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4月の閲覧履歴 [toppage]

4月の閲覧履歴
あっという間に4月も終わります。
さて,2016年4月のブログの閲覧者数の多かったベストスリーは,

1位 危険な億万長者 サラ・モーガン SHALOCKMEMO1213
2位 大富豪の忘れえぬ妻 イヴォンヌ・リンゼイ SHALOCKMEMO1225
3位 天使のためについた嘘 ダニー・コリンズ SHALOCKMEMO1222

の3冊でした。ベテランどころがやはり人気があるなかで,ダニー・コリンズの善戦が光りました。

なお,4月はイチオシ作品が少なかったのですが,読了日順に
○ ギリシア富豪と愛の結晶 ジュリア・ジェイムズ SHALOCKMEMO1221
○ 遅咲きの花と貴公子 リズ・カーライル SHALOCKMEMO1233
の2作品でした。

読了冊数もちょっとペースダウンしましたが,私生活の方がちょっと忙しかったのと,頁数の多い作品を読んだからだと思います。読書時間は相変わらず朝4時30分からの2時間と休みの日の日中です。
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ガラスの靴のゆくえ [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1235
ガラスの靴のゆくえ The Millionaire's True Worth
(ギリシアの花嫁 1) 2015」
レベッカ・ウィンターズ 後藤美香





 原題は「百万長者の真の財産」
 ヒロイン:ラレイン(レイナ)・メイウッド(26歳)/アメリカのジェット推進研究所の研究員で複合企業のCEO,ジョセフ・メイウッドの孫娘で相続人,祖母は画家のジンジャー・モス/作家バイロン・ウォレスの元妻で20歳で結婚,離婚して1年半の結婚生活に終止符を打って4年経過,両親は12歳の時飛行機事故で死去,その後祖父母に育てられる/ストロベリーブロンド(赤みがかった金色)の髪,ラベンダーブルー(菫色)の瞳,身長175センチ弱/カリフォルニア州モントレーのカーメル在住/ギリシア人クロエ・ミロニスの友人
 ヒーロー:アキス・ジアノポウロス(29歳)/ギリシアのコンビニエンスストア・チェーン「ジアノポウロス社」を兄ヴァッソと共同経営/黒い髪と瞳,ギリシア神話のポセイドンのような風貌/アテネのシンタグマ広場近くのジアノポウロス・ビルのペントハウスに在住,アンティ・パクソス島に住居を所有/銀行家テオ・キオティスの親友/
 ゴージャスな美女の登場です。アメリカ航空産業をリードするメイウッド家の相続人で自らもジェット推進の研究者でもあるラレイン(レイナ)です。大学生の時10歳年上の作家に夢中になり結婚しますが,相手はレイナの財産狙いで,結婚当初からレイナを裏切っていた作家のバイロン・ウォレス。離婚後も男性を信用できずにいたのです。友人で1年間レイナの屋敷で留学生活を送っていたクロエの結婚式のためにギリシアにやってきます。パパラッチからの取材を避けるために結婚式には出ず,披露宴だけの出席でパーティ会場の片隅にいたレイナの元にクロエの夫テオの友人アキスが近づいてきます。それが二人の運命的な出会いでした。アキスはギリシア北部の島の出身。愛にあふれた両親の元で貧しいながらも幸せな暮らしをしてきましたがティーンエイジャーで両親を亡くし,2歳上の兄のヴァッソと協力して小さな商店から始め10年後の現在ではギリシア中に支店をもつコンビニチェーンの経営者となっています。しかし学校も途中までしか通えず働きづめに働いてきた兄弟は,自分たちに近づいてくる女性は財産目当てと決めてかかっています。互いの素性を知らないままに偶然の出会いで知り合ったレイナとアキス。やがて,レイナが大富豪の相続人であることを知るアキスは,二人の間に将来はないと思うようになっていきます。その理由の一部には幼少のころにかかった重篤なおたふく風邪による無精子症の既往症があったことも原因していました。そのことも素直に打ち明けるアキス。しかしギリシア各地を飛び回って観光地を案内してくれたり,捻挫したレイナを温かく気遣うアキスのポセイドンにも似たたくましく男らしい美しさにすっかりレイナは参ってしまいます。なによりたたき上げで兄弟二人だけで成功を勝ち取ったアキスたちに対する尊敬の念すら抱いていくのです。そして深くアキスを愛していることにレイナは気付きます。カリフォルニアとアテネ。二人の距離を埋めるためにはどうしたら良いだろうか。レイナは一大決心をし,アキスに愛を告げますが,アキスはレイナの申し出を受けようとはしません。学歴もなく芸術のことも知らず,育ちもレイナとは違っているとアキスは自分を卑下し,いずれレイナに飽きられて捨てられるだろうと考えたのでした。
 きっちりと自分の考えを述べ,自分たちの力で成功を勝ち取ったジアノポウロス兄弟が素晴らしい人間だと見抜いたレイナと,まるでヴェスタのようだとレイナを神話化していくアキスの関係。身近な親友テオと新婦のクロエが似たような環境で育った理想のカップルだと思っていたアキスにしてみれば,レイナとの育ちや環境の違いに臆してしまった気持ちも分かるような気がします。ロマンス小説では尊大で鼻持ちならないが実はそんな男性に惹かれていくヒロインが多い中,本作は全く異なった観点で描かれた秀作だと思います。


タグ:イマージュ

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