SSブログ
アンドレア・ローレンス ブログトップ
- | 次の10件

秘書に恋した億万長者 [アンドレア・ローレンス]

SHALOCKMEMO858
秘書に恋した億万長者 A Beauty Uncovered 2013」
アンドレア・ローレンス 菊田千代子





ミニシリーズ「Secret of Eden」の第2作。次男ブロディと代理秘書サマンサ(サム)・デイビスのロマンスです。ブロディは幼少の頃,父親に傷つけられ,顔の半分と上半身に大きな火傷や傷の跡を持っているため,ソフトウェア会社のCEOとして富豪でありながら,自らが人前に決して出ないで生活していました。会議はテレビ会議で本人の顔姿が見えないように,また秘書と警備主任,そしてハウスキーパー以外には顔を見せないで生活するという徹底ぶり。まさに引きこもりの生活をしていたのです。秘書のアグネスが1カ月の休暇を取る必要があり,アグネスが代理として推薦してきたのが名づけ子のサマンサでした。ブロディは秘書室の監視カメラでサマンサの様子を見ることが出来ますが,サマンサ側からは小さな窓から書類や昼食を差し入れることしかできません。ブロディはカメラを通してでもハッキリわかるサマンサの美しさに惹かれましたが,半ば強引にオフィスに入ってきた実物のサマンサを見たとたん,完全に女性として意識し始めます。そしてサムもまたブロディの外面よりも元々持っていたであろうハンサムな要望を見抜き,思わずキスしてしまうのです。自分の要望に強いこだわりを持っていたブロディはそんなサムの行動を理解しがたく,しかしサムの積極的で自分を見ても驚いたり怖がったりしない行動に少しずつ心を開いていくのでした。やがて,サムの机の上に美しい薔薇が一輪置かれるようになります。そしてブロディは週末,誰も客を入れたことのない自宅にサムを招待するのでした。少し前に上司との恋愛に失敗して職を失ったサムは,始めブロディの誘いに乗るまいと思っていたのですが,心を開きつつあるブロディに裏切られたと思われるのが嫌で,招待を受けます。しかしブロディには怪我の原因や自分の過去を語ろうとしない何か秘密めいたものがあります。翌週再びブロディに誘われ,遂にはサムもブロディの魅力に誘いを断れなくなってしまいます。そして休暇を取って南海の孤島に二人で出かけ,目眩く美しい自然と愛の日々を過ごすのでした。そこにブロディの兄弟から一本の電話が。前作で謎になっていた兄弟たちの一人トミーの死。トミーを探して妹が町にやってきたというのです。エピローグで,トミーの死体が発見され,謎は少し解けていきますが,まだまだこの謎は先があるようです。
親友とその恋人と4人でのダブルデートに誘われたサム。ブロディもこのまま引きこもっていてはいけないと,サムは勇気を持ってブロディにその話をするのですが,良い返事がもらえません。外面を気にするのなら皮膚移植の手術もあり得るのではとインターネットで調べたまま,用事を済ませに出かけたサム。その画面を偶然ブロディが見てしまい,激怒します。結局サムも自分を外見を気にしているのだと誤解して。僅かな私物とともにオフィスを追い出され,首を言い渡されたサム。失意のうちに親友アマンダの友人の会社の経理係に臨時で雇われたものの,ブロディのその後の生活が気になって仕方がありません。そして秘書のアグネスが会社に復帰し,ブロディとサムの関係を問いただすのでした。ブロディは正直にサマンサを愛していることを表現できるのでしょうか。感動の場面が語られます。
秘書が億万長者を愛していくというロマンスはたくさんありますが,億万長者の方が秘書に惚れてしまうという設定はなかなか面白いですし,サマンサの飾らない,そしてちょっと世話好きな頑固さがとても好感が持てる作品です。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

聖夜に魔法のキスをして [アンドレア・ローレンス]

SHALOCKMEMO797
聖夜に魔法のキスをして Undeniable Demands 2013」
アンドレア・ローレンス 菊田千代子





ミニ・シリーズ「Secret Eden」の第1作です。アメリカ北東部でクリスマス・ツリー農園を営むケンとモリーのエデン夫妻は,4人の不良少年をはじめ何人かの少年たちの里親を務め,一人娘ジュリアンとともに子供たちを立派に育て上げました。長男ウェイド・ミッチェルは不動産開発会社CEO,次男ブロディはソフトウェア会社CEO,三男ザンダーはコネチカット州下院議員,四男ヒースは広告代理店CEO,そして実の娘ジュリアンは彫刻家として自立しており,年に一度クリスマスの時期には家族全員が集まり,東部の伝統的なクリスマスの行事を繰り広げることにしていたのです。しかし,父親ケンが発作で一時倒れ,農園の経営も傾きはじめ,夫妻は地所の内のいくつかの部分を売りに出したのでした。
建築家ビクトリア・サリバンは7年前ウェイドの会社に勤めましたが,取引先の男性に不適切な売り込みをしたという理由でウェイドに首を言い渡されてしまった過去をもっていました。その後,自身の努力で成功し,エデン夫妻の土地の一部を購入し,トレーラーハウスで生活を始めました。土地が売りに出されたことを知ったウェイドたちは自分たちの財産をつぎ込んで土地を買い戻そうとします。それは単に親のためにという以外に,ビクトリア(トリ)の買った土地には他人に知られてはならないものが埋まっていたからです。この謎は本作では最後まで明らかにされませんが,シリーズ名「Secret Eden」が示すように,この埋設されたものが一家の知られたくない秘密なのでしょう。ウェイドとトリは,はじめは互いの過去の出来事から反発し合いますが,悪感情はすぐに払拭され,深く愛し合うようになります。これには,クリスマスの時家族の集まりに,隣人となったトリを家に招いたモリーの思惑があったためでした。宿り木の下に偶然たった二人にキスを迫る家族の面々。この後二人の中が急速に進展していくのでした。一度ウェイドにひどい目に遭わされたトリですが,やがてかつての出来事がウェイドの秘書だった女性の企てだったことがわかり,二人は結婚を意識するようになります。しかし,トリが自分の設計した建物の開館式で出かけている夜,ウェイドはトリの土地を掘り返し,埋設されているものを移動しようとしていました。ウェイドに早く会いたいと日帰りで帰ってきたトリは,スコップなどを持ったウェイドと出くわします。再び裏切られたと傷つくトリ。エデン家の秘密が気になるところではありますが,これはきっと次作以降に明らかになっていくのでしょう。アメリカ東部の伝統的なクリスマスの過ごし方が本作のもっとも力の入った部分で,興味深く読むことができます。
シリーズ第1作ということで,登場人物が多く,長男ウェイドとトリのロマンス以外にあまり見るものがありませんが,エデン夫妻のケンとモリーという名前は,ちょっと「スーパーマン」の地球での親の名前と似ているなという感じがして,苦笑いがでてしまいます。(そちらはジョナサンとマーサのケント夫妻ですが・・・)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
- | 次の10件 アンドレア・ローレンス ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。