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富豪が拾ったウエイトレス [シャロン・ケンドリック]

SHALOCKMEMO1393
富豪が拾ったウエイトレス The Billionaire's Defiant Acquisition
( Wedlocked 59 ) 2016」
シャロン・ケンドリック 山科みずき





 原題は「富豪の反抗的な拾得物」
 ヒロイン:アンバー・カーター(24歳)/令嬢/日焼けした長い脚,黒髪,小さな鼻,血色の良い唇,濃いまつげ,エメラルド色の瞳/
 ヒーロー:コナル・デヴリン(35歳)/実業家/黒っぽい髪,濃いブルーの瞳,アイルランド訛りの深みのある声,金色に輝く肌,筋肉質の長い脚/
 ちょっと訳しにくい「acquisition」ですが,邦題はうまい訳ですね。MB版のヒロインの長く美しい濃い褐色の髪,そして抜群の女性らしいプロポーションは,邦版(HQ版)のちょっと大人びた後ろ姿よりずっとアンバーの様子を伝えていると思います。Best_Imageの一つといってもいいでしょう。「ウエイトレス」かと思いきや,ヒロインは我が儘娘でした。しかし両親の父に捨てられた母親の男性遍歴,5度の結婚をした父親や異母兄の存在から逃れるため,わざと遊び人と周囲に思わせることが必要だったアンバーの不幸な生い立ちが次第に明らかになるにつれ,これまた赤貧の中から身を持ち直し,アンバーの父の支援や義兄の友情によって富豪となったコナル・デヴリンという二人がとが恋に落ちていく,ベストカップルとなって行く過程がとても面白く感じられました。シンデレラストーリーではなく成長譚であるところに本作の秀逸さがあると思います。「あなたは空っぽになった私の殻に何かがあることに気づかせてくれた」というアンバーの言葉,そしてコナルの「僕が馬鹿だったということを君に分かって欲しい。そう,僕が傲慢で,頑固で,目先のことしか見えず,一番素晴らしいものが指の間からこぼれ落ちるのを傍観していたことを」という言葉に本作のエキスが凝縮されています。読んで損のない作品です。


タグ:ロマンス
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