ボディガードは眠らない [マリー・フェラレーラ]
SHALOCKMEMO419
「ボディガードは眠らない Her Lawman on Call
( Docters Pulski 1 ) 」
マリー・フェラレーラ 如月富雨
深夜、病院の立体駐車場で、眉間に銃弾を受け殺害された看護師の遺体を発見したサーシャは、2週間前にも同じ場所で看護師の遺体を見つけていた。という冒頭のシーンで始まるロマサス。
ここしばらく,親HPの更新に追われたことと,あちらこちらのつまみ喰い読みで,読了本がなかった。実に一ヶ月ぶりの読了本になった。
ひとことで,さすがフェラレーラだ! ロマサスの王道を行っている。美貌の産婦人科医師姉妹(なんと5人姉妹)の長姉サーシャと孤独で仕事フリークの刑事トニーを巻き込む病院内の連続殺人事件。婚約者を失ったサーシャ,愛妻を事故で失ったトニー。心の深いところでなかなか自分を出し切れない二人だが,連続殺人犯人がうろついているのに警告を無視して保護を拒否したりするサーシャに腹を立てたり,デートの約束をすっぽかしてしまう重大事件が起こり,サーシャを迎えに行けなくなり,数時間後に家に向かったトニーを迎えたサーシャの誘うような態度に我を忘れて愛にのめり込んでしまうトニー。このあたりの二人の心理描写の見事さとストーリー展開の速さ,そしてなにより,しっかり者でありながら愛らしさを持ち合わせるサーシャの人物造形が本作を最後までしっかり読ませる要素になっている。久しぶりのお薦め本。
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