SSブログ

運命をこの身に宿して [サラ・クレイヴン]

SHALOCKMEMO1043
運命をこの身に宿して Inherited by Her Enemy 2014」
サラ・クレイヴン 平江まゆみ





実の姉妹ながら家族の面倒始め家事全般を老齢の家政婦と分担し同時にカフェでウエイトレスまでやってのける姉ヴァージニア(ジニー)と,実母と継父の両方の愛情を一身に集めて我儘一杯に育った妹ルシーラ(シーラ)の二人。これは姉ジニーのシンデレラ・ストーリー。幼少から何かにつけてシーラに頼まれると断れなくなるジニーでしたが,最後には自分の婚約者や結婚相手すら譲ってしまいそうになるジニーは一昔以上前の女性像で,あり得ない設定という気がしますが,物語の中ではシンデレラ的要素をふんだんに設定されているという点で,まさに童話のような物語です。かつてジニーと何度かデートしたジョナサン・ウェルバーンはお金持ちの息子。シーラの美しさに惑わされ遂に婚約中です。そんなジョナサン(ジョン)も何かとジニーを頼りにします。そして継父アンドリューの遺言が示されたとき,新たな遺産受取人になった継父の実子アンドレ。アンドレはシーラではなくジニーに惹かれるのですが,二人の間に思いがけず子供が授かったことでアンドレの経営するフランスのワイナリーにやってきたジニー。結婚することは承諾しておらず,仕事を手伝って欲しいというアンドレに従ってワイナリーを訪れたものの決まった仕事を与えられるわけでもなくアンドレの養父ベルトラン(実母リネットはすでに故人)に胡散臭い目で見られるなど難しい立場にあります。アンドレとジニーの間にやっと愛が芽生えたと思えたとき,シーラが突然ワイナリーを訪れ,ジョナサンとの婚約が解消されたとジニーに泣きついてきます。そしてディナーの席でアンドレとシーラが親しげに話している様子と,シーラがここに留まりたいと話したことからジニーは二人の仲を邪推し,再び自分が身を引こうとするのです。しかし,シーラが惹かれていたのはアンドレの家で働く青年だったのですが・・・。
コンテンポラリーでありながら,ジニーの倫理観はあたかもヒストリカルを読んでいるかのように古風で信じがたいほど自分を殺して妹をかばおうとする行動。そして傍若無人でお金と安楽な生活を手に入れようとする姉妹の母親ロジーナ。あまりにもジニーと違いシーラと似通っているので,ひょっとして継母?と思わせるほどです。


タグ:ロマンス
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。