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湖の秘密 [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1455
湖の秘密 The Secret Pool 1986」
ベティ・ニールズ 塚田由美子




HQB-805
17.05/¥670/200p

B-127
95.09/¥510/186p
R-0575
87.12/¥550/156p


 原題は「秘密の湖」
 ヒロイン:フランセスカ(フラン)・マニング(25歳)/看護師長/濃いまつげ,はしばみ色の美しい瞳,やさしい口元,美人ではないけれど周囲の人に親しまれる性格,小柄/
 ヒーロー:リトリック・ファン・レイゲン(36歳)/医学博士/長身,広い肩幅,白いものが混じる金髪,女性なら誰しも振り返る美貌/
 美しくも命のはかなさを歌い上げた珠玉の小品。HQ文庫版表紙にはオランダの象徴である色様々なチューリップが咲き乱れる様子が描かれていますが,この存在感と明るさが余計本作読後のはかなさを引き立てるとはなんと皮肉に満ちた表紙をつくったものでしょう。コツワルド給料のコテージホスピタルの看護師長フランセスカ(フラン)・マニングは,12歳の時両親を飛行機事故で亡くし,以来3人の独身の伯母たちと生活してきました。末っ子だったフランの母だけが結婚し,13年後に命をとしてしまったのでした。フランもなんとか家から独立し看護師としてブリストルの大学病院で研修を積み,現在はこの片田舎にある小さいけれど設備の整った病院で看護師長として勤務するところまでキャリアを積んできたのでした。その病院に時々やってくる熱帯病専門医のリトリク・ファン・レイゲン博士というオランダ人の医師の依頼により病院側が白羽の矢を立てたのがフランでした。その依頼とは,博士の幼い娘リサの世話をするというものでした。もはや治癒の見込みのない病に冒され終末医療を施されようとしている可憐な少女に最後の希望を持たせたいという周囲の心遣いから,博士と結婚し,家族として数ヶ月生活して欲しいというとんでもない依頼だったのです。終末医療,それは少しでも患者の苦痛を除き,最期の期間を充実させたいという将来の見込みのない治療法ではありますが,それによって少しでも患者に明るさと希望を与えられるものならと,現在ではごく当たり前に行われるようになったものではありますが,作者が本作を描いた今から30年も前の1986年当時は,それほど一般的ではなかったのではないでしょうか。そういう状況では本作はかなり重要な提言をする作品だったのかも知れません。そのため治療の一部として結婚というセンセーショナルな方法をとらざるを得なかったのかも知れませんし,ロマンス作品であることを考慮すればこの方法もうなづけるものと言えるのかも知れません。
 さて,とりいそぎ結婚してオランダのハールレム(ハーレムともいい,ニューヨークのハーレム地区の名称の元になった町)へと移動します。そこでリサと知り合い,リサもまたフランの優しさに触れて,すっかり打ち解けていくのです。しかし病人や使用人の前でのリトリックの態度と二人きりの時のフランへの態度は全く異なっていました。リトリックもまたリサがいなくなった後にフランと別れることを前提としていたため,過剰に親しくなっては若いフランの今後に問題を残すことを考え敢えて冷たい態度ととって余計な期待を抱かせないようにと言う配慮だったのです。しかし若いフランに取ってみれば自分がこの親子にとって何だったのか,また自分のリトリックへの愛がこの後も続いていくのに,それを諦めてかなければならないことの苦しさとの狭間で苦しみます。生前フランとリサは,家から散歩に出たときに偶然見つけた古い農家の林の中にある美しい湖の畔で過ごす時間が多くありました。静かな湖の畔にたたずみ何も考えずにじっと時をすごし,景色の美しさに浸るというのが二人にとっては大切な時間だったのです。この湖が表題にもなっている「secret pool」です。静かにそして幸福の内にこの世を旅立ったリサを見送った後,フランは再びこの湖を訪れ,リサとの共有した時間に自らの身を浸していくのでした。ところが,ある日,農家に住んでいた婦人にいくら声を掛けても返事がありません。心配になって家の中に入ってみると婦人が倒れているのを見つけます。なかなか帰宅しないフランが心配になったリトリックが使用人の言葉を頼りにフランを探して,この農家を発見します。そしてフランとリトリックとでこの婦人の命を救うのでした。看護師としての本領を久しぶりで発揮することのできたフランは再びイギリスでの仕事に戻ろうと決意します。帰国前にリトリックの大伯母オルダ夫人を訪ねたフランは,「あなた,あの子を愛しているわね,フランセスカ?」とリトリックへの愛を見抜かれてしまうのでした。「はい,彼を愛していますわ,心から」とすぐに言葉が口をついて出てしまいます。この言葉を偶然聞いたリトリックのこの後の行動が,なんとも気が利いていて,ベティ・ニールズの本領発揮というところです。イギリスまで送るという言い訳をしながらリトリックの取った行動とは・・・。最後の大団円がいつもどおり見事な作品でした。


タグ:ロマンス
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クラシック・ラブ [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1323
クラシック・ラブ An Old-Fashioned Girl
(ベティ・ニールズ選集 10) 1992」
ベティ・ニールズ 高田真紗子




I-2432
16.08/¥710/156p

R-1091
94.06/¥640/156p


 原題は「古風な淑女」
 ヒロイン:ペーシェンス・マーチン(?歳)/家事手伝い/長くて濃いまつげ,つぶらなグレーの瞳,鼻は短め,口は大きく,髪は茶色がかったグレー/
 ヒーロー:ユリウス・ファン・デル・ベーク(30歳代)/オランダ人外科医/長身,立派な鼻と引き締まった口もと,瞳は澄んだ空色,髪は金髪/
 専門書の執筆のため,テルメズウィックの一軒家を借りることにしたユリウス。そこは売りに出された家でしたが,地元の不動産屋や弁護士は家事の手伝いのため一人の女性を雇うことを薦めてくれます。それはこれまでこの家を切り盛りしてきたペーシェンスでした。こんな形で知り合うようになった二人ですが,ペーシェンスの方は,特に目立たない服装と大して美しくもない顔立ちで特技もない,いわゆる普通の田舎娘なのですが,愛情深く,率直にものを言い,分をわきまえ・・・と,「ふつー」を強調するような女性なのです。一方のユリウスはオランダとイギリスどちらにも家を持ち,両国ばかりでなく他の国にも患者を抱える高名な外科医で,しかもハンサム,独身,といわゆる結婚したい男のリストに載るぐらいの男性です。不釣り合いの二人の愛がどんな風に進行していくかを描いた作品です。ペーシェンスの心の動きが詳細に語られ,いつもどおりヒーロー側は秘密のベールに包まれます。最後のあっと驚く結末もいつもどおりです。「辛抱,忍耐」という意味の名前を持つペーシェンスと絶対君主的になんでも思いのままに行動するユリウス。そのまんまの命名に逆にあきれてしまうのは自分だけでしょうか。


タグ:イマージュ
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とっておきのキス [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1278
とっておきのキス A Kiss for Julie 1996」
ベティ・ニールズ 竹生淑子




HQSP-111
16.05/¥540/206p

R-1386
98.04/¥672/156p


 原題は「ジュリーへのキス」
 ヒロイン:ジュリー・ベックワース(26歳)/セントブラーボ病院秘書/澄んだ緑色の目,褐色の髪,大柄だがスタイルが良く美人/
 ヒーロー:シモン・ファン・デル・ドリースマ(?歳)/血液学専門医,教授/オランダ人,2メートル近くある長身,淡い色の金髪,目はブルー/
 またまたベティ・ニールズです。今月すでに4冊目でしょうか。父のベックワース医師が心臓麻痺で突然亡くなり,住む家以外の財産はほとんど無く,兄は実習医,弟は大学生,14歳の妹,そして母と使用人とが残されたベックワース家。ジュリーの病院秘書としての給料で母,妹,使用人のラスコンと自分の4人の生活を支えていかなければなりません。豊かな暮らしではなくなりましたが,親子4人が仲良く肩を寄せ合いながら暮らしています。病院の秘書という職業,余りぴんときませんが,自分が行く大きな病院でも秘書という存在を余り見かけないせいでしょうか。ヒーローが教授ですので秘書がいてもおかしくないのですが,病棟の回診に医師と共に立ち会って供述筆記やカルテの整理など,日本では普通看護師の仕事のように思うのですが,仕事が専門化しているヨーロッパですから,そんなシステムになっているのかもしれません。作者の作品には時々登場する職業です。前のボスの教授が体調が悪く引退してしまい,代わりにやって来たのがシモン。きびきびと仕事に打ち込み,次々と仕事を言いつけるシモンに,ジュリーは緊張しながらも手際よく仕事をかたづけていきます。その様子にシモンは感心するのですがそんなことを一言も言わずに仕事を続けるのです。いつも素っ気ない返事に自分が嫌われているのではないかと思い込むジュリー。その背景には患者にはすごく丁寧に受け答えするのに自分にはいつも素っ気ない言葉しかかけないこと,オランダでの講演出張に同道させられたのに,長い車の移動の間はほとんど会話がないこと,オランダの病院で見かけた長身の美女にシモンが愛情のこもった態度で接していたことなどから,自分を嫌っていると思い込み,自分がシモンに惹かれているにもかかわらず期待してはいけないと自分に言い聞かせなければならなかったからでした。大きな事件としては病院で火災が発生し,古いカルテを捜していたジュリーが屋根裏の倉庫に閉じ込められてしまったとき,天窓を壊してシモンがジュリーを引き上げてくれ,かすり傷で済んだことが挙げられます。それまで何度もジュリーの家を訪れジュリーの家族と食事を共にしたり,母と妹も含めてショッピングやオペラに誘ってくれたりと,普通であれば恋人以上のことをシモンはしてくれていたのですが,ジュリーはそんなシモンの行動を自分に対する好意の表れだとは見抜けませんでした。ただ自分たちの経済的苦境を哀れんでくれるだけだ,オランダには愛し合う相手がいるのだと思い込んでいるのです。火災の翌日ジュリーの家を訪れたシモンを外に送りに来たジュリーの母はシモンに娘をどう思っているのか率直に尋ねると,「愛していて結婚したいと思っている」という言葉が返ってきます。こんなときにもジュリーの母の素晴らしいところは使用人のラスコンとちょっと情報を交換し合うだけで大騒ぎしない,ましてやジュリーには何も言わないところです。やがて二人の関係は落ち着くところに落ち着くでしょう,と考える辺りがすごく大人の対応です。ベティ・ニールズ作品の非常に洗練されているのはこんなところではないでしょうか。一人ジュリーだけが知らずに周囲を周到に固めていくシモン。そしていつものごとく終わりは突然に・・・。


タグ:ロマンス
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月明かりのタバサ [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1275
月明かりのタバサ Tabitha in Moonlight 1976」
ベティ・ニールズ 森 香夏子





 原題は「月明かりのタビサ」
 ヒロイン:タバサ(タビー)・クローリー(25歳)/主任看護師/平凡な顔立ち,低い鼻に大きな口,榛色の目,茶色の髪/
 ヒーロー:マリウス・ファン・ビーク(38歳)/オランダ人整形外科専門医/スタイル抜群,長身,彫りの深い顔立ち,ライトブラウンの髪,秀でた額,穏やかなグレーの瞳/
 「tabitha」をどうして邦訳ではタバサとしてしまったのだろうか。編集部に聞いてみたいところですが・・・。作者らしい看護師と年の離れたオランダ人医師という設定です。病院の医師が転んで両膝を怪我してしまいしばらくの間オランダ人医師が代診でやって来ます。病院では医師や周囲の看護師たちから絶大な信頼を寄せられている主任看護師タバサ(タビー)は15歳の時母が亡くなり,それから5年後に父が再婚。20歳で見習い看護師だったタビーは病院のある町から50キロほど離れた大聖堂のある町の実家チッドレイクには週末の休みの時ぐらいしか帰宅できないでいます。その父も亡くなり,家には継母と連れ子のリリスだけになっています。家は父が自分に残してくれたはずなのに継母は自分のものだと主張。継妹のリリスは誰しも振り向くような美貌の持ち主で,父亡き後継母はタビーと自分の娘リリスをしょっちゅう比較し,目立たない仕事ばかりの愚かな娘と貶めるようなことを平気で言うようになっています。他人の前では一応小声で言うだけですが,家族だけになると平気でタビーを非難しています。かつて家政婦をしていたメグもたちまち家から追い出してしまい,タビーは病院の近くのアパートでメグと一緒に暮らしているのでした。意地悪の継母と外見ばかり気にする姉妹というまさにシンデレラ的設定。おとぎ話を地で行くストーリー展開です。パーディでヒーローと踊る場面も登場し,そしてスタイル抜群で仕事が出来るタビーは泳ぎも得意。アウトドア派のタビーですが読書も好きでヒーローとは趣味もしっかり合います。しかし自分は継妹と比較して目立たず美しくもないとすっかり自信を失っているヒーローを継妹が追いかけているのも苦々しくは思っていても,いつも自分が身を引いてしまいます。そんなタビーに自信を持たせるためにヒーロー,マリウスはいくつかの企画をします。怪我をした病院の医師ビル・レイナード夫妻や病院に運び込まれた自分の恩師ジョン・バウにも協力を仰ぎ,タビーの自信回復作戦を実行しますが,果たしてそれは成功するのでしょうか。ベティ・ニールズ流現代のシンデレラ物語です。今回作品整理をしながら何冊か作者の作品を購入しましたので,合間合間に読んでいきたいと思います。


タグ:イマージュ
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雨の日の出会い [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1273
雨の日の出会い Never the Time and the Place
(ベティ・ニールズ選集 9) 1985」
ベティ・ニールズ 片山真紀




I-2424
16.06/¥710/156p

I-1709
04.10/¥672/156p


 原題は「しかるべき時としかるべき場所」
 ヒロイン:ジョゼフィン(ジョー)・ダウリング(25歳)/婦人科病棟看護師長/グレーの瞳,優しい口もと,大柄で大きな目/
 ヒーロー:ユリアス・ファン・タクス(34歳)/外科医/ブルーの目,野性味を帯びたハンサムな顔立ち,短く刈られた白髪交じりの頭,立派な鼻,/
 親友のサー・フォーサイスを訪ねる途中田舎の道を車で走っていたユリアスは,雨の日の道路の真ん中で犬と共にいる一人の女性と出会います。それが運命の女性ジョゼフィンでした。婚約者に去られた沈んでいたユリアスとその時は婚約中だったジョゼフィンはロンドンのセント・マイケルズ病院で再会します。婦人科病棟の医師ドクター・ブルが出張で留守にする2カ月間,代診を務めることになり,オランダから来たのでした。外科の専門医としてオランダばかりでなくイギリスでも医師免許を持ち,時折講義や手術を依頼されるユリアスは,どんな女性からもうっとりと眺められ,診察を受けた患者からも厚い信頼を受けていきます。あの雨の日に出会って良い印象を持たなかったジョゼフィンも患者に対する真摯なユリアスの対応には感心し,信頼を寄せるようになって行きます。ところで婚約中のジョゼフィンですが,相手の医師マルコムとの結婚式を目前に控えていたにもかかわらず,自分の都合に合わせるよう勝手に物事を進めていくマルコム,そして義母となるマルコムの母とはそりが合わず,結婚を目前にして不安に日々を過ごしていました。患者とその夫たちの様々な関係を日々見ているうちに,このまま結婚しては自分は幸せにはなれないと気付くのでした。ジョゼフィンの両親もこの結婚には反対こそしないまでも余り乗り気ではありません。1週間ほど会えなかった間についにジョゼフィンはマルコムとの婚約を解消すべきだという結論に達し,それをマルコムに思い切って告げたのでした。ところがマルコムは嘲りの言葉と共にそれをアッサリと認め,去って行ってしまうのです。どうやら,このマルコム,マザコンの典型のような男だったようです。二人の婚約解消は瞬く間に病院中に知られることになります。周囲が気を遣ってくれ,ユリアスも打ち合わせと称して食事に誘ってくれたり,休暇を取るべきだと強く勧めたりとジョゼフィンに何かと気を遣ってくれる様子に,ジョゼフィンもなにか期待めいたものを感じるようになります。しかし,病院内ではあくまでも医師と看護師長という枠からはみ出るようなことはしたり言ったりすることがありません。プライベートなときは優しい言葉をかけられても仕事場ではまた冷たい態度に戻るユリアスにジョゼフィンは期待と落胆を何度も繰り返すのでした。そして休暇に入ろうとしていたジョゼフィンにユリアスは「結婚してくれないか」とささやくのでした。聞き間違えかと思ったジョゼフィン。急には応えられないだろうからしばらく考えてみてくれと言うユリアスの言葉に戸惑うジョゼフィン。そしてドクター・ブルの出張期間が終わり,ユリアスも病院を離れる日がやってきました。あの申し出に返事をしなければならないタイムリミット。ジョゼフィンはユリアスのことを何も知らないことに不安を覚えつつも承諾してしまうのでした。マルコムの時はあんなに自分を気遣ってくれたことはないということと,どんな女性からも好かれるユリアスとの違い,そしてかつて婚約していた女性とはどうなっているのかということ,オランダで暮らさなくてはならなくなるという結婚後の生活,そして何より「愛しているから結婚」というのではなく,互いに気軽に話ができ,忙しい医師の仕事も理解してくれているという都合を優先させた結婚理由を不安に思ったのでした。ユリアスが去った翌週,ジョゼフィンが実家に帰ってみるとユリアスが実家の居間で父と話しているのに驚きます。父も母もユリアスとジョゼフィンの結婚に大賛成の様子。そしてその時,近所で大きな事故があり医師である父に出動要請の電話があります。ユリアスやジョゼフィンも一緒に事故現場にいき救出と治療に当たるのでした。この時改めてジョゼフィンはユリアスの有能さと彼を信頼していることに気付きます。婚約期間は短く数週間後に結婚式をジョゼフィンの実家のある村の教会であげることになりました。ダウリング家とファン・タクス家,そしてセント・マイケルズ病院の同僚たちも参加して幸せな一日,そしてオランダにフェリーで渡った二人ですが,その数日後ヨークで開かれる夫の仕事について行くのがハネムーンの代わりになりました。散策や買い物で日中過ごすジョゼフィン。ひょっとしてここで元婚約者と出会い二人の結婚にひびが入るのでは?と深読みをしてしまいましたが,そんなことはなく,二人のハネムーンは充実の内に終わります。そしてユリアスのオランダの家の豪華さ,200年以上も代々続いてきた家柄の長男としてのユリアスに圧倒されてしまうジョゼフィンですが,ユリアスはここで何度か「話がある」と言いながらその度に邪魔や用事が入ってしまい,その「話し」が語られないまま何日か過ぎてしまいます。ひょっとしてすでに子供がいるとか?とまたもや深読みしてしまうのですが,ユリアスの話しは実は原題の「しかるべき時としかるべき場所」でということだったのです。その内容は読んでのお楽しみです。
 いかにもベティ・ニールズらしさに満ちあふれた,静かであたたかい作品です。


タグ:イマージュ
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大聖堂のある町 [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1267
大聖堂のある街 When Two Paths Meet 1988」
ベティ・ニールズ 塚田由美子




HQB-620
14.11/¥670/208p

R-0695
89.08/¥570/155p


 原題は「二つの道が出会うとき」
 ヒロイン:キャサリン(ケーティ)・マーシュ(21歳)/家事手伝い,看護助手/小柄でやせっぽち,どこといって特徴の無い顔立ち,濃いまつげに縁取られた美しいグレーの瞳,薄いブラウンの髪/
 ヒーロー:ジェーソン・フィッツロイ(36歳)/内科専門医/金髪,真っ直ぐな眉の下の眠そうな青い瞳,大きな引き締まった口もと,立派なわし鼻/
 ひと月以上ベティ・ニールズ作品を読んでいなかったので未読の本作を手にしました。今回の舞台となるのはソールズベリ。大聖堂で有名な町ですが,近くにストーンヘンジもあり,ちょっと不思議な魅力を持つ町のようですね。大体は門前町は落ち着いた雰囲気をもっていますが,本作も登場する場所が割と近くにあり,移動時間も少ないことで,物語にスピード感があふれています。相変わらず静かな雰囲気の中にヒロインが巻き込まれるエピソードが次々に登場し,あっという間にエピソードに到達するという感じです。
 母を亡くし19歳で兄夫婦に引き取られて2年になるキャサリンですが,兄や兄嫁から家政婦同然にこき使われ,甥姪たちもさっぱり言うことを聞かず,しかも子供の世話をキャサリンに任せきりで義姉は母親の務めを果たそうとしない,そんな生活を送っていました。ある早朝玄関をノックする音が聞こえ,慎重にドアを開けてみると男性が赤ん坊を抱いており,ちょっと台所を貸してくれないかといいます。道端に捨てられていた小さな赤ん坊。子供の世話になれているキャサリンはすぐに必要なことが分かり,男性の手伝いをするのでした。男性は病院の医師だというだけでこの時点では名前も分かりません。病院に連れて行くまで子供を抱っこしていてくれないかと頼まれ,車に乗り込みますが,もうこの時点でキャサリンは名前も知らないこの男性に恋してしまったのでした。一方年の差のある小柄なこの女性が,指示される前から次々と手際よく手伝ってくれることに驚き,医師のジェーソンは興味を持ちます。そして家の中であまり良い待遇をされていないことを見抜いて,老夫妻の世話係として働かないかと持ちかけるのでした。家事と子守を無料で一手に引き受けてくれていたキャサリンを失うまいと兄夫婦は反対するのですが,断固とした態度で仕事をすると言い切るキャサリンにジェーソンも口添えをしてくれ,数日後からこの家に住み込んで家政婦を手伝い老夫婦の世話係として働くことになるのでした。ところがこの老夫婦の孫娘がジェーソンと交際しているらしいことが分かり,キャサリンはがっかりします。しかもこの娘ドディー・グレンジャーは完全な我が儘娘。ジェーソンと自分は結婚するのだと決めてかかり,新たにグレンジャー家に入り込んだキャサリンに何かと意地悪な物言いをするばかりでなく,あらゆる機会を捉えてキャサリンを追い出そうと画策するのでした。他の作品とは異なりあまり露骨な表現は出てきませんが,イギリス的な階級差を感じさせる言葉の応酬で意地悪ぶりはかなりよく分かります。そして遂に老夫婦を長期の移転に誘い出すことに成功したドディー。キャサリンは仕事を失い,家を出ることになります。そこにジェーソンが病院で看護助手を必要としているからとキャサリンを推薦してくれ,翌週から勤務することになるのでした。そして家政婦の妹のやっている下宿屋まで紹介してくれ,なんとか兄の家に戻らずに済むように取りはからってくれたのです。働いて,その対価としての収入で自立して生活していく。それがスムーズにいったことで幸福感を感じるキャサリンでした。噂ではドディーとジェーソンはいずれ結婚するだろうともっぱらの評判。そしてジェームズの後輩医師エドワードが休暇でやってきて,キャサリンを何かと誘うのをジェーソンも認めているように見えます。気安く話せるエドワードは,しかしキャサリンが愛する人ではありませんでした。その後クリスマス前後の病院内のこまごました様子や,下宿の女主人の病気に気付いたキャサリンがジェームズの助けを借りて看病したことなどが語られ,ある時ジェームズが僕と結婚してくれないかと言い出したのに驚きます。その後何度か会った時をとらえてはプロポーズの言葉を繰り返すジェームズ。しかしそれを本気にしないキャサリン。やがてドディーが別の富豪と婚約したことが地元新聞で報道され・・・。
 相変わらずスピーディな物語展開のうちに少女から独り立ちした女性へと変身を遂げていくキャサリンのシンデレラストーリーで,楽しめる作品です。


タグ:ロマンス
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愛は深く静かに [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1223
愛は深く静かに The Quiet Professor
(ベティ・ニールズ選集 8) 1992」
ベティ・ニールズ 泉由梨子




I-2416
16.04/¥710/156p

R-1051
93.12/¥640/156p


 原題は「静かなる教授」
 ヒロイン:メガン(メグ)・ロドナー(28歳)/外科病棟看護師長/
 ヒーロー:ヤケ・ファン・ベルフェルト(40歳)/病理学教授,男爵,オランダ人/長身,立派な鼻,しっかりした口もと,ハンサム
 ジョン・フォード監督ジョン・ウエイン主演のアカデミー賞受賞映画に「静かなる男(The Quiet Man)」というのを思い出します。本作の原題は1952年作のハリウッド映画のタイトルを意識したものだと思われますが,さすれば,ヒロイン,メグはモーリーン・オハラを思い浮かべれば良いのでしょう。それほどの大柄で赤毛の美女というわけです。

 さて,本作は,三月末のまだ寒さが残るロンドンの病院,リージェント病院のクイーンズ病棟の看護師長の一人を務めるメガン・ロドナーと,病理学教授でオランダとイギリスの両方の病院で活躍するオランダ人で男爵位をもつ医師,ヤケ・ファン・ベルフェルトが主人公です。メグはすでに病院のインターン医師オスカー・フィールディングと婚約しており,あとは結婚式の日取りを決めるばかりとなっていますが,オスカーを実家に伴ったとき,メグの妹メラニーとオスカーが互いに一目ぼれし,しかもオスカーの母のミセス・フィールディングは,職を持つ女性であるメグがお気に召さない様子,ついには,自分はオスカーを愛しているわけではないことにメグが気付く,という設定です。メグがこの自分の気持ちを受け入れるには若干の時間と相当量の涙が必要だったのですが,それと同時期に他の看護師や医師たちからは恐れられている医師のヤケ・ファン・ベルフェルト教授に自分が惹かれていることに気付いたからでもありました。メグとは対照的に恥ずかしがり屋でおとなしい娘のメラニーに,オスカーは理想の女性像を見,メグには結婚後もロンドンの病院でキャリアを積みたいと行っていたのもかかわらず,メラニーから言われると田舎の診療所でも一緒に暮らせるならそれでいいと言うようになったのでした。それほど互いに愛し合っているのなら,自分は潔く身を引いて二人を祝福しようと決意する独り言を飼い猫に聞かせる当たりが,読者の涙を誘います。互いに気まずい思いで同じ病院で働くのなら,と教授からオランダの小村の孤児院で働き口があると勧められたとき,一言もオランダ語を話せないことに迷いながらも,ひょっとして教授と自分が同じ場でさらに深く知り合うことが出来るかもしれないという期待を抱いたことも事実でした。教授は「待つことが出来る男」でした。メグが婚約解消の痛手から立ち直り,自分に愛情を持っていることを認めるようになるまで,ロンドンを離れることで,気持ちの整理を付けるまで待とう。そう考えての用意周到な機会を提供したのでした。休日には自分の祖母の元に連れて行き,密かに家族にもメグの存在を認めさせようというあたり,知恵者で,さすが静かに行動する男だという感じを持たせます。それまでロンドンでは自分の屋敷に連れて行って食事を提供したり,メグが実家に帰るときに車(ロールス・ロイス)で送るついでにメグの家族と知り合って自分を印象づけたりと,なにかと計画的にしかもメグが気付かないうちに家族を巻き込んでいってしまうなど,年長者の智慧をしっかり発揮してのメグのオランダ行きだったのでした。そしていよいよオランダでの仕事が終わったとき,一緒にイギリスに渡るということで車で迎えに行き,そのまま自分の家に向かう強引さも,なんだかすがすがしく,一回り違いの年齢差を感じさせ,自立心の強いメグをすっかり自分を頼らせるように仕向けていくあたり,さすが大人の対応だと思わせるかっこよさを感じさせます。ベティ・ニールズの作品らしい,「Nice Heroine」だけでなく「Nice Hero」の作品です。


タグ:イマージュ
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コテージに咲いたばら [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1216
コテージに咲いたばら An Innocent Bride
( White Weddings 1 ) 1999」
ベティ・ニールズ 寺田ちせ




R-1565
00.03/¥672/156p

HR-189
08.08/¥600/156p


 原題は「ある純真な花嫁」
 舞台:ハンプシャー州,ロンドン
 ヒロイン:カトリーナ・ギブス(25歳)/ローズ・コテージに元私立学校長の伯母と暮らす娘/大柄で,ダークブラウンの豊かな髪,ちょっとやそっとでは忘れられないほど美しい顔立ち/12歳で両親を飛行機事故で亡くし伯母に引き取られて生活/
 ヒーロー:サイモン・グレンヴィル(38歳)/聖オールドリック病院血液学専門医/
 両親の事故死の後,伯母に引き取られて暮らしてきたカトリーナ。田舎の村で周囲の人々と共に助けあいながら生活しています。伯母の病がリンパ性白血病で長くはないと医師に告げられますが,それを知られないようにしながら自分を引き取ってもらった感謝の気持ちを込めて懸命に世話をする心優しい女性です。しかし,経済的理由で大学にも行けず,特に資格をもっているわけでもありません。こんな女性をたちまち好きになってしまうのがロンドンの医師で,ローズ・コテージの近くの村に自宅をもつサイモン・グレンヴィル教授でした。しかし初対面の時なんとなくカトリーナが自分を嫌っているのではないかと思ったサイモンは,長い期間をおいて少しずつカトリーナが自分に目を向け,愛してくれるようになるまで世話をし,守っていきたいと心に誓うのでした。彼女の美しさは,顔立ちだけでなく,その心の美しさであることを見抜いたサイモン。田舎の村で周囲の人々と温かく,しかも他人の役に立とうといつも心がけて生活しているカトリーナ。村人たちが尊敬の念をもって接しているかつての女子校校長サーザは村の重要人物でもあり,その手伝いをしながら静かに暮らすカトリーナを誰しもが好意を持っていたのです。しかし,カトリーナの懸命な気遣いにもかかわらず程なくして大好きだった庭を眺めながら伯母は静かに息を引き取ります。地元の医師や村人たちが敬意を持って伯母を送ったのにもかかわらず,やってきた親戚たちは伯母が遺産を全てカトリーナに譲ったことを知って,足早に帰ってしまうのでした。コテージはカトリーナに残されましたが,伯母の年金の蓄えは切り詰めても数ヶ月しかもたないほどの僅かなものでした。カトリーナは考えたあげく,近郊の村での農作業の日雇いの仕事をして,なんとか暮らしを立てようとします。何かと理由を付けてコテージを訪れるサイモンは,カトリーナの苦境を知り,なんとか助けようと,病院で手術後療養が必要なトレイシーという少女とその母モリーの転地療養をローズ・コテージで引き受けてくれないかと持ちかけ,国の支援だという理由を付けて多額の謝礼を受け取らせることに成功します。トレイシーとモリーはすぐに村に馴染み,トレイシーの健康はレイシーの努力もあってまたたくまに快方に向かうのでした。やがて,ロンドンに二人の住むフラットも見つかり,数ヶ月して二人はロンドンに帰ってしまいます。レイシーは新学期(9月)からの図書館での司書手伝いの仕事を見つけますが,そんな時,村にあるサイモンの病院の研修医で小柄で美人のモーリーンの伯母の家であるマナーハウスで火事さわぎがあり,庭作業をしていたレイシーが初めに煙が上がるのを見つけて駆けつけ,数人の使用人たちと家財道具や貴重な絵画を庭に運び出し,さらに家に煙に巻き込まれて倒れてしまった青年を命懸けで救うという活躍をします。それまでモーリーンが教授を狙ってなにかと口実を付けてマナーハウスまで送ってもらっていたことや,モーリーンの伯母がいずれ教授とモーリーが結婚すると村人たちの仄めかしていたことで,レイシーが落胆していたことに教授は気付いていませんでした。「僕は君に恋したんだよ。だが君はまだ僕に同じ気持ちを抱いていない」というサイモンの言葉もカトリーナには信じられません。「数日したらまた会いに来よう。僕は彼女を愛している。そして彼女も心のクデは僕を愛しているはずだ。」という思いのサイモンに対してカトリーナは「彼は本当にわたしを哀れんでいるんだわ。わたしニコをしたと言ったのも,ただわたしをを元気づけようとしただけだったのよ。」と自分に言い聞かせるのでした。さて,サイモンはこの後どうやってカトリーナ気持ちをほぐしていくのでしょうか。
 ベティ・ニールズらしい,ドクターと村の娘の物語ですが,静かに流れる村人たちの温かい気持ちや,カトリーナの美点を見抜き,サイモンとの結婚を心待ちにするサイモンの両親や兄弟,使用人たちの二人を応援する言葉がとても読者を癒やしてくれる良著です。


タグ:ロマンス
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シンデレラの涙 [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1189
シンデレラの涙 An Unlikely Romance 1992」
ベティ・ニールズ 古澤 紅




HQB-716
16.03/¥670/200p

R-1023
93.08/¥640/156p


 原題は「あるありえないロマンス」
 ヒロイン:ベアトリクス(トリクシー)・ダヴトン(21歳)/看護師見習い
 ヒーロー:クレイン・ファン・デル・ブリンク・スカークスマ(38歳)/大学教授,内分泌学専門医
 年齢差の大きい夫婦のすれ違いをテーマにしたストーリーです。思いもかけずカリスマチックな教授から妻になって欲しいと言われたトリクシー。でも教授の心は自分にはなく,仕事のことばかり。でもそんな教授に自分を愛させたい。教授の妻としてふさわしい女性にならなければ・・・。健気なトリクシーの真心が隅々まで描かれた珠玉の作品です。二人の間に立ちはだかるクレインの従兄弟アンドレの横恋慕がちょっと刺激になりますが,アンドレにしてみれば何でももっているクレインが美しい妻まで得て幸せに暮らしているらしいことにちょっと焼き餅を焼いただけなのかもしれません。そして世間知らずのトリクシーなら自分のいうことを聞いてくれるかもしれないという期待もあったでしょう。そんなアンドレの誘いにNoをいうトリクシーの毅然とした態度に読者はスカッとした爽やかさを感じるはず。
 ロンドンとオランダのライデンで展開される静かながらも暖かい心の交流を描いたベティ・ニールズらしい秀作です。


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リトル・ムーンライト [ベティ・ニールズ]

SHALOCKMEMO1171
リトル・ムーンライト A Little Moonlight
(ベティ・ニールズ選集 7) 1991」
ベティ・ニールズ 三好陽子





 初訳は1992年のR-933です。原題「小さな月光」,ちょっとクラシック音楽の商品の香りのする題名ですが,本作後半でヒーローのマルクが自宅で聴く音楽がディーリアスの音楽です。ヒロインのサリーナもそれに気付くのですが,日本ではあまり知られていない作曲家でしょうか?(フレデリーク・シオドア・アルバート・ディーリアス 1862-1934 英-米-独-仏と世界各地で住み,多くの管弦楽曲,声楽曲,室内楽曲などを作曲したイギリスの作曲家)。あまり大上段に振りかぶらないディーリアス的魅力が本作の原題にも表れているように思います。そしてそれをむりに邦訳しないでそのままカタカナ表記した邦題も,変わっていていいですね。
 さて,選集第7巻の本作も,ベティー・ニールズらしいオランダ人医師もの。ヒロインの職業が看護師ではなく,いわゆる秘書的業務をする事務員(当時はタイピスト)となっています。オランダの男爵位をもつマルク・テル・フォーレンの秘書が退職し,派遣タイピストとしてやってきたのが本作のヒロイン,サリーナ・プラウドフット25歳です。自身はどこといって特徴のない美人でもなく,何か特技があるわけでもない普通の女性と思っています。ヒーローのマルクは独身の医師で,女性なら誰しも憧れる風貌と,医師としての優しさ,そして仕事中毒でデートする暇もないという男性です。ちょっとつっけんどんな対応をしてしまうマルクに初めは腹を立てるサリーナですが,実はサリーナが困らないように陰でいろいろな配慮をしているのがマルクでした。そして,オランダへの出張と実家への招待,母を連れてのサリーナのオランダ行きで,マルクへの愛を確信するサリーナですが,ちっともそれらしいことを言ってくれないマルク。そしてロンドンに戻ってから看護師たちの噂で聞こえてきた近々マルクが結婚するらしいという噂。ついに堪忍袋の緒が切れたサリーナは辞表を出すと宣言するのですが,それを当然のように受け止めるマルクに絶望し,アパートで泣き暮らすサリーナのもとに,ノックの音が・・・。予想どおりの結末に,なんと読者はホッとさせられるのでしょうか。結末が見えているからこそ感じられるベティ・ニールズ作品への安心感。これがベティ・ファンを辞められない理由の一つなのかもしれません。


タグ:イマージュ
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