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彼がダイヤを贈るとき [メラニー・ミルバーン]

SHALOCKMEMO836
彼がダイヤを贈るとき Never Say No to a Caffarelli
(カッファレッリ家の祝祭 1) 2013」
メラニー・ミルバーン 中村美穂





シリーズ第1作の本作のヒーローはカッファレッリ兄弟の長男ラッファエーレ(愛称ラフェ)です。不動産業者のラフェが今回購入しようとしているのはダルリンプル卿の領主館。館と土地は購入できたものの,地内の家政婦の住む別館だけは,亡くなった元家政婦ベアトリス・シルバートンの孫娘ポピーが所有しており,いくら高額の金額を示しても彼女は別館を売ることに首を縦に振らないのでした。母亡き後幼少の頃から祖母とともに領主館で過ごすことが多く,ダルリンプル卿も自分の死後家政婦が暮らしに困らないようにこの別館を遺言で残したのでした。ポピーは近くの建物でカフェを経営しており,その経営も決して順調ではないのですが,愛着のある館を売ることはしたくないのでした。ラフェは部下任せにしないで自ら領主館に乗り込み,孫娘の情報収集に当たるために週末領主館を訪れ,カフェに立ち寄るのでした。会ったとたんに二人の間には電流が流れるような心の交流が生まれます。しかし,領主館を高級ホテルに改修しようとするラフェに,ポピーは初めから敵愾心を抱き,ラフェに対抗しようとしてきます。その後,2週間の休暇を取って頻繁にカフェを訪れるラフェ。カフェを訪れたのが世界的にも有名な富豪であることを知った従業員のクロエはポピーがラフェに惹かれているのを一目で見抜き,家を売る方がいいと説得しますが・・・。やがて領主館でラフェのために夕食を準備することを承諾するポピーですが,ラフェに惹かれつつも決してラフェに隙を見せまいと頑なになります。ポピーの飼っている3頭の犬たちもラフェに懐いてしまうのですが,ある夜,嵐がこの地方を襲い,家政婦館の屋根に大木が倒れ,屋根が大破してしまいます。ポピーを救うために館に駆けつけたのはラフェでした。この出来事ですっかりラフェへの警戒心を解いたポピーは家政婦館を売ることを決意するのですが,その時ラフェの携帯電話が鳴ります。ラフェの祖父からの呼び出しの連絡でした。一緒にいってラフェを慰めたいというポピーに,ラフェは,もう二人の関係は終わりだと告げるのでした。失意のポピー。二人の関係はどうなるのでしょうか。
物語の設定自体は特異なものではありませんが,ポピーの人柄,自分では意識していないポピーの美しさが見事に表現されていて,二人のハッピーエンドを望んでしまう筆力のある作品です。


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