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愛なきハネムーン [リン・グレアム]

SHALOCKMEMO1399
愛なきハネムーン The Heiress Bride
(華麗なる転身 3) 2002」
リン・グレアム 漆原 麗




HLE-5
08.11/¥1200/468p

R-1873
03.06/¥672/156p


 原題は「後継者の花嫁」
 ヒロイン:イオーネ・ガキス(本来の名前はシャノン)(23歳)/財閥の養女/翡翠色の瞳,プラチナブロンドの髪,白い肌,聖母を思わせる完璧な顔立ち,生きている人形のように素晴らしい髪,華奢だが美しい曲線を描く体,完璧な脚/
 ヒーロー:アレクシオ・クリストウラスキ(?歳)/実業家/高い鼻,光をたたえる瞳,セクシーな口もと/
 ギリシア,レクソス島。実在の島かと思っていましたが,Google Mapでは見つかりませんでした。ナクソス島はあってもレクソス島はなしか・・・。うーん,すっかり作者に騙されてしまいました。まぁだいたいギリシアの島々は数が多いですから,そんなこともあるでしょう。さて,その島の財閥に養女としてもらわれていったヒロインのイオーネ。華麗なる転身3部作の最終巻になる本作の前に,前作の最後でこのヒロインが顔を出し,ミスティと感動の再会を果たすのですが,別れ別れになってからどこでどうしていたのかという興味と,現在幸せに暮らしているのかというところに興味が沸いたのは私だけではないでしょう。養父であるガキス財閥の総帥ミノス・ガキスの娘として,手の上げ下ろし一つとっても養父のいうとおりしなければ殴られてしまうという家庭内暴力の犠牲者として22年間生きてきたイオーネにしてみれば,アレクシオとの結婚は,唯一養父の元を逃れられるチャンスだったのです。ミノスは最近心臓病を患い,しかし家庭ではそのことをおくびにも出さず,事業の後継者としてアレクシオを選び,イオーネと娶せようとしていたのです。イオーネの養母アマンダは結婚して一年足らずで長男コスマスを出産しましたがその後妊娠せず,イオーネを養女としたのでした。そのコスマスも飛行機事故の犠牲となって亡くなってしまい,いまやガキス帝国を引き継ぐのはイオーネしかいなかったのです。全くの箱入り娘として育ったイオーネですが,大事にされていたというよりも閉じ込められていたというのがふさわしいほど,イエスマンにならなければ体罰の対象になるという養父に対する恐怖しか感じていなかったのです。それはガキスの妹(イオーネの叔母)カリオペも同じでした。人は悪くないのに,口が軽いために何度となくイオーネを貶めてしまうカリオペの存在もストーリーの展開上必要なキャラクターです。親戚の中にはどうしても一人はこんな人がいるものですね。「イオーネは,愛というものに対し,年頃の女性とはかけ離れた思いを抱いていた。尊敬する美しい母は愛の犠牲者だった。母は夫からの暴力を運命と受け止め,愛をその口実に使っていた。」養母を慕い愛してはいたものの,自分は養母のような生き方はしたくないという強い思いがあったのです。婿候補となったアレクシオはなんといってもすべての女性が振り返るほどのハンサムな男性。ガキス財閥の後継者として会社の運営を引き継ぐ理由がなければ自分などは見向きもされないはず。この思いが,結婚後もずっと続きます。そのため夫を愛してしまった後も,きっと自分は捨てられる,裏切られるという思いを持ち続けていました。どんなに夫に求められても・・・。最終的に夫の愛を確信したのはイギリスに住む双子の姉ミスティを探し出した後でした。そこまでの顛末が本作のメインストーリーですが,アレクシオの側の気持ちの変化もとても興味深いものがあります。かつて裏切られた恋人のクリスタル・デンビーを思い続けているのだとイオーネは誤解しています。どんなにイオーネを大事にしてもこの誤解から抜け出せないことにアレクシオも時に立腹するのですが,事業のことを除いてはイオーネのことが始終頭から離れない状況を愛だと告白するのにすっかり手間取ってしまうのでした。そこにはかつてイオーネが想いを寄せ,ガキスによって引き離された男性ヤニスの存在がありました。イオーネの23歳の誕生日パーティの日も偶然ヤニスが帰郷し,自分の妻であるイオーネと親しげに話しているのにも強い嫉妬を覚えてしまうことに,それが妻への愛故であることに気づかないアレクシオの愛音痴ぶりに思わず読者はクスリとしてしまいます。
 さて,幼いころばらばらになってしまったフレディ,ミスティ,イオーネの三姉妹が一堂に会し,それぞれ愛する夫との幸せな生活と自分たちの愛する子供たちを交えて描かれるエピローグが読者をも幸せにしてくれる展開となります。ところが実父オリバー・サージェントにはもう一人隠し子がいた可能性が・・・,というミステリアスな結末で,これはまだ続編が期待されるのでしょうか・・・。


タグ:ロマンス
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危険すぎる契約 [リン・グレアム]

SHALOCKMEMO1398
危険すぎる契約 The Disobeidient Mistress
(華麗なる転身 2) 2002」
リン・グレアム 茅野久枝




HQB-778
17.01/¥670/200p

R-1865
03.05/¥672/156p



 原題は「反抗的な愛人」
 ヒロイン:ミスティ・カールトン(22歳)/「カールトン・ケータリング」経営,政治家オリヴァー・サージェントと愛人の間の娘/長身,長い脚にほっそりとした体,銀色(グレー)の大きな瞳,豊かな赤毛,華奢な顎。長い茶色のまつげ/
 ヒーロー:レオーネ・アンドラッキ(30歳)/「ダンドラッキ・インダストリー」重役/身長180センチ超,浅黒く彫りの深い顔,黒い瞳,豊かな黒髪,高く張りだした頬骨,高い鼻,くっきりした眉,力強い顎,生粋のシチリア人,バティスタの兄/
 3部作前作の「アラビアの花嫁(SHALOCKMEMO1362)」を読了したのが10月23日でしたから,もうすっかりストーリーが抜け落ちてしまっていて,3部作だということも終盤まで気付きませんでした。まぁそれほど独立性の強い作品だということも言えますが・・・。今,前作のSHALOCKMEMO1362を読み返してみて,本作ヒロインのミスティの姉がフレディだったこと,そしてミスティの双子の妹が次作「愛なきハネムーン」のヒロインであること,さらにこの3人を産んだ後母親が亡くなり3人がそれぞればらばらとなって里子にだされ,苦労した幼少期を送りながらも,それぞれ社会的な成功を収めている男性たちと愛を育んでいくというシンデレラストーリーであることという共通点を確認したところです。そして3人とも美しさ,賢さ,気高さ,幼いときに得られなかった愛の深さを奇跡的に身に付けた愛らしい女性たちであることも,本シリーズの魅力になっていると思います。引き続き,「愛なき・・・」を読みたいという気持ちになっています。
 さて,本作ですが,概略からするとケータリング会社を興したヒロインのミスティですが,自らは経営者というよりも料理家。次第に事業を拡張しようとしたのですが,資金難に陥ってしまいます。そこに表れるのがヒーローの「アンドラッキ・インダストリー」のレオーネでした。そして脅迫とも言える便宜的結婚の申し出。自分を大切に育ててくれた養い親のバーディー・ピアースを悲しませたくないという強い思いからこの信じられない申し出にイエスを言わざるを得なくなるミスティでした。レオーネの妹バティスタは,親子ほども歳の離れた男性に惹かれ,遂には自動車事故で亡くなってしまったのです。その時同乗しており妹の命を奪った男性こそミスティの父親,高名な政治家オリヴァー・サージェントだったのです。しかしミスティは自分の父親が誰であるかは知りません。復讐に燃えるレオーネはミスティを復讐の手段として利用しようとしたのでした。婚約者らしく見せるために公共の場所では仲良く見せることを命じられたミスティ。しかしレオーネの手に触れられたりするだけで自分の体は自分の思いを裏切ってしまうのでした。そしてマスコミによって知らされたオリヴァーの娘ミスティという事実。ミスティたちの母が男性から捨てられたと思っていたため,実の父親を捜そうともしてこなかったミスティにとってはこれは衝撃的な事実でした。それよりも,レオーネがこのことを企んだことは隠しようもありません。それでも契約が残っているのでレオーネの元を逃げだすわけにはいかないのです。しかしレオーネは何かとミスティを気遣ってくれたり,逆に冷たくなったりとその本心がつかめないのですが,そんなレオーネを愛し始めたことにミスティは気付きます。そして子供ができない体だと医師に告げられていたのですが,その病はもうすでに回復していたのです。体の変化から医師の診断で大きな歓びを感じるミスティ。その事実をレオーネと共有できないことがなんとも皮肉なことでした。そして出会った瞬間からミスティを愛し始めていたレオーネの復讐心はすっかり無くなっていたのに,初めて女性と一生を共にしたいという思いに戸惑い自分がミスティから信頼されていないという思いからなかなか素直に愛しているを言いだせないレオーネ。ここからはすっかりロマンスっぽくなっていきます。
 シリーズ的には終盤レオーネとミスティの姉フレディと結婚したジャスパーが友人だったり,双子の妹の行方が分かったりとハッピーな展開が続き,次作への期待を高めています。


タグ:ロマンス
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イタリア大富豪と日陰の妹 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1397
イタリア大富豪と日陰の妹 The Billionaire Who Saw Her Beauty
(モンタナーリ家の結婚 2) 2016」
レベッカ・ウィンターズ 大谷真理子





 原題は「彼女の美しさを見出した富豪」
 ヒロイン:アレッサンドラ・ターラント・カラッチョロ(28歳)/考古学者/琥珀色の瞳,ウエーブのかかった茶色の髪,美しい卵形の顔/
 ヒーロー:リニエーリ(リニ)・ディ・ブラッツァーノ・モンタナーリ(33歳)/「モンタナーリ・コーポレーション」CEO/長身,黒髪,黒い目,オリーブ色の肌/
 前作「イタリア大富豪と小さな命(SHALOCKMEMO1352)」のヒロイン,ヴァレンティーナの兄リニエーリ(リニ)が本作のヒーローになります。活動的でハンサムでイタリアで最も結婚したい独身男性トップにいるリニですが,決定的な悩みを抱えています。小さいときの怪我で不妊になっていることです,毎年調査をしていますが大人になっても改善されていないのです。ですからそのことを打ち明けると女性は皆尻込みしてしまうと思い込んでいます。一方,本作のヒロイン,アレッサンドラと双子の3分間だけ姉のデーアは,母親と伯母とそれぞれが母親役をしてきた幼少期を経て,美人でモデルを職業とする姉デーアと成績優秀で学者への道に進んだ妹アレッサンドラと外見はそっくりでもそれぞれの道に進んできました。6年前アレッサンドラとつきあっていた男性が,デーアを見たとたん姉の方に鞍替えして妹を捨てるという出来事があり,それをきっかけに二人が同じ男性を好きになってしまうという状況が見えてきたため,二人とも慎重になっています。アレッサンドラの勤める考古学研究所の所長ブルーノ・トッツィが,彼女にことあるごとに愁波を送りますがアレッサンドラは全く魅力を感じないためはっきりと断り続けます。今回はリニの友人グイドの誕生日船上パーティでデーアがリニに出会い,愁波を送りますがリニは全く取り合わず,その後アレッサンドラに出会ったリニが彼女に一目ぼれしてしまうという逆のパターンになっているのでした。アレッサンドラもリニを見かけたとたん幼い頃から夢見てきた白馬の王子様だという思いに囚われます。それは船上パーティで先に出会ったデーアも同じ思いだったことが後にわかります。しかしリニの思いは完全にアレッサンドラでした。その後仕事の関係で行動を共にするリニとアレッサンドラですが,伯母フルヴィアの言葉で双子の確執を知ったリニはアレッサンドラに別れも告げずにローマに戻ってしまうのでした。南イタリアに住み広大な土地を所有するカラッチョロ家と母方のターラント家はどちらも貴族の出。名門一族に産まれた双子の美女姉妹ということで外見もそっくりな二人はよく間違えられるのですが,互いに互いの才能にかなわないと思い,自分に自信を持てないで成長してきたのでした。しかも双子だけに余計恥ずかしさからそのことを互いに率直に言い合うことが出来ずにいたのです。リニを巡る姉妹の確執にどのような解決策を用意していたのか。それは割とアッサリとアレッサンドラの勇気というところで決着がついてしまいます。そしてヒーロー側に問題になっている不妊。これはアレッサンドラの方が養子を取ろうと提案することで解決していきます。本作の魅力は解決策を見出すまでの人々の思惑の変化を実に細かに描写して見せているところです。愛があるゆえに逆に儀希釈してしまう人間関係。読者はそれにすっかりのめり込み,納得しながらストーリーを追っていくことになります。そして南イタリアの風光明媚なアマルフィ海岸や遺跡に溢れるレッチェの町,カラッチョロ家の城ポッソ島などの素晴らしさも楽しめます。


タグ:イマージュ
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狼の住む場所 [サラ・オーウィグ]

SHALOCKMEMO1396
狼の住む場所 Falcon's Lair 1995」
サラ・オーウィグ 沢田由美子





 原題は「ファルコンの隠れ家」
 ヒロイン:ジェニファー・オスマン・ファルコン(24歳)/「ファルコン・エンタープライズ」経理担当/濃いまつげ,ピンクの頬,豊かな胸,しなやかで春の匂いがする体と長い脚,深いグリーン(エメラルド色)の瞳,鳶色の髪,微笑むと表れる左の頬のえくぼ/
 ヒーロー:ベン・ファルコン(歳)/牧場主,「ファルコン・エンタープライズ」社長の息子/長身で豊かな黒い髪,コマンチ族の血を引く浅黒い肌/
 本日2作目読了本です。以前作者の作品を整理しているとき,好きな記憶喪失ものと書かれていたKINDLEなので買っておいたものです。作者1995年の作品で訳本は98年にシルエット・ディザイアで出ています。まだ再版本は出ていないようですが,文庫化されてもおかしくない秀作でした。ある雪の激しく降る日帰宅途中で事故車両を見つけたベンは怪我をして気を失っている妙齢な若い女性を発見し,急いで病院に搬送します。しかも「ベン・ファルコンを捜さなくては」とつぶやいたのです。この女性が過去にもあった自分の父から差し向けられた女性かも知れないと思ったベンですが,気がついた女性は自分のことも含めて一切の記憶を失っていたのでした。持っていたメモから女性がジェニファーという名前であることは分かったのですが,数日で退院できるようになったとき,どこに行ったら良いか戸惑っている女性を一時的に自分が引き取ることにします。どうせ父が差し向けた女性だろうから父に連絡を取って迎えに来てもらおうと考えたのです。怪我をし,自分の正体も分からない女性ですが,なぜかベンはこの女性に惹かれてしまいます。父とは連絡が取れないままでしたが,翌日ジェニファーの事故現場でベンはジェニファーのクレジットカードを見つけ,苗字がファルコンであることを知ります。きっと父の再婚相手だと思い込んだベン。まもなくジェニファーは記憶を取り戻します。料理をしたり本を読んだり,飼い犬と出会ったりしているうちに自然と記憶が戻ったのです。しかし自分を冷たい目で見るベンが自分を自分の母と勘違いしていることを知ると,母が再婚した父ウエストンの養子となりベンとは義理の妹に当たることを告げるのでした。実父ビリー・オスマンが継父の会社で働いていたものの,ギャンブルにのめり込み多額の借金を抱えたまま他界したのち,ウエストンに見初められて母と結婚し,その後養女となったのでした。儲けることに執着し,自分のいうとおりに息子を育てようとしたウエストンと喧嘩別れになり,ロッキー山中の牧場を自力で今の状態までしたベンですが,雄大な自然と周囲にいる人々との温かい交流に身を置き,ダラス近郊の大都市で事業を展開している父の会社よりも居心地の良い生活を送っていたのです。ベンの従兄弟ジョーダンが副社長として会社の経営にかかわっていますがウエストンは自分の息子に会社を継いで欲しいと思っていたのです。イエスマンであるジョーダンでは会社はいずれ他人の手に渡ってしまうと考えていたからでした。一時的な軽い心臓発作で倒れたウエストンはますますベンを早く会社に取り戻したいと考え,ジェニファーを差し向けたのでした。父の具合が悪いことを重く見たジェニファーもなんとかベンを説得しようと考えていたのです。
 記憶も戻り,やがて怪我も軽くなったジェニファーはベンの魅力にすっかり参ってしまい二人は互いに夢中になってしまいます。全快したジェニファーを送りとどける名目で一時ダラスの白亜の豪邸にやってきたベンとジェニファー。ベンはジェニファーとの結婚を考えていました。しかしベンの従兄弟ジョーダンの悪巧みが本格化していきます。ベンとウエストンの親子関係にひび割れを生じさせ,ジェニファーをも会社から追い出そうとウエストンにあることないことを吹き込んでいきます。やがて,ベンはジェニファーの幸せを考えろという父の説得を振り切り,牧場に帰ることを告げるのですが,ウエストンはジェニファーを連れて行けば彼女への遺産も打ち切ると脅しをかけます。もちろんベンにも遺産はやらないと。自分は遺産などは欲しくないけれども,ジェニファーが果たして自分についてきてくれるか自信は持てません。会社での副社長の地位と遺産の半分を提示されて,それを断ってまで不便な牧場暮らしにジェニファーが耐えられるだろうか。ジェニファーを愛する気持ちが強いベンは自分だけで牧場に帰ることにするのでした。ジェニファーはその間の親子の話を違った風に聞かされています。そしてジョーダンの悪巧みがいよいよ本格化し,会社の情報を商売敵に渡すつもりだとウエストンに吹き込み,ウエストンはジェイファーが向かったベンの牧場に先回りするのでした。クライマックスではジェニファーはもみ合いの中ウエストンの銃弾を浴びてしまうのですが・・・。
 親子の確執あり,陰険な敵役あり,そして大自然の中の美男美女のラブロマンスありと,いろんな要素が一杯詰まった本作。冒険活劇風味のかつてのアメリカドラマを見るような素晴らしい作品です。イチオシです。


タグ:ディザイア
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我が家のキンドルブラザース [toppage]

我が家に4代目のKINDLEがやって来ました。
初代KINDLE,二代目HD8orange,三代目HD10white,そして昨日やって来た四代目2016年バージョンHD8Black。12月31日に発注し,1月1日到着というスピードぶり。AmazonPrimeの恐ろしさです。到着のスピードだけでは亡く,同じHD8でも二代目と比較して驚異的なサクサク感です。設定も4台目ともなると全く違和感なく,ああこれはこうだったなという風にすぐに使い始めることができました。AmazonPoint400Pointを利用したため価格もずいぶん抑えられ,1万円は超えましたが,正月早々得した気分です。
もう初代はほとんど引退状態ですが,辞書や電卓代わりに使っていこうと思います。
通常寝るときは二代目をお供に連れて行きますが,ここ数日目覚ましの具合があまり機能しなくて,寝坊することが何度かあったため,これからは四代目に代替わりすることになると思います。
映像を見るときは三代目が画像が大きいので都合がいいです。「ビリギャル」も先日Primeで無料で見ることができました。
今回ipadにするか選択に悩みましたが,やはり価格のことと,使い慣れた方が良いと思い,購入を決めた次第です。
タグ:Kindle
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明日への扉 [ジェシカ・スティール]

SHALOCKMEMO1395
明日への扉 Devil in Disguise 1980」
ジェシカ・スティール 古城裕子





 原題は「変装した悪魔」
 ヒロイン:クレア・ハーパー(19歳)/家事手伝い/シルバーの髪/身長167センチやせ形,シルバーの髪
 ヒーロー:ラーザー・ヴァルダカス(?歳)/海運業者,ソフォロニア,アエネアスの兄/やせ形だが肩幅が広くて逞しい。真っ黒な目/
 今年最初の読了本です。舞台はギリシアの小島ニアコス島。「最近クレアはみなんの過保護なほどの心遣いが重荷になっていた。世界中で一番素晴らしい家族だと思うし,彼女にはみんなの支えが必要ではある。クレアは5年前,一時的に口がきけなくなるほどの恐ろしい目に遭っている。」ヒロインのクレアとヒーローのラーザー・ヴァルダカスの出会いを設定するために,冒頭にこんな文章が登場します。両親と二人の兄,26歳のブルース,24歳のキットまでもが誰かは必ずクレアの面倒を見ようとするのです。精神科医の叔母までがクレアの状況を心配する有様でした。純情,素直と絵に描いたような女の子のクレアですが,高校を卒業してイギリスの片田舎に住み母の手伝いをしていますが,あの悲惨な体験後は引きこもり,少しずつ回復しては北もののまだ悪夢に襲われ眠れなくなる夜も多かったのです。さて一方妹ソフォロニアが誘惑されたと立腹し復讐しようとしていたラーザーは,弟アエネアスがハーパー家の次男キットと友人だったことを利用し,キットをおびき出してアテネに幽閉します。そしてその妹クレアに自分の妹がされたと同じことをしてキットとその家族を苦しめようと計画していたのでした。兄たちが自分のためになかなか外でしたいことが出来ずにいることを申し訳なく思っていたクレアは,兄たちの電話の内容から大丈夫だからと兄たちが出かけることを勧め,一人で家にいたところでした。そこにやって来たラーザー。ラーザーは言葉巧みにキットが怪我をしたとクレアを誘い出し,ギリシアの小島ニアコス島に連れてきます。どこまで世間知らずなのか,クレアはラーザーの言葉を鵜呑みにして自家用ジェットに乗り込み,ヘリコプターに乗り継ぎ,ラーザーについてきてしまうのです。5年前の経験が全く生きていないではありませんか。そして,ヴァルダカス家の別荘で事の真相を聞かされ,愕然としてしまうのです。再び身の危険と恐怖心を感じる状況になったクレア。しかし,ラーザーは自分をとても大切に扱ってくれます。何日か一緒に過ごすうちに過去の恐怖感が消え,悪夢も見ることがなくなっていきます。ついにラーザーに惹かれ,愛していることに気付きます。ラーザーもまた妹の復讐という気持ちよりもクレアの清純さに惹かれ,さらには自分のものにしたいという気持ちが欲望というよりも守ってやりたいという気持ちになっていることに困惑するのでした。やがて期限としていた土曜日がやってきてギリシアを去るクレアですが,このまま島にいたいという気持ちの方が強くなっているのです。しかしキットが解放されたことにも大きく安堵するクレア。アテネの空港でラーザーが見送りに来てくれたのですが二人は互いの運命に逆らうことはできませんでした。帰宅したクレアは母にも事の次第を話すことが出来ずにいたのですが,やがてラーザーから電話があると,すべてを母に話さざるを得なくなるのでした。
 過去の恐怖を乗り越えるためにラーザーとの出会いが運命付けられていたかのようなストーリー展開に思わず引き込まれてしまう秀作です。それにしてもクレアの世間知らずさには,本当に19歳?いや19歳ってそんなもの?という気持ちが入り交じる成長譚です。


タグ:ロマンス
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