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白いページ [キャロル・モーティマー]

SHALOCKMEMO1236
白いページ Forgotten Lover 1982」
キャロル・モーティマー みずきみずこ




K-399
16.05/¥670/156p

R-0326
84.06/¥500/156p


 原題は「忘れられた恋人」
 ヒロイン:ベルベット・デイル(22歳)/トップモデル/ストロベリー・ブロンドの髪,すらりとした長身/結婚前後の11カ月間の記憶を喪失している/1歳半の息子トニーの母/
 ヒーロー:ジェラード・ダニエルズ(39歳)/スタイル服飾社オーナー/180センチ以上,黒に近い髪の色,深いブルーの瞳,真っ直ぐに通った鼻筋,引き締まった顎,力強い広い肩,細いウエストと腰/8歳の娘ビッキの父/
 これも,記憶喪失ものでした。トップモデルのベルベットは撮影のためマイアミにやってきていました。撮影が始まるそうそう,写真を依頼した会社のオーナーとの食事会があるというのでホテルに戻ると,「ベルベット」と声を掛けられます。そして全く覚えのないハンサムな男性,ジェラードが自分とかつて恋人同士だったというのです。そして自分を置き去りにしてさっさと他の男性と結婚してしまい,一人息子までいることを知っているのでした。しかしジェラードとの関係は勿論その存在すら記憶にはないのです。自分を非難するジェラードに無頼バシーだとは思いながらも,結局は記憶がないことを話すのですが,ジェラードは信じてくれません。翌日ジェラードの娘ビッキとベルベットは水族館で偶然出逢います。そしてビッキはすぐにベルベットに懐いてしまうのでした。自分に対する冷たい態度とは全く正反対に娘には笑顔を向けるジェラード。しかし撮影が終わればもう二度と会うことはないだろうと,数日間は我慢することにしたベルベットですが・・・。
 そこからはストーリーテラー,キャロル・モーティマーの独壇場です。つぎつぎにジェラードとの関係がビッキを挟んで深まっていく様子が描かれていきます。そして撮影終了後イギリスに帰国したベルベットが家に戻ってみるとなんとジェラードがそこにいるではありませんか。そして息子のトニーに会ってみたいというのです。トニーもまた,ジェラードにすぐに懐いてしまいます。子供たちのためにという便宜的な理由でプロポーズするジェラード。彼を愛してしまったベルベットはその言葉に反発しますが,離れて暮らすことに比べればそのうち彼も自分を愛してくれるかもしれないと結婚を承諾するのですが・・・。ジェラードの母からも気に入られ,またベルベットの兄夫婦もジェラードを気に入り,ととんとん拍子に話が進んでいくのですが,結婚式当日までジェラードの本当の気持ちに気付かないまま二人は夫婦になります。しかしその晩二人は口論になってしまうのでした。互いの家族を巻き込んでのこのロマンスは,一体どこに行き着くのか?そんな興味も最後の最後まで作者の思惑にすっかり乗せられてしまう,相変わらず筋達者なモーティマー作品です。ベルベットの記憶は戻るのか?・・・。
 [Forgotten Lover]を「白いページ」と記憶喪失を匂わす邦題にしたことに拍手です。


タグ:ロマンス
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