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美しすぎる億万長者 [キャロル・マリネッリ]

SHALOCKMEMO729
美しすぎる億万長者 Hired : The Italian's Convenient Mistress 2008」
キャロル・マリネッリ 加納三由季





オーストラリアからやってきてバックパックを背負った若い女性エーンズリー・ファレルは,勤め先のナニーを解雇されたばかり。屋敷の奥様の密会を見つけてしまい,奥様は自分の非を隠すためにナニーが宝石を盗んだと言いがかりをつけ,解雇したのだ。一方,むずがる幼児を抱え,困り果てている様子のイタリア人紳士。そんな二人が出会ったのは,ロンドンの地下鉄の中だった。二人は押し出されるようにして地下鉄の駅に降り立ったものの,赤ん坊の様子が気になるエーンズリーは紳士に「何かお手伝いしますか」と声を掛ける。多くの人たちが困っている様子の紳士を見て見ぬ振りをして過ぎ去る中,エーンズリーとイタリア人土地開発業者エリヤ・ヴァナルディは,赤ん坊をあやしながら,エリヤの家に向かう。折しもクリスマスの直前。子供の面倒を見ることに不慣れな様子と,自分が勤め先を解雇されてしまったことから,エーンズリーは数日家にとどまって,エリヤの甥,グイドの世話をすることを承諾する。実はグイドは,エリヤの妹夫妻の子供だが,夫妻が交通事故で突然亡くなってしまい,グイドを引き取ることにしたばかりだった。やがて福祉局の担当官リタ・アンダーソンがやってくる。グイドには父親の親戚カステッラ夫妻も真剣を求めて福祉局に申請を出しているとのこと。しかし,ヴァナルディ家とカステッラ家は犬猿の仲。グイドを妹夫妻の財産目当てで引き取ろうとするカステッラ家の企みをよく知っているエリヤだが,故国から遠く離れたここロンドンでは,その事情は知られていない。甥を引き取る条件は愛情深い,温かい家庭があることだが,エリヤは独身,しかも若い頃生きていくために盗みを働いたこともある。家庭を築くため,グイドがなつき始めたエーンズリーにエリヤは婚約者になって欲しいと頼み込む。勤め先を失い,しかも借金を抱えているエーンズリーだが,愛のない結婚にはためらいを感じている。しかも次第にエリヤの魅力に負けてしまいそうになるエーンズリー。やがて,元の雇い主が離婚したことを知ったエーンズリーは雇い主に会いに行く。そしてその後を,誰かがつけてきているのだった。
経済的にかなり裕福になることが分かっていても,愛のない結婚には断固として首を縦に振らないエーンズリー。そして,甥のグイドも大切だが,エーンズリーを愛していることにやっと気づいていくエリヤ。二人の気持ちはシンクロしていくのだろうか。そしてエーンズリーの後をつけていたのは誰か。意外な展開を見せ,物語はエピローグへと向かっていく。最後のどんでん返しが見事な秀作。


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