティがアマリから代償を求められます。刑務所か一夜のベッドか。究極の選択肢を与えたアマリですが,もちろんチャリティには刑務所への選択肢は考えられません。この後もなにかとアマリはチャリティに刑務所をちらつかせ有無を言わさず言うことを聞かせます。卑劣で冷酷な男,そんなアマリの子どもを身ごもってしまったチャリティ。どちらが加害者でどちらが被害者か。この二人の縄の引き合いが前半から中盤へと続きます。二人の身体の相性は抜群で,チャリティも次第にアマリを求めるようになります。そして二人の過去が互いの関係に影を落としていきます。父を知らず,5歳で母親を失い捨てられ里親の元を転々としたロッコ・アマリ。母を失い父の詐欺の片棒を担がざるを得なく青春時代を過ごしてきたチャリティ・ワイアット。どちらも言葉にできないほど過去に傷つき,愛を知らずに育ってきたため,愛に不器用で人を信じず,自分にも自信がない。本作はそんな二人が互いに影響を与え,愛に気付いていくという成長と感動の物語です。特にエピローグでは15年後の二人の生活が描かれていますが,あのぎくしゃくした関係が嘘のように幸せに満ち,読者に本当に暖かい感動を与えます。
 さて,あのチャリティの父ノーラン・ワイアットはその後どうなったのでしょう。チラッとでもそのことが描かれていれば,物語にさらに深まりがあったのではないかと思われますが,ちょっと残念です。まぁそれも余韻となっているのかもしれませんが・・・。イチオシの作品です。


タグ:ロマンス
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