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トスカーナの愛の証 [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO1400
トスカーナの愛の証 Boud to the Tuscan Billionaire
( One Night with Consequences 15 ) 2016」
スーザン・スティーヴンス 佐倉小春





 原題は「」
 ヒロイン:カサンドラ・リッチ(?歳)/フィヴィッツィアーノ家のトスカーナの別荘の庭師/形の良い豊かな胸,ほっそりした長い脚,ブルーの瞳,完璧なヒップ,ウェーブのかかった豊かな金髪/
 ヒーロー:マルコ・ディ・フィヴィッツァーノ(?歳)/実業家/隆々とした筋肉/
 SHALOCKMEMO1400の区切りとなる作品でした。イギリスのロック歌手とその妻の間に生まれたカサンドラですが,幼少から面倒を見てもらえず,破綻した家庭の中で育ち,後に代母夫妻に愛情を持って育てられます。一方イタリア人実業家のマルコもまた母が自分を捨てて父以外の男性のもとへ行ってしまい,血も涙もない,愛を知らない仕事一辺倒の大人に育ちます。こんな二人の電撃的な出会いは,他の使用人がすべて出払っているときに,たまたまマルコがトスカーナの屋敷を訪れたときに起こります。使用人には手を出さないというマルコの信条でしたが,カサンドラの思わぬ口答えに遭い,逆に新鮮さから関係を持ってしまうのでした。そしてこの出来事が二人の間にその後の大きな問題が起こっていきます。互いに離れられないほどメロメロに魅力を感じながらも,愛を口に出すことが出来ない関係,そしてパパラッチからの攻撃からカサンドラを守ってやりたいと思うようになるマルコという複雑なロマンスが巻き起こっていきます。経済的な援助を申し出るものの独立心と反抗心の強いカサンドラがなかなか首を縦に振らないことからマルコの中に葛藤が生まれ,同時にカサンドラもプライドか愛かという選択に苦悩することになります。「僕には子供を愛する力がないんだ」「力?」「子供を愛するのに力が必要だなんて初めて聞いたわ」という二人の会話が,一人息子ルカが生まれたときに二人が交わした会話です。「君じゃなきゃだめなんだ」「あなたに耐えられる人は私以外にいないってこと?」とふたりので言い合う,もうこれは仲の良い友達のような関係になっていく二人に,読者は思わずニヤリとさせられるでしょう。素敵な二人の会話が魅力の作品です。
 シリーズ「One Night with Consequences」はまだ続きますし,初期の「愛人島SHALOCKMEMO788」のような傲慢なヒーローの作品は少なくなりましたが,一夜の関係から発展する愛の物語は次第に引き込まれていくシリーズだと思います。


タグ:ロマンス
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愛し合った記憶 [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO1307
愛し合った記憶 Ruthless Boss, Dream Baby
(恋という名の奇跡 2=Untamed 2 ) 2011」
スーザン・スティーヴンス 小池 桂





 原題は「冷酷な上司,夢の赤ちゃん」
 ヒロイン:マジェンタ・スティール(28歳)/「スティール・デザイン」企画担当/長い黒髪/
 ヒーロー:グレイ・クイン(32歳)/「スティール・デザイン」新社長/背が高く肩幅が広い,黒髪,やや緑がかったブルーの目,バランスの取れた精悍な顔立ち/
 オフィスでうたた寝をしているうちにタイムスリップ・・・。これは本当の意味でのタイムスリップという奇跡ではないように思います。夢なのかはたまた現実なのか,その辺りが不明瞭なまま物語が進行していきます。「『不思議の国のアリス』が眠っている間にウサギの穴に落ちたように,私も眠っている間に六十年代に迷い込んでしまったのだ」という一文が,その後のストーリーを決定づけます。1960年代イギリスという男性中心社会の時代を描いて,男女の社会的地位の差やセクハラに対する感覚などネタは盛り沢山ですが,これはまぁどの時代でもロマンスと妊娠という普通のテーマに時代的色づけをしたという感じになってしまっています。夢の世界での妊娠が現実ではどうなのか・・・そんなところにも興味を引きつけ,その辺りがタイムスリップもののテーマかなと思いましたが,全編にわたる軽口の応酬が作品をちょっとふざけた感じにしているため,やっぱり夢じゃなかったの?と思わせてしまう,これは翻訳のなせるワザなのかもしれませんが,深刻にならずに終わってしまうところが軽い読み物的で,逆に楽しい気持ちにさせる効果をもたらしてくれます。


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メイドが夢見た9カ月 [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO1287
メイドが夢見た9カ月 Brazilian's Nine Months' Notice
( Hot Brazilian Nights 3 ) 20015」
スーザン・スティーヴンス 遠藤靖子





 原題は「ブラジル人の9カ月の予告」
 ヒロイン:エマ・フェーン(22歳?)/ホテルパーソン,客室係/長い赤毛の髪,翡翠のような緑色の瞳/
 ヒーロー:ルーカス(ルーク)・マルセロス(?歳)/ホテルチェーンのオーナー,ポロ選手/古代ローマの剣闘士のような体格と下界に舞いおりた神のような気高い顔立ち,波打つ黒髪と浅黒い肌,漆黒の眉/
 「熱いブラジル人の夜」シリーズの三作目,「苦い愛の芽ばえ(SHALOCKMEMO1080)」のヒロイン,エリザベス(リジー)の従妹エマが本作のヒロインです。リジーとは同じ一族ながら,エマは両親が犯罪者で警察に追いかけられる途中に事故で命を失うという不名誉な家族を背負っています。一方,ヒーローのルーカス(ルーク)はチコ,ティアゴと同様広大な牧場や農園をもち,世界的なポロ選手という共通点の他,ホテルチェーンのオーナーとしての仕事を抱える大富豪です。エマは大学の年次表彰式で「ホテル産業に卓越した理解力を示した」ということで特別賞を受賞し,ロンドンのホテルでの研修中,たちまち惹かれ合って一夜を共にし,身ごもります。シリーズ前作「シンデレラの婚前契約」が未読なので,ダニーとティアゴの結婚式で再会するというストーリーはなにか事情があるのか分かりませんが,従姉のリジーの親友ダニーの結婚式ということで,偶然なのかもしれません。そしてロンドンでの一夜の翌朝姿を消したエマを忘れられずにいるルークは徹底してエマを追いかけるのです。エマはルークに妊娠のことを告げなければという思いと,告げてしまえば富豪で力を持つルークに赤ん坊を取り上げられてしまうかもしれないという怖れとの間に板挟みになり,なかなか事実を告げられないまま,勤務するホテルで何かと自分に用事を言いつけるルークには徹底して客としての対応をするのでした。犯罪者であった両親に対する気後れ,大富豪であるルークとしがないホテル従業員の自分との社会的差は一目瞭然であり,ルーク自身も二人の間の永続的関係を築こうとする気持ちはさらさら無いことを明言しており,妊娠直後から深い愛を感じている我が子を奪われるかもしれない恐れから,結局エマはルークに直接告げる前に,エマの体に触れてきたルークに体の変化に気付かれてしまい,妊娠を知られてしまうのでした。そして勤務するホテルに勝手に辞職願を出されてしまい,ブラジルの彼の基幹ホテルについて行くことを承諾してしまうのでした。厳冬のスコットランドから灼熱のブラジルへ。しかし,ホテルについても適当な仕事を与えてくれないルークにエマはくってかかります。ルーク専用のエレベーターでルークの居室のあるフラットの隣の部屋を割り照られたエマはホテルのスタッフが自分をどう見ているかをすぐに悟ります。「あなたの言う短期間の愛人には絶対になりませんから。」「君はフルタイムの愛人になりたくないのか?」「私が死んでもなりたくないのはそれよ」という二人の応酬がこの時の二人の認識の違いを明らかにしています。しかしルークがエマに感じている欲望以上にエマもルークに欲望を感じているのでした。ルークの妹カリーナ(次作のヒロインになります)の誕生パーティーをそっと抜け出して海岸を散歩しているエマを追いかけたルーク。自然の中の開放感からかエマの方もルークの誘いに積極的に応えるのでした。「彼は私を愛してなんかいない。なのに私は彼を愛している。救いようもなく」と気持ちが高揚するエマ。しかし「いい?私はあなたに支配されるつもりはない」とルークを突っぱねるエマでもありました。二人の間のぎくしゃくした気持ちのすれ違いを解消しようとカリーナが兄ルークとエマのそれぞれに背中を押すアドバイスをし,互いにちょっと距離を置きながら自分の気持ちを確かめるのでした。そしてエマはルークの居場所をカリーナから聞きだし,単身飛行機と車とロバを乗り継ぎ,ルークに会いに行くのでした。二人の間の溝は埋まるのでしょうか。
 ちょっと素敵な役柄を務めるルークの妹カリーナ。高い能力を買われてホテルの重要なポジションについて働いているのですが,彼女にも苦手とする男性が現れ,エピローグが締めくくられます。


タグ:ロマンス
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苦い愛の芽ばえ [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO1080
苦い愛の芽ばえ In the Brazilian's Debt
( Hot Brazilian Nights 2 ) 2015」
スーザン・スティーヴンス 片山真紀





祖母の病気によりブラジルでのポニー飼育研修に参加したエリザベス(リジー)・フェーンは,スコットランドのロッティングディーンという牧場の維持のために,是非とも世界的な権威を持つこの研修の修了証が必要でした。研修を主催するのは,広大なポニー牧場を経営するチコ・フェルナンデス。かつてチコはスラム街で生き延びていたときエドゥアルド・デルガルドに見出され,リジーの住むロッティングディーンで牧童としてリジーとともに成長していた過去がありました。しかしリジーの母,セリーナの欲望に翻弄され,エドゥアルドと共に突然この地を離れてしまったのでした。今,チコは世界的なポロ競技の選手兼牧場主として大成功し,大富豪となっていました。両親が祖母から感動され,すっかり寂れてしまったロッティングディーンを再興し,祖母の期待に添う牧場経営を行うため,ブラジルへやってきたリジーですが,チコとの再会,そして自分を捨てた男性への複雑な思いを抱えたまま,研修初日を迎えます。「復讐という名の料理は,冷め切ったころに出すのが一番いい」という出だしで始まる本書では,裕福な令嬢から広大な牧場を一人で建て直さなければならないという使命を帯びた女性が,かつての恋人との確執を抱えながら,努力して幸せを勝ち取っていくまでの過程が描かれています。
一方チコの方は,ブラジルのスラム街で生き延びた少年時代から,ロッティングディーンでのポロ選手としての才能の開花,そしてリジーの母による裏切りによる追放をいう過程を経て,今や世界的名選手兼牧場主として大成功を収め,自分に愛を注いでくれたリジーの祖母への恩に報いるために,リジーに復讐しようという気持ちが深い愛に根ざしていたものであることに気づき,ロッティングディーンの復興に大きな力を発揮していくまでの気持ちの変化をリジーとの交流を通じて成し遂げていきます。愛憎は紙一重であることを壮大なスケールで描いた成長譚にもなっています。ポロ競技とポニーのことについてはほとんど見たこともなく,想像を超えている要素ですが,馬と人との信頼関係によってなりたつこのスポーツが南アメリカやヨーロッパの人たちに結構深く根付いていることが感じ取れる案内書的な役割も果たしていて興味深い作品に仕上がっています。ポロシャツに代表されるポロ文化が,ちょっと身近に思われました。


タグ:ロマンス
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アラビアのジャスミン [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO924
アラビアのジャスミン His Forbidden Diamond 2014」
スーザン・スティーヴンス 西本和代





「炎と氷」シリーズ,スカヴァンガ兄妹シリーズの最終巻です。すでに妹たちブリット,エヴァ,リーラはそれぞれ愛する人の元に嫁ぎ,ダイヤモンド鉱山の経営も順調です。のこった一人,行方不明だった兄のティールがスカヴァンガに帰ってきます。これまでティールと連絡が取れていたのはブリットの夫でティールの親友だったカレシ国王シャリフ・アル・カレシだけでした。シャリフからの情報でとりあえず兄が無事であることだけはわかっていましたが長いこと故郷を留守にしていたティールにとっても妹たちにとっても長い間待ち焦がれていた瞬間でした。そして,帰還祝いのパーティがスカヴァンガで開かれます。そこに,シャリフの妹で姉妹たちにとっても義理の姉妹に当たるジャスミナ王女(ジャズ)も来ていました。実はティールがカレシ国で生活していた頃,16歳のジャズもティールや兄のシャリフと一緒に過ごしていた,謂わば家族同然の存在だったのです。それから何年も経ち,ジャズもすでに適齢期。さらに国のために身を捧げようとカレシの古い伝統を少しずつ変えようとシャリフとともに努力しているところでした。友達としてのティールとジャズが数年の時を経てで逢ってみると,大人同士としての二人に変わっていることにそれぞれ気づきます。互いを男女として意識せざるを得ない二人。しかもジャズは国のために隣国の国王との縁談が持ち上がります。自分を国のために犠牲にしようとしているジャズを,ティールは黙ってみていられません。でも,かつて特殊部隊員として大勢の犠牲の上に自分の今があることに,ティールは深い罪悪感を抱き続けており,妹たちにすらその事を明かすことは出来ませんでした。自分がジャズにふさわしい男ではない。そう考えていたティールですが,どうしても国のために自分を犠牲にしようとしているジャズを放ってはおけません。しかし,何も出来ないままパーティは終わります。国に帰ったとばかり思っていたジャズは兄とともにさらにイタリアに飛び,逆にシャリフに依頼されてティールはカレシ国の砂漠の村でコンピュータを村人に教える仕事をすることになります。二人が互いに自分がどこにいるのかを知らせられずにすれ違っていました。ところが,カレシ国に戻ったジャズが馬を調教するために砂漠に向かったところ,蛇に驚いた馬が砂漠の頂上から足を滑らせて丘を滑り降りてしまい,危うく馬の下敷きになりそうになったジャズ。折良くそこはティールがいる村のすぐそばだったのです。ジャズが事故に遭っていることを見かけたティールはジャズを助け,村の診療所に連れて行くことになります。まさしく運命の再会。村は伝統的な考えを重視するところであり,現れた二人の男女は結婚しなればならないというしきたりでした。それからは怒濤のなりゆきで結婚式を迎えることになる二人でした。国王であり兄でもあるシャリフがきっと二人の結婚を何とかしてくれると思っていたジャズの予想に反して,シャリフは二人の結婚を認めたというではありませんか。自分を犠牲にして隣国の国王の下に嫁ぐことを覚悟していたジャズは村で生活するうちに自分の居場所はここであり,はなれられないことに気づくのでした。ティールもまた何とか結婚を回避できると思っていましたが言葉がわからないうちに事態はどんどん進められ,村人から祝福を受けているうちに結婚式は避けられないものとなってしまいました。そして妹たちやシャリフも村にやってきての結婚式。男性との関係を持ったことのないジャズは式後の初夜を心配していましたが,同時にティールが過去のことで心に闇を持ちそれを自分にも告白してくれないことを心配する気持ちがあることに気づきました。それがティールを愛している自分の本音であることに気づき,ブリットやエヴァのアドヴァイスもあり,ティールに全てをゆだねようと決意するのでした。しかし本来の跳ねっ返りの気性を押さえることは出来ず,ティールも心の内を告白してくれなければ結婚生活は送れないとせまります。夜中にコヨーテが村の牛を襲おうとしていることに気づいたティールとジャズは二人でコヨーテを追い払い,その行動を通してティールもやっとジャズに自分の過去を明かさなければならない気持ちになるのでした。スカヴァンガで再度二人の結婚のお披露目がありましたが,すでにその時には二人とも周囲の人たちよりも互いの姿しか目に入っていなかったのです。エピローグは大団円。4部作の締めくくりでホッとできるフレーズです。


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ダイヤモンドの純真 [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO760
ダイヤモンドの純真 The Flaw in His Diamond 2013」
スーザン・スティーヴンス 石原杏奈





スカヴァンガ3姉妹のシリーズの第2作目。次女のエヴァとイタリア人伯爵で富豪のローマン・キスヴァーダのロマンス。
誰にでも突っかかってしまう次女のエヴァ。コンソーシアム(共同企業体)が鉱山を思い通りに,利益だけを考えた開発をしてしまうのではないかと考えたエヴァは,自分の連絡を無視し続けている出資者の富豪ローマンに掛け合うために,ローマンの住む島へと単身乗り込みます。伯爵の家を訪れたものの誰もいないようです。イタリアの気候を考えずに極寒の地からやってきたエヴァは,ブーツにジーンズ防寒ベトという格好で汗だくになりながらなんとか家の塀を越え邸宅に侵入します。庭のプールがとても魅力的に映ったエヴァは下着姿でプールに飛び込み,人心地ついているところにローマンが着替えのために帰宅してきたのでした。ローマンは従兄弟の結婚式のために帰島していたのでしたが,誰もいないと思っていた自分の家のプールに突然女性が下着姿でいるのですから,腹を立ててしまいます。エヴァの「人魚を思わせる鮮やかな長い髪,豊かな胸,無駄のない体つき,長い脚に小さな足」という姿に,ローマンは思わず目を見張ってしまいます。エヴァも従兄弟の結婚式に出るために家に帰って着替えようとしてシャツのボタンを開けたままのローマンの姿に惹きつけられてしまいます。二人の出会いは最悪の状況ではあっても,最良の出会いでした。
やがて結婚式のパーティに出席した二人が互いの魅力に徐々に惹きつけられていきます。しかしエヴァが誰にでもつっかかる癖は容易には解消されません。次第に深まっていく二人の関係ですが,心の奥深くで両親から傷つけられた思い出を持つ二人は互いの共通点に気づかされます。ローマンはエヴァにスカヴァンガでの仕事を依頼し,二人は一緒にいたいと思うようになりますが,スカヴァンガに向かって出発しようとした時,ローマンにかかってきた電話での会話がエヴァに聞こえてしまいます。自分をコンソーシアムのために利用しようとしていただけだと感じたエヴァ。そしてその事に気づかないローマン。誤解を持ったまま,エヴァはローマンに裏切られた気持ちを持ったまま,傷心の思いでスカヴァンガに帰って行きます。ローマンとの間に何かあったことに気づいた姉のブリットと妹のリーラは,なんとか二人の関係を修復しようとエヴァに働きかけるのでした。
エピローグでは第三作を予告するように三女とコンソーシアムのもう一人のスペイン人貴族が登場し,次作への期待を深めています。


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砂漠のダイヤモンド [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO747
砂漠のダイヤモンド Diamond in the Desert 2013」
スーザン・スティーヴンス 松尾 当子





先祖の遺産である北極圏のスカヴァンガ鉱山を守ろうとする四兄姉妹のロマンス。第1作は長女ブリットがヒロイン。その鉱山を買い取り,経営を安定させようとするコンソーシアム。その最初の使徒としてスカヴァンガに向かったのは砂漠の国カレシ国のシークで通称ブラック・シークと呼ばれるシャリフ。シャリフはブリットの写真を見た時から魅力を感じ始め,実際に会った時には,すでにその思いを強くする。自分たちの鉱山を乗っ取りに来ると思っていたブリットは初め,ブラック・シークの使いとして来たと思っていたアミール(シャリフ)に警戒心を抱くものの,その圧倒的な男性的魅力に惹かれてしまう。契約のサイン。そして,アミールが突然帰国したと聞いて,カレシ国まで文句を言いに追いかけていくブリット。やがてアミールがブラック・シーク本人だと知るブリット。しかし,周到に砂漠に準備されたテントの中で,二人の関係は決定的に深まる。
ややディザイアぎみな作品だが,この後,ブリットの妹たちとコンソーシアムの他の2人の関係,そして長男の謎の行動が明らかになっていくだろう,シリーズとしての楽しみがある。


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冷たいプリンス [スーザン・スティーヴンス]

SHALOCKMEMO440
冷たいプリンス Expecting His Royal Baby 2007」
スーザン・スティーヴンス ささらえ真海





ハーレクイン・ニローリ・ルールズ・シリーズの最新刊。前作までを読んでいないので,全体のストーリーはわかりませんが,いわゆる連作シークものですね。
おそらく架空の小王国ニローリ国の現国王はすでに90歳を迎え,後継者選びに四苦八苦しているところのようです。すでに長男,次男などは前作までに王位継承を断っている様子。本作のヒーローのニコ・フィエレッツァは,王位継承など初めから可能性がないものとして,ロンドンで建設技師兼建築設計事務所経営者としてすでに財をなすまでになっています。秘書としてニコのもとで働いていたキャリー・エヴェンズがヒロイン。あるパーティの夜,二人は一夜と共にし,キャシーはニコの子供を授かります。しかし,それを言い出せないまま,キャリーは事務所を辞め,子供を自分だけで出産し,育てていこうと決心しますが,ニコへの思いはなかなか断ち切れないという中途半端な状況にいます。
経済的にも追い詰められ,ニコを追ってニローリ国まで追いかけるキャリーですが,そこにはニコを追いかける他国の王女アナスタシアも到着し,さらに,子供のことを信じられないでいるニコからの冷たい言葉などに傷ついたキャリーは,ロンドンに帰ってしまいます。
いつも冷静で,周囲から冷たい王子と言われているニコが,キャリーを愛しているといつ言葉を発することができるのか,そして王位継承はどうなるのか。この二つの興味でどんどん読み進められる作品です。ところで,ニローリ国には王位継承に絡む家訓があるようです。本書の冒頭に10の家訓が示されており今回のストーリーはそのどれに該当するのか,それはあまりはっきりとは示されていませんでした。また,後半でニコの弟王子マックスの地中海のブドウ農園が危機的状況にあることが取り上げられています。次作ではこのあたりが関係してくるのかもしれませんね。


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