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ティアラは似合わない [ジェシカ・ハート]

SHALOCKMEMO1300
ティアラは似合わない Ordinary Girl in a Tiara
(取り替えられた運命 1) 2011」
ジェシカ・ハート 泉 智子





 原題は「ティアラを付けた普通の娘」
 ヒロイン:キャロライン(キャロ)・カートライト(?歳)/保険会社の臨時雇い/どうどうとした体つきにシルクのような手触りのする栗色の髪,白い肌,長めの上唇,青い目,豊かな笑い声/
 ヒーロー:フィリップ・サヴィエ・シャルル・ド・モンヴィヴェネ(30歳)/モンリュースのプリンス/オリーブ色の肌,黒い髪,銀色の目,長身で細身の力強い体/
 SHALOCKMEMO1300号の節目の作品になりました。この節目の作品にベティ・ニールズ,ダイアナ・パーマー,リン・グレアム,ノーラ・ロバーツなどの作品を選ぼうかと考えていましたが,ロイヤルものをが読みたいと思い,本作を取り上げました。
 ヨーロッパ山中の小さな国モンリュース。運命の悪戯で傍系の父が王位を継ぐことになり,さらにその長男が湖で事故死したため皇位継承者の順位が上がってしまったプリンス・フィリップ。そのフィリップの頼みを断り切れずに婚約者の振りをすることになったキャロことキャロライン・カートライトは食べることが大好きでモデル体形とはほど遠く,しかも着る服がいつも奇抜な普通の女の子でした。両親の働くセント・ウルフリーダ学園でも浮いた存在でしたが,唯一の親友がモンリュースのプリンセス,ロッティことシャルロッテでした。ロッティはフィリップとは父親同士が兄弟で,すでにロッティの父親はなくなっていますが,フィリップからの頼み事が出来るのは親友のキャロしかいなかったのです。そうでなければブランシュ皇太后の決定に従って,フィリップといとこ同士の結婚を強制されてしまうところだったからです。キャロの父は学園の技師を,母は教師をしていましたが,キャロは15歳で父を亡くし,20歳で母を亡くし,天涯孤独。現在は保険会社で臨時雇いとしてなんとか生活していますが,恋人のジョージに捨てられ体形を変えようとダイエット中でしたが,なかなかうまくいっているとは言えない状態でした。フィリップが始めてキャロのアパートを訪れたときにも室内は雑然とし,変わった衣装を着ている彼女を見て眉をひそめたのですが,食事をしにいったレストランでキャロの元恋人に焼き餅を焼かせようと手を触れた瞬間二人の間には電流が走ります。それでも名目的に婚約者として国に帰るためには二人のスキンシップが必要だと練習のキスをしたとき二人はそれに夢中になってしまいます。宮殿についてキャロは普通の生活のままに宮殿での暮らしを始めますが,それがフィリップや皇太后にとっては驚くことでした。使用人たちや厨房の人たち,庭師までもキャロの性格と人なつこさに惹かれていきます。また市場で身振り手振りでチーズを買おうとしているキャロに町の人々は親切に応対してくれていますがフィリップが現れたとたん緊張してしまったようです。それでもキャロはそんなフィリップにチーズを食べさせ,手に一杯食料を買って宮殿に戻るのでした。その場面が翌朝の新聞に載り,フィリップは皇太后に呼ばれます。叱責されるかと思いきや皇太后はしばらくキャロを利用して国民の一部から反対されているパイプライン建設の報道から目をそらさせたいと言い出すのでした。パイプライン建設問題は環境破壊の可能性を指摘する声もあり根強い国民の反対の対象になっています。建設を安価に仕上げようとする企業側と風光明媚な自然破壊に繋がるとする国民側との間で意見の食い違いが大きいのでした。官僚からサインを求められたフィリップは,キャロを連れて美しい湖の畔に出かけます。そこをパイプラインが通る予定でした。しばらく考え事をしていたフィリップはそのままキャロを連れて反対派が座り込みをしているところにいき,妥協点を見つけようと話し合いをするのでした。そしてフィリップはパイプラインを地下にとおすことを条件にして計画を見直させることに同意するのです。ヨーロッパ中の新聞がこれを好意的にかき立て,「小国のプリンスが大企業に勝った」と持ち上げたのでした。その結果モンリュースへの観光客が爆発的に増え,観光業も潤うようになったのはフィリップの決断によるものでしたが,フィリップはそれをキャロの成果だと考えるようになっていました。父皇太子の計画を変更させたことで,父も皇太后もフィリップを叱責しましたが結果オーライになったのでした。そして皇太后は宮殿で開かれる盛大な舞踏会をフィリップとキャロに任せると言いだしたのです。二人とも舞踏会の仕切りなどをしたことがなかったのですが,協力して計画を仕上げ,無事大役を果たすことが出来ます。いよいよ宮殿に留まる理由がなくなったキャロは,皆に見送られながら帰国してしまいます。初めからの計画よりずいぶんと長く,また思った以上の思い出が詰まった宮殿をあとにし,キャロは帰国してから,少しずつ新たな生活を築き上げようとします。そして出会い系サイトに新たなメンバーが登場し,キャロは該当者と会うことにするのですが,待ち合わせ場所に現れたのはなんと・・・。
 連作で次作にはロッティがヒロインになります。キャロの飾らない性格,誰にも愛されるようになる行動が真のプリンセスとしてのキャロを開花させていく成長譚で,読者も惹かれること間違いなしのNiceHeroineです。


タグ:イマージュ
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契約関係 [キャシー・ウィリアムズ]

SHALOCKMEMO1299
契約関係 Wife for Hire
( Blackmail Brides 1 ) 1999」
キャシー・ウィリアムズ 原 淳子




K-413
16.07/¥670/156p

I-1389
00.11/¥641/156p


 原題は「雇われ妻」
 ヒロイン:レベッカ・ライアン(?歳)/寄宿学校教師兼舎監/175センチの長身,教師にふさわしいとは決して思えない豊かなバストと体の曲線,肩の長さの金褐色の髪/
 ヒーロー:ニコラス(ニック)・ナイト(?歳)/実業家/漆黒の髪に黒い瞳,彫りの深い顔立ち,ギリシア系イギリス人/
 原題は妻として雇われたという意味ではなく,家庭教師として雇ったけれど,妻にしたという感じでしょうか。16歳の少女を突然元妻の元から引き取ったものの手に負えず寄宿学校に入れた富豪のニコラス・ナイト。その娘エミリー・パーは離婚した妻ヴェロニカ・パーが亡くなり,オーストラリアからロンドンのニックの元に来ました。しかしティーンエイジャーの娘との関係を築くことが出来ずにいます。学校からの呼び出しに応じて不承不承校長室に顔を出すとそこには校長の他に見知った顔を見つけます。娘の寮の舎監をしているレベッカ・ライアン教師。かつてレベッカが10代の頃ニックと2週間ほど付き合った女性でした。何も言わずに自分の元を去って行方をくらましたレベッカが再び自分の目の前に現れ,しかも娘の学校の教師だったとは・・・。ニックの気持ちが再燃しますが娘は誰とも言わない男性との間に関係を結び妊娠したというのです。学校は退学にせざるを得ない。でもエミリーは問題行動を繰り返してはいるが頭脳は明晰で家庭教師の下で正しく導かれれば出産後に大学進学も可能だというではありませんか。それならとニックは一計を案じます。つまり自分と娘が落ち着いて話が出来るようになるまでレベッカに家庭教師をしてもらえないかという提案です。提案と言うより,生徒の監督を怠った学校への仕返し的なニュアンスを感じたレベッカでしたがニックが謝礼はたっぷりはずむという言葉に動かされた校長までがこの提案に乗り気になってしまったのでした。とりあえず学期休みの数カ月間はニックの家でエミリーの指導に当たることになったレベッカ。なんとか親子関係を修復しようと二人の会話の間に入り込んでいき,次第に二人が近づくと喜びを感じるのでした。しかし,ニックがレベッカにちょっかいを出し始めたので戸惑ってしまいます。ちょっかいがいやなのではなく,それに応じてしまう自分が許せなかったのです。ニックのガールフレンドのフィオナはニックが追い出してしまいます。自分の思いが通じたと思い,エミリーは少しニックに心を開き始めます。そして3人はエミリーの妊娠という問題に取り組もうと南仏ブルージュ近郊の村の農家で1カ月の休暇に入ります。ニックも仕事は持っていますが夕食は必ず3人でという提案をしっかり守るのでした。落ち着きを見せてきたエミリーは毎日午後に勉強の後の自由時間が与えられるようになります。そしてその時間にニックはレベッカを誘惑し,レベッカもまたニックへの思いをつのらせていくのでした。そして1カ月後,エミリーを捜しに町に出たレベッカをニックも追いかけ,エミリーがバーで男性と笑顔で会っているところを発見した二人。驚きで叱責したニックについ真実を告げてしまったエミリー。妊娠は嘘だったのでした。もはや休暇は何の意味ももたなくなりました。ロンドンへ帰り,次学期から転校して学校に通うことになったエミリー。もう自分の役割は終わったとナイト家を去る決意をしたレベッカも,前の学校に戻る前に数ヶ月臨時の仕事を得ることが出来ました。そして寮を出たからには住む家を,出来れば自分の家を持ちたいと捜していたところ格好の旧家が見つかります。すぐに契約とと思った矢先,別の人が即金で契約しようとしているという情報が入りレベッカは愕然とするのでした。翌日早速物件を訪れてみるとそこには・・・。
 自分の要望に自信を持てないレベッカですが,そのレベッカの良さを見抜いて愛していくニックとエミリー。見る人が見れば外見も違って見えるのですね。そしてなにより人の価値は決して外見だけではなくその能力や思いやりなどが重要なのだということを改めて感じさせる作品です。


タグ:イマージュ
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鷹王と純潔の踊り子 [アンディ・ブロック]

SHALOCKMEMO1298
鷹王と純潔の踊り子 The Sheikh's Wedding Contract
( 大富豪と結婚の条件 4 ) 2015」
アンディ・ブロック 東 みなみ





 原題は「シークの結婚の契約」
 ヒロイン:ナディア・アイーシャ・アマニ(歳)/ハリス国王女/豊かな黒い巻き毛,薄紫色の目,非の打ち所のない美貌/
 ヒーロー:ザイード・オマル・ジャマル・アル・アフザル(歳)/ガズビア国王/鷹を見ればザイードがどこにいるかが分かると言われる/
 シリーズ第4弾で,アンディ・ブロックの初邦訳本です。2014年にデビュー作「The Last Heir of Monterrato」を上梓し,以降中編は「Wedlocked」「One Night with Consequences」などのシリーズものを書いています。短編も多く,ハーレクインシリーズで其のうち翻訳されることと思います。さて本作ですが,コロンビア・フォーの面々のうちすでに3人が伴侶を見つけ残る一人がザイードです。母の死の縁での爆弾発言により自由な事業家としての暮らしから一転してガズビアの王権を継がなければならなくなったザイードの元にやって来たのは隣国ハリスの王女ナディア。王位を失った兄の出奔によって戦争ぎりぎりの状態になっていたガズビアとハリスの関係修復の秘策を胸に大胆果敢に踊り子の服装でザイードの王宮に忍び込み,結婚を承諾させてしまった行動力と信念と美貌の持ち主ナディア。本作はまさにこのナディアの冒険と愛と成長の物語です。
「(ナディア)は本当に謎めいている。必要なら虎のように怒りっぽく危険な存在にもなるし,思いどおりにならないときには反抗的に,いかにも王女らしくふるまう。だがこれまで知り合った誰よりも勇敢で,広い心を持ち,思いやりに満ちている。」これが,王女としての育ちの気高さと幼少から女性ゆえに虐げられてきたナディアがザイードとの結婚によって得た新たな人生を現す姿だと思います。ザイードとナディアの結婚式ではコロンビア・フォーの他の3人とその伴侶たちが集まり,結局コロンビア・エイトというか,女子フォーもみなそれぞれの美貌と知性をきらめかせ団結力を高めるシーンがありますが,世界に対するそれぞれの影響力を駆使したらどんな団体も敵わないほどの大きな影響力をもたらすでしょう。しかもそれぞれが若く,才能に満ちあふれしかも財力を持ち・・・。まさにロマンス小説でなければ見られないゴージャスなシーンです。そして4組の男女がみな愛にあふれた関係を築き,家族と友情を大切にしているのですから,理想の世界ですね。
 さて,ザイードが兄アジードと再会する砂漠の夕食の場面で酒を飲むシーンがありますが,たしか戒律では制限されていたような。しかし兄弟間での和解の席であればこれも許されているのかもしれません。または戒律にあまり厳しい国柄ではないのでしょうか。アジードとザイードの和解はとてもうまくいき,ハリス国に向かうザイードとナディア。いよいよナディアの兄との対決ですが,ナディアをみそくそに貶めるナディアの兄イムランにはっきりと,しかも理性的に道理を説き,必要であれば脅しもするザイードの振る舞いをわきで見ているナディアは自分の夫に対する信頼と頼もしさに惚れ直すのでした。会談を終えて帰国した二人は,これで互いの目的を達したことで,ザイードはナディアを自由にすると言い,ナディアもまたガズビヤを去るときが来たと覚悟しているのですが,ここでナディアに異変が起こります。そう,砂漠での一夜の関係でナディアが身ごもったのです。自分一人で子供を育てることを覚悟したナディアですが,ザイードの態度は・・・。
 シリーズ最終巻らしく,そしてエピローグは2016年晩春と時期が示され,再びコロンビア・フォーが集まります。さらに後日談として「秘密のエピソード」という章があり,前作で登場したヒロイン,クリオとステファンのことが書かれているのですが,斜麓駈はこの作品を読了していないので,あれっという感じでした。タラ・パミーが描いた前作にこんなふうに注記的に他の作家が付け足しすることはかなり異例なことなのでしょうが,あるいは編集部の考えかもしれません。若い作家たちの描いた本シリーズ,それぞれの作家たちの次の作品に期待です。


タグ:ロマンス
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ためらいの花嫁 [アンナ・クリアリー]

SHALOCKMEMO1297
ためらいの花嫁 Wedding Night with a Stranger
( Conveniently Wedded and Bedded 2 ) 2010」
アンナ・クリアリー 松島なお子





 原題は「他人との初夜」
 ヒロイン:アリアドネ・サラ・クリスティアーナ・ジョルジアス(24歳)/両親を亡くしおじおばに育てられた娘/貝殻のように美しい曲線を描いた耳,ほっそりした首,バイオリンのようになめらかで繊細な曲線を描く体/
 ヒーロー:セバスチャン・ニコスト(33-34歳)/人工衛星設計会社「セレストリアル」社長/190センチはありそうな長身/
 ギリシア系美女とオーストラリアの富豪との便宜的結婚とロマンス。この作品の場合,便宜的というより,契約的といったほうが良いかもしれませんね。7歳で両親を亡くし,ギリシアの造船業者のおじおばに育てられたアリアドネ。両親からの遺産は結婚するか,25歳にならないと受け取れないことになっています。婚約者との結婚式当日,どうしても踏ん切りがつかずに逃げだしてしまうというスキャンダルを起こしてしまい,おじから強く非難されました。一族の名誉も会社の信頼も傷つけたとして・・・。オーストラリアでの休暇を提案されたのは体よくギリシアから追い出された格好でしたが,まさかその背景にスキャンダルにまみれた自分を結婚させようと,おじが自分を会社の契約の見返りとして,取引相手に姪を差し出す暴挙に出たとは知らなかったのです。その企みを知ったアリアドネは(名前が長いね,アリーとかドネとか愛称がなかったのでしょうかね)出会った相手セバスチャンに結婚するつもりはないとはっきりと告げたのでした。一方のセバスチャンは,会社の出資者としてジョルジアス家との取引がうまくいけばかなり長い期間経営が順調にいくことが分かり,かなり無理な条件でしたがあとは契約書へのサインが残るばかりでした。とりあえずアリアドネに会ってから・・・。しかしセバスチャンもまた3年前に妻をガンで亡くし,結婚によってまた愛する人に去られてしまうことは避けたいと考えていました。富豪の姪で我が儘に育ったお嬢様と思っていたアリアドネに結婚を断られたセバスチャンは意外に思い,改めてアリアドネの魅力に気付きます。会社間の契約,そして遺産の受け取りと両者が互いに利用できることが分かり,二人は早急に結婚式を挙げるのでした。そして,式の夜。アリアドネは始めて女性としての喜びを感じます。セバスチャンもまた妻を亡くしてから始めて一人の女性に夢中になっている自分に気付きました。もう,この時点で二人は名目的な結婚というより互いに離れていられないほどの愛を感じていたのですが,やがてアリアドネの遺産もおり,契約書へのサインも終わり,アリアドネはセバスチャンが出勤した後,荷物を持って充実した時を過ごしたセバスチャンの家を後にしたのでした。その後両親の過ごしたオーストラリア中をバックパッカーとして回り,母方の大伯母の元を訪れたとき,そこにセバスチャンの姿を見るのでした。
 両親を亡くしたとはいえ,富裕な家で大切に育てられたヒロインと,妻を亡くして仕事に明け暮れていたヒーローとの特別な状況での出会いという設定で,ロマンスとしてはありがちな設定だと思いますが,表紙イメージにあるようにギリシア神話に登場する女神の名前を持つアリアドネのすっきりした上品無垢さが光る作品です。


タグ:ディザイア
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脅されたプリンセス [ケイトリン・クルーズ]

SHALOCKMEMO1296
脅されたプリンセス The Reluctant Queen
(サマー・シズラー 2012 真夏の恋の物語) 2011」
ケイトリン・クルーズ 霜月 桂





 原題は「いやいやながらの女王」
 ヒロイン:レイラ・キャノン(28歳)/アラクル国王女/女王/黒い巻き毛,豊かなバスト,長い脚としなやかなヒップ,ピンクのペディキュア,グレーとシルバーブルーの瞳/
 ヒーロー:アーデル・クァデリ(?歳)/アラクル国親衛隊員/国王/戦士のようにがっしりとした長身の体,漆黒の髪,深いグレーの目,固く結ばれた唇,筋肉質のたくましい胸,力強い脚/
 デンバーに住んでいたレイラをスーパーマーケットの駐車場で待ち伏せしていたのは,国王の親衛隊員でレイラの許婿アーデルだった。父国王の訃報とともに,アラクルへの帰還,そしてアーデルとの結婚の約束を実行させるためだった。ユーラシア大陸の旧ソビエト領の山々に囲まれた小さな国アラクル,父王が亡くなったことにより,一人娘のレイラが女王位を継ぐことになるのでした。16歳で専制君主だった父の元を母とともに逃れ,アメリカ国内を転々としながらデンバーに落ち着いて成長してきたレイラもすでに出奔から12年たち,少女から28歳の美しい女性へと変身を遂げていました。普段はグレーですが時にシルバーブルーに色の変わる瞳をもつ長身の美女,まさに女王にふさわしい体躯と美貌をもつレイラ。ここでアーデルから逃れても,母が出国の際に持ち出した90万ドルと宝石類の返還を求められ,レイラが戻らなければ内乱が起こり多くの国民が犠牲になるかもしれないと言われては断る選択肢はありませんでした。しかし首都近郊の空港に着いてみると,国民からの大歓迎,そして父の葬儀の主催と次々に女王への階段を上らざるを得なくなっていくレイラ。そして週末に控えたレイラとアーデルの伝統的結婚式。父と同じように自分を支配しようとするのか,本当に自分と結婚したいのかというアーデルへの思いの狭間で揺れ動くレイラに,かつて母が言っていた言葉が次々に蘇ります。ついに結婚式当日,司祭の「あなたの自由意志できましたか」という問いに「はい。私は自分の意志できました。」と答えるレイラ。結婚によって国王となったアーデルには,なにかレイラに言っていないことがありそうです。
 順調に女王と国王として過ごし,やがて夏が去り季節が秋に入った頃,レイラは自信の妊娠に気付きます。と同時に,アーデルが欲しいのは,アザト国王の娘とアラクルの王位であり,相手が自分である必要は無かったということに気づきます。「彼にとって私は駒に過ぎない。戦略の一つ」我が子を再び自分の両親のように憎しみ合う両親の元で過ごさせてはならないと,国を出ようとするのでした。しかしジェットは予定されていたアメリカには到着せず,北欧の小国のホテルに泊まることになり,スイートで待っていたのはアーデルでした。さあ,アーデルはなんと言ってレイラの不信感を振り払い,本当の愛を告げるのでしょうか。
 まさにおとぎ話の世界。わくわくしながら読み進められる小篇です。


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幻を愛した大富豪 [ケイトリン・クルーズ]

SHALOCKMEMO1295
幻を愛した大富豪 Unwrapping the Castelli Secret
( Secret Heirs of Billionaires 1 ) 2015」
ケイトリン・クルーズ 麦田あかり





 原題は「明かされたカステリの秘密」
 ヒロイン:リリー・ホロウェイ(アリソン・ハーバート)(24歳)/ペットホテルの従業員/大きめで官能的な唇,彫刻のような頬骨,完璧なハート型の顔,ストロベリーブロンドの髪,青い瞳,体の右側にユリのタトゥー/
 ヒーロー:ラファエル・カステリ(歳)/ワイン製造業CEO,義兄/身長180センチ以上,金色の瞳/
 不思議な作品です。ヒロイン,リリーとヒーロー,ラファエルは両親の再婚によって義理の兄妹になりましたが,母親似の美貌にあふれた16歳のリリーにラファエルは惹かれてしまいます。そして秘密の恋人同士になりますが,恋人同士になったにもかかわらず,ラファエルは別の女性との交際を辞めようとはしませんでした。リリーが部屋で別の女性とベッドを共にしているラファエルに気付き,ショックのあまり義父の保有するスポーツカーで出かけ,事故を起こしてしまいます。奇跡的にリリーの怪我はかすり傷程度でしたが車は大破し,誰しもがリリーは亡くなったものと思い込みます。遺体がないにもかかわらず・・・。ときどき幽霊のように夢に現れるリリーを5年間探し続けるラファエルが,商用で訪れたヴァージニア州シャーロッツヴィルでリリーを見かけ,追いつきます。ところがリリーはアリソン・ハーバートと名告り,ラファエルを知らないといいだしたのです。記憶喪失ものか?と思いきや,リリーはある理由でラファエル,そして弟のルカとの出会いを避けるために嘘をついていたのです。その理由とは,事故の後気付いたラファエルとの間の子供を身ごもったこと。自分勝手に生きる母や何度も離婚結婚を繰り返す義父を見て育ち,義兄のラファエルにも裏切られたリリーは,結婚という制度や男女の愛には期待を抱かないように決意していたのでした。その為,運良く自分に仕事と住む家を提供し,働く間一人息子アルロの面倒も見てくれる恩人のペットホテルの経営者ペッパーの好意に甘えながらこの地で住んでいたのでした。そしてカステリ一族特にラファエルにはアルロの存在に気付かれたくなかったのですが・・・。翌日ペットホテルにラファエルが予告なしにやって来て玄関に出てきたアルロを見て,一目で自分の子供だと気付きます。最悪の事態となりました。しかもあの裏切りのことを忘れたかのようにリリーを探し続けていたと言うのです。その言葉を信じられないリリーはどんな証拠を示されても自分はアリソンだと記憶喪失を装い続けるのです。DNA鑑定の結果が出てからでさえ,自分がリリーだとは認めようとしません。そしてカステリ家のあるイタリアにアルロとともに連れて行かれます。アルロの存在が公になるとカステリ一族や家業のワイン製造にも打撃を与える大きなスキャンダルになります。初めはリリーが家の外に出ることを極端に嫌っていたラファエルですが,次第にリリーの魅力が5年前よりさらに増していることを認めざるを得なくなったラファエル。クリスマスパーティに一緒に行くことをなんとか認めさせるのですが,リリーはヴェネツィア独特の仮面を付けることを条件にやっとパーティへの参加を承諾するのでした。そしてダンスの途中で暗がりに連れて行かれて,体を奪われた時,思わず「5年前とちっとも変わらない」と口走ってしまったリリー。今までの記憶喪失が嘘だとばれてしまった一瞬でした。そして,リリーが出奔した理由を話さざるを得なくなり,その事実にショックを受けるラファエル。子供をおいて出ていくのか,結婚するのかと迫るラファエルに,リリーの怒りも頂点に達するか?と思いきや,自己反省してしまうリリー。当時は若かったのだと・・・。
 ちょっと昔と今のストーリーが,登場人物たちの記憶なのか今の状況なのかがわかりずらく,混乱することがたびたびでした。その辺りがスッキリすると良い作品だと思えるのですが,分かりづらい作品という印象が捨てきれませんでした。ラファエルがアルロに自分が父親だと告げたときのアルロの返事が傑作です。ラ「僕がパパなんだよ」ア「ずっと?」ラ「ずっとだよ」ア「すごいね」この部分が,アルロの気持ちを十分すぎるほど伝えてきます。そして二人の結婚とアルロの存在を知った父ジャンニの言葉も振るっています。「さまざまな形はあるが,愛は誰に対しても公平だ。流れに任せた方がどうにかなるものだ。」これが離婚結婚を繰り返すジャンニの生き方を象徴的に表している蓋し名言ですね。


タグ:ロマンス
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ペントハウスの無垢な愛人 [キャロル・モーティマー]

SHALOCKMEMO1294
ペントハウスの無垢な愛人 Cherish Tomorrow 1985」
キャロル・モーティマー 柿原日出子





 原題は「明日を育てる」
 ヒロイン:チェルシー・スティーヴンズ(19歳)/デザイナー/170センチ近い身長,銀色の髪漆黒のまつげ,生意気そうな小さな鼻,ふっくらした唇,妖精を思わせる細い顎/
 ヒーロー:ルーカス・マカダムズ(34歳)/弁護士/暗褐色の髪と濃い茶色の瞳,高い鼻/
 モーティマーの約30年ほど前1985年の作品ですが,26歳のモーティマーの作品とは思えぬほど完成度の高い作品だと思います。もっとも19歳でデビュー作を出している作者ですし,この年1985年には10作もの作品を上梓しているようですので,本当に日々指から作品がこぼれる前に書き留めようとでもしているかのような多作ぶりで,その才能の豊かさが想像されます。近年はヒストリカルにも健筆を振るい始めていますので,一体どこまでこの勢いが続くのでしょうか。まだ50代ですから,あと20年ぐらいは新作が出るのではないでしょうか。
 15歳の年齢差のカップルのロマンスです。12歳のころに出会い,憧れを抱いてずっとルーカスを追いかけてきたチェルシー。そして両親の離婚に伴い,母親と生活をしていたチェルシーですが母の突然の死に自分が家を空けていたという事実に責任があるという想いを抱き,来る恣意を思いをしているときに,親友カミラの兄ルーカスを再度訪問し,マスコミからの取材を逃れるためにイギリスに渡ることになります。父親にとってもいつもチェルシーは小さなプリンセスといわれていました。以前とは違い弁護士として常に生真面目な姿を崩さなくなったルーカスに,チェルシーはイギリスのこのペントハウスにいる間に絶対に笑わせてみせると決意するのでした。ルーカスの元にやって来たのは小柄で美貌にあふれた弁護士仲間のジェニファー・サットン。なにかとチェルシーがルーカスと同居し始めたことに牽制する発言をします。ミセス・マカダムズの席を狙っているようだと家政婦のミセス・ハーヴィーも思っているようです。チェルシーはかつてずっと追いかけてきても自分を女性としては見てくれないルーカスとの将来は考えてもいませんでしたが,このジェニファーの出現でにわかにルーカスに猛攻撃をかけなければと思うようになるのでした。そしてある夜,ルーカスの妹カミラが突然ペントハウスにやって来ます。アメリカの父の元を何故離れたのか・・・。そして父のジェイス・スティーヴンズも追いかけるようにやって来たのです。この二人の訪問が母の死の原因となる予想外の展開を見せるのです。なかなか一筋縄ではいかないストーリーテラーの作者のまさに真骨頂となる意外な事実。それはネタバレになるのでここには書けませんが,作者が用意したこの意外性こそ,本作をまさに本作たらしめる大胆なプロットなのです。さてルーカスとチェルシーの関係は深まりをみせるのでしょうか。ミステリーやサスペンスとはひと味も二味も異なるロマンスの醍醐味を存分に味わえる作品です。


タグ:ロマンス
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情熱の罠 [リン・グレアム]

SHALOCKMEMO1293
情熱の罠 Prisoner of Passion 1996」
リン・グレアム 有光美穂子




HQSP-117
16.07/¥540/216p

R-1341
97.09/¥672/156p


 原題は「情熱の虜」
 ヒロイン:ベラ・ジェニングス(21歳)/画家/金褐色の髪,長い脚,高いIQだが文字に弱い/
 ヒーロー:リコ・ダ・シルヴァ(32歳)/銀行家/身長190センチ,広い肩,細い腰,引き締まった脚,金色の光彩を放つ黒い目/
 紙本では何度もHQB版を見ていましたが,いまいち表紙が気に入らずに読まずにいましたが,HQSPがKINDLEで出たのを見て購入しました。HQSP版はなんといっても価格が良いですね。それに表紙もちょっと良くなっています。さて,一言で言ってこんなに面白い作品だったのかと脱帽です。とにかく登場人物たちがとても生き生きと描かれており,それぞれがとても個性豊かな,1冊にこんなにも面白い人物をこんなにたくさん登場させてもったいないと思えるほどです。ヒロインのベラ,ヒーローのリコは言うに及ばず,ベラと一緒に住む画家の老人ヘクター,執事のハヴァシャム,ベラの友人リズ,絵に詳しい警視,などなど。そしてベラのボーイフレンドのグリフだけが没個性の真面目弁護士で,逆に周囲とのあまりの違いに,凡庸であるだけに個性が光ってくるという不思議な効果をもたらしています。出来事としては,最初にベラが21歳の誕生日の深夜リコの高級車に車をぶつけてしまうところ,そしてリコとベラが誘拐犯に誘拐され,コンテナに閉じ込められてしまうこと,さらにヘクターの入院,そしてベラの妊娠と次から次に出来事が起こり,読者を飽きさせません。その時その時にベラの取る行動や言葉にリコはきりきり舞いさせられますが,それが逆にベラへの愛を深めていくところがなんとも心地よいのです。そして互いに相手の本当の気持ちに気付かないまま物語終盤まで引っ張るところが作者のしたたかさとベテランの味を感じさせます。既読30冊を数えるグレアム作品ですが,本作はその中でもピカイチ間違いなしの作品です。


タグ:ロマンス
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潮風と砂と金の髪 [リンゼイ・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO1292
潮風と砂と金の髪 His Cousin's Wife
( Forbidden 10 ) 1996」
リンゼイ・スティーヴンス 竹原 麗




HQB-741
16.07/¥670/224p

R-1639
00.12/¥672/156p


 原題は「彼の従弟の妻」
 ヒロイン:シェイ・フィンレー(28歳)/ブティック経営者/緑色の瞳/
 ヒーロー:アレックス・フィンレー(32歳)/投資家/チョコレートブラウンの瞳,金髪,高校での成績は常にトップでスポーツ万能のラガー/
 「白い屋敷に誰かが引っ越してくるらしい」,最愛の息子ニールからその話を聞いていたシェイは,その夜出かけた「地域向上委員会」でアレックスと再会するとは予想もしていなかった。あの時の思い出の詰まった海岸の砂浜。ニールと親友のピートが訪ねていった白い館にニールを迎えに行ってアレックスとその砂浜を見つめている内にかつての燃えるような日々を思い出さないわけにはいかなかった。あの時アレックスが自分を捨ててアメリカに渡ってしまったことをシェイはずっと苦い思いで暮らしてきた。そしてアレックスの従弟で夫ジェイミーが自分とニールを救ってくれたこと,その母ノーラが実の母同様にシェイとニールを大切にしてくれたことに感謝を忘れたことはなかった。ニールとアレックスはシェイの思惑とは反対にどんどん親しくなってしまう。ひたすらアレックスへの思いを否定しようとするシェイですが,ちょっとアレックスに触れられただけで11年前の17歳だった頃のシェイに逆戻りしてしまいます。アレックスはまだ若かったシェイのために自分の想いを押し殺してアメリカに渡ったのでした。その時すでにニールを身ごもっていたシェイは子供が出来ないジェイミーとの結婚によってアレックスとの関係を断ち切ろうとし,その知らせを聞いたアレックスもまたパティとの結婚に踏み切ったのでした。しかし薬物依存に陥ったパティとの結婚生活はすぐに破綻し,ニールの誕生とその後の幸せなシェイの生活をジェイミーからの知らせで知っていたのです。ジェイミーの葬式にアレックスが来なかったのにも仕事ではなくパティとの関係において重大な事案が発生し,くることができなかったのです。離婚後やっとパティが他の男性と結婚し,アレックスは戻ってくることが出来る状況になったのでした。その後,ノーラの入院と手術,そしてニールの乗ったスクールバスの事故と,いくつかの事件があり,アレックスとシェイの関係は次第に変化していくのです。
 ティーンエイジャーの頃の初恋同士の相手との再会というテーマを扱った作品。ちょっとアレックスの情けなさが気になりますが,シェイに無理強いしたくないという思いからだったことでなんとか説明を付けようとしていますが,もう少しなにか別の方法があったはずだという気がしますね。オーストラリア最東端のバイロン・ベイと有名な灯台が登場し,風光明媚な美しさが想像できる作品です。


タグ:ロマンス
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暴君とナニー [アン・ハンプソン]

SHALOCKMEMO1291
暴君とナニー The Autocrat of Melhurst 1970」
アン・ハンプソン 柿沼摩耶





 原題は「メルハーストの独裁者」
 ヒロイン:クレア・ハリス(22歳)/乗馬学校アシスタント,ナニー/
 ヒーロー:サイモン・コンドリフ(37歳)/大地主/
 久しぶりの紙の本です。メルハースト・タワー,通称「タワー館」の主サイモン・コンドリフは村の大地主。両親を亡くした姪のリンディを引き取ったものの,どうも二人の関係はしっくりしていないようです。乗馬学校でアシスタントの職に就いたばかりのクレアは,親戚の家で世話になっていますが,リンディの乗馬学校での落馬がクレアの不注意によるものだとされて,解雇通告を受けます。ところが,サイモンはクレアに姪のリンディの世話係を頼むと依頼してきたのでした。タワー館に住むことになったクレア。表向きはナニーですが,6歳のリンディにとって,たった一人の身内であり叔父であるサイモンとは一生関係していかなければならない相手だと,リンディとサイモンの関係修復を心がけるクレアでした。そして,時々訪ねてくる隣の敷地の富豪の娘ウルスラ・コーウェルが出会ったときから自分を敵視していることに気付きます。サイモンに対する思いを誰にも話していないのに,そのことをウルスラが知るはずもありません。自分を敵視する必要に首をかしげるクレアですが・・・。クレアには当地にやってくる前に牧師のケンと友情を育んできました。メルハーストの牧師館の牧師が転地することを計画していることを知り,クレアはケンに募集に応募してみるよう勧めます。そしてそれがサイモンとクレアの間の関係に大きな影響を及ぼすとは想像もしていませんでした。まだ22歳と若いクレアは,男女間の感情の機微には余りに経験が無く,サイモンが自分にどんな気持ちを抱いているかもわかりません。自分が思いをもっているのと同じくらいの思いをもって欲しいと願ってはいても相手は大地主,自分は単なる雇われ人。二人の関係が進展することすら考えられませんでした。しかしなんとなく,ケンがもし牧師館に住むことになれば,サイモンは自分とケンの間を疑うことになるかもしれないという可能性には気付いていました。リンディは次第に落ち着きを見せ,サイモンとの関係も次第に親密になってきたのですが,時々ウルスラがあること無いことをサイモンに告げ口し,リンディや自分とサイモンとの関係を悪化させようともくろんでいることは明らかでした。しかしサイモンは全くそれに気付かず,その可能性を匂わせてみても,ウルスラがそんなことをするはずがないの一点張りです。そんな時,サイモンはクレアにプロポーズし,婚約することになります。突然のことに驚き,しかもウルスラとサイモンの関係は村の人たちが皆結婚するだろうと予想していることを知っているクレアにとって,このプロポーズはリンディがらみの利便的な方法に過ぎないと思うのでした。自分の出した方針に逆らうと逆ギレするサイモンですが,理屈が通ることには辛抱強く対応するサイモン。そんなサイモンの性格を見越して次々に新手の悪口を吹き込むウルスラ。サイモンを信じてはいるものの,時にウルスラの甘言に乗せられてしまう人の良いクレア。そして牧師館に引っ越してきたケンとの関係。悩みが尽きないクレアですが,ウルスラの父が亡くなってしまったことをきっかけに物語は急展開を迎えます。
 互いに相手を愛していてもそれを素直に口に出来ずにいるサイモンとクレアにリンディが時々子供らしい無邪気な台詞を言い,二人の関係を進展させていくところがなんともユーモラスでホッとさせられる作品です。


タグ:ロマンス
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