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プリンセスになる日 [コンテンポラリー]

SHALOCKMEMO558
カンヌの誘惑 Exclusive!」所収 「プリンセスになる日 Hollywood Life of Royal Wife?」 2005
フィオナ・フッド・スチュアート Fiona Hood-Stewart 山野紗織





カンヌ映画祭を舞台に,女優たちがヒロインとなる短編集「カンヌの誘惑」の中の1作。
イギリスの片田舎から映画女優としてニューヨークで活躍する女優ヴィクトリア・ウッドワードは,演技では人前でも堂々と自分を表現することができるのですが,インタビューなどでは萎縮してしまい,ストレスを感じてしまい,気の利いた返事をすることができません。自身の主演する作品がカンヌ映画祭で主演女優賞を獲得するものの,インタビューの席での失態を避けるために,友人が医者からもらったという薬を飲んで,自分の神経を高めたのでした。しかし,それが薬物であることは,ヴィクトリアは全く気づいてはいませんでした。
そんなヴィクトリアに,昔の恋人の面影を見出したのは,自国のPRのために,パーティに出席していたマルヴァリーナ公国のプリンス,ロドルフォ・フラゴッティーニでした。女性から言い寄られることも多く,独身のプリンスとして浮名を流しているロドルフォですが,ヴィクトリアには,他の女性には感じない特別な感情を抱きます。そんな折,ヴィクトリアが服用した薬が薬物であることをリークされてしまいます。せっかくの受賞と,次の作品へのクランクインが迫っていることから,マネージャーたちは大慌てですが,そこにロドルフォは,ほとぼりが冷めるまで,しばらく自国のマルヴァリーナ公国に身をひそめてはどうかと提案します。滞在するホテルから逃げるように出国したヴィクトリアですが,地中海の島国マルヴァリーナで,プリンスに優しく接してもらい,動揺を収めることができます。やがて二人の間には,特別な気持ちが芽生えます。
原題は,「ハリウッドの生活か,王室の妻か」とすてきな韻を踏んだ洒落た題名の,夢のある小品です。


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