ハロウィーンの奇跡 [トーリ・フィリップス]
SHALOCKMEMO310
「ハロウィーンの奇跡 Halloweeen Knight 2000」
トーリ・フィリップス Tori Phillips 古沢絵里
幼なじみが苦境に陥っていると聞いて、マークは心底驚いた。ベルには長年会っていないが、気の強い娘だった。あのおてんばが、いったいどんな目に遭っているというんだ?半信半疑で彼女の暮らす古城へ向かったマークは、あろうことか塔に監禁され、痩せ衰えたベルを発見する。だが死に瀕していながらも、彼女の瞳はきらきらと輝いていた。なんと誇り高く、美しい女性に成長したのだろう。マークは固く胸に誓った。必ずベルを救い出してみせる。決行はハロウィーン当日,亡霊たちも目覚める夜だ!
1542年,イングランド,ノーサンバーランド“ウルフ・ホール”からストーリーは始まる。キャヴェンディッシュ卿に愛娘の救出を依頼された騎士マーク・へイワード。舞台はボディアム城に移り,不思議な才能と当時としてはイングランドにはあまりいなかったと思われる黒人の巨人ジョウブ。キャヴェンディッシュ卿の跡取り息子キットことクリストファー,元執事のモントジョイなどなかなか凝った脇役を得て,城の塔に敵役の義兄モーティマー・フレッチャーに閉じこめられたラ・ベル。幼なじみでありながらいつも会うと口げんかをしてしまうが,互いに惹かれあうものを感じていたラ・ベルとマークは,無事に城を抜け出せるのか。ところがラ・ベルは相続したボディアム城を去ろうとはせず,義兄たちを追い出すつもいでいる。依頼されたことを成し遂げるには,協力せざるを得なくなったマークたちは一計を思いつく。時はまさにハロウィーン直前。迷信深いフレッチャー兄妹が逃げ出すように城の秘密や各自の才能を生かした追い出し作戦が始まる。
恐怖におののきながらもキャヴェンティッシュの宝石を何が何でも手に入れてみせると執着するモーティマーは,ついにマークを追いつめ,官憲に告発する。その時弁護士に変装したラ・ベルがロンドンから駆けつける。城でのドタバタ劇と裁判所での虚々実々の論戦と,多面的なおもしろさを見せ,エピローグ,そしてその後と大団円を迎える。
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