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秘密の恋と小さな天使(罪をあがなう億万長者 4) [キャサリン・マン]

SHALOCKMEMO774
秘密の恋と小さな天使 Yuletide Baby Surprise (罪をあがなう億万長者 4) 2013」
キャサリン・マン 北園えりか





シリーズ第4作目は医師ローワン・ブースがヒーローとなります。本作ではサルヴァトール大佐が登場せず(電話の相手としては登場しますが),エリオット・スターク,ドノヴァン夫妻がローワンの仲間として登場します。
西アフリカの沖合の島カーボベルデのプリンセス,マリアマ・マンダラは医学研究者。この島で医学学会が開かれ,マリアマ王女も研究発表者として来ています。そして医療に関するコンピュータ・ソフトの開発者であり,臨床医師でもあるローワン・ブースもまた,学会での発表のため滞在しています。プリンセスが記者たちの追跡を逃れようとホテルの廊下でルームサービスのワゴンとユニフォームを拝借して,注文票にある部屋番号に届けようとします。その部屋は,まさしくローワンの部屋で,しかもワゴンの下部には赤ん坊が入っているではありませんか。生後三ヶ月ほどの女児はアイサという名前で,高名な医師ローワンに育てて欲しいというメモとともに母親に置き去りにされたのでした。以前から自分の開発したソフトを非難していたプリンセスに対してローワンは惹かれていたのですが,これを機会にと,二人で母親が見つかるまでアイサを育てないかと提案します。置き去りにされた女児の世話をするという美談が王女としての自分のメリットにもなるという説得理由をなるほどと思ったマリアマもまた,ローワンに密かに魅力を感じていたのでした。思いがけないことがきっかけで協力して赤ん坊の世話をすることになった二人。ローワンはさっそく赤ん坊を置き去りにした母親の調査をサルヴァトール大佐に依頼します。ローワンを助けるのはエリオットとドノヴァン夫妻。翌日ローワンの元を訪ねてきたドノヴァン夫人ヒラリーとローワンの親しげな様子に,マリアマは心穏やかでない気持ちに気づかされます。次第にローワンの存在を男性として意識していくマリアマ。そして自分がインターポールと関係があることを知られたくないローワン。二人の気持ちの駆け引きが,このシリーズの定番ですが,本作でもお約束のストーリー展開となります。そして母親の身元が分かったとき,マリアマはアイサと引き離されることに強い心の痛みを感じます。それを慰めるローワンもまた,マリアマとの関係を深めようとしていくのですが。
これまでの3作とはちょっと雰囲気の違う本作。特にヒロインが王位継承者のプリンセスとあって,シリーズの今後でどんなふうに彼女が登場してくるのかも楽しみになります。次作は「片思いは一夜に散って」ではエリオット・スタークがヒーローとなるようです。


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