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危険すぎる契約 [リン・グレアム]

SHALOCKMEMO1398
危険すぎる契約 The Disobeidient Mistress
(華麗なる転身 2) 2002」
リン・グレアム 茅野久枝




HQB-778
17.01/¥670/200p

R-1865
03.05/¥672/156p



 原題は「反抗的な愛人」
 ヒロイン:ミスティ・カールトン(22歳)/「カールトン・ケータリング」経営,政治家オリヴァー・サージェントと愛人の間の娘/長身,長い脚にほっそりとした体,銀色(グレー)の大きな瞳,豊かな赤毛,華奢な顎。長い茶色のまつげ/
 ヒーロー:レオーネ・アンドラッキ(30歳)/「ダンドラッキ・インダストリー」重役/身長180センチ超,浅黒く彫りの深い顔,黒い瞳,豊かな黒髪,高く張りだした頬骨,高い鼻,くっきりした眉,力強い顎,生粋のシチリア人,バティスタの兄/
 3部作前作の「アラビアの花嫁(SHALOCKMEMO1362)」を読了したのが10月23日でしたから,もうすっかりストーリーが抜け落ちてしまっていて,3部作だということも終盤まで気付きませんでした。まぁそれほど独立性の強い作品だということも言えますが・・・。今,前作のSHALOCKMEMO1362を読み返してみて,本作ヒロインのミスティの姉がフレディだったこと,そしてミスティの双子の妹が次作「愛なきハネムーン」のヒロインであること,さらにこの3人を産んだ後母親が亡くなり3人がそれぞればらばらとなって里子にだされ,苦労した幼少期を送りながらも,それぞれ社会的な成功を収めている男性たちと愛を育んでいくというシンデレラストーリーであることという共通点を確認したところです。そして3人とも美しさ,賢さ,気高さ,幼いときに得られなかった愛の深さを奇跡的に身に付けた愛らしい女性たちであることも,本シリーズの魅力になっていると思います。引き続き,「愛なき・・・」を読みたいという気持ちになっています。
 さて,本作ですが,概略からするとケータリング会社を興したヒロインのミスティですが,自らは経営者というよりも料理家。次第に事業を拡張しようとしたのですが,資金難に陥ってしまいます。そこに表れるのがヒーローの「アンドラッキ・インダストリー」のレオーネでした。そして脅迫とも言える便宜的結婚の申し出。自分を大切に育ててくれた養い親のバーディー・ピアースを悲しませたくないという強い思いからこの信じられない申し出にイエスを言わざるを得なくなるミスティでした。レオーネの妹バティスタは,親子ほども歳の離れた男性に惹かれ,遂には自動車事故で亡くなってしまったのです。その時同乗しており妹の命を奪った男性こそミスティの父親,高名な政治家オリヴァー・サージェントだったのです。しかしミスティは自分の父親が誰であるかは知りません。復讐に燃えるレオーネはミスティを復讐の手段として利用しようとしたのでした。婚約者らしく見せるために公共の場所では仲良く見せることを命じられたミスティ。しかしレオーネの手に触れられたりするだけで自分の体は自分の思いを裏切ってしまうのでした。そしてマスコミによって知らされたオリヴァーの娘ミスティという事実。ミスティたちの母が男性から捨てられたと思っていたため,実の父親を捜そうともしてこなかったミスティにとってはこれは衝撃的な事実でした。それよりも,レオーネがこのことを企んだことは隠しようもありません。それでも契約が残っているのでレオーネの元を逃げだすわけにはいかないのです。しかしレオーネは何かとミスティを気遣ってくれたり,逆に冷たくなったりとその本心がつかめないのですが,そんなレオーネを愛し始めたことにミスティは気付きます。そして子供ができない体だと医師に告げられていたのですが,その病はもうすでに回復していたのです。体の変化から医師の診断で大きな歓びを感じるミスティ。その事実をレオーネと共有できないことがなんとも皮肉なことでした。そして出会った瞬間からミスティを愛し始めていたレオーネの復讐心はすっかり無くなっていたのに,初めて女性と一生を共にしたいという思いに戸惑い自分がミスティから信頼されていないという思いからなかなか素直に愛しているを言いだせないレオーネ。ここからはすっかりロマンスっぽくなっていきます。
 シリーズ的には終盤レオーネとミスティの姉フレディと結婚したジャスパーが友人だったり,双子の妹の行方が分かったりとハッピーな展開が続き,次作への期待を高めています。


タグ:ロマンス
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